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一応、わたしは正直者です…たぶん

 星を買うチケットが入っているんですよ。
正確に言えば
「レビューと星を五つ、つけてくださいね」と
それらをスクショして送ってくれたら、
2000円分の商品券と引き換えます、というビラ。

 何のことか、お察しください。
 
 某所のサイトでオーディオアクセサリーを買い物すると大体付いてくる。

 商品券ほしさに高評価して、サイト運営にバレたら、アカウントが削除されるのを知っていますよね?

 サクラチェッカーを潜り抜けるものもあって、
このビラを見つけるたびに悪徳業者の共犯者になったような罪悪感が芽生える。

 商品の中には、お値段以上の優れものもあり、
「ビラなんか要らないじゃん」
ガッカリすることもある。

 マッチ箱サイズの小さなビラを指で丸めて、ゴミ箱に入れる。その用紙さえ資源の無駄だと虚しくなる。

 わたしは星ひとつをつける。
「商品券なんて要りません」
書いてレビューを残す。運営に通報してしまう。

 もちろん、
「めんどくさい正義マン」と
笑われるのも知っている。

 けれど、誰かがその星ひとつを見て
「危ない橋を渡らなくて済んだ」と思うかもしれない。
 2000円の商品券より、そっちのほうが私にとって価値がある。
 
 だけど皮肉なことに、私のレビューは滅多に「役に立った」が押されない。
恐らく人は、悪を憎むより得をするほうに惹かれるからだ。

 実直はクリックされにくい。評価も伸びない。
その現実のほうが、ビラよりもっと虚無を感じる。

#小牧幸助さん
#シロクマ文芸部
#星を買う