Ollama: 好きなAIモデルを選んで、自分のPCで動かす

今日はどのAIで行こうか——を、あなたが選ぶ。 AIを使ううちに、こんな小さな引っかかりを感じたことはありませんか。「使っているチャットサービスが値上げしたら困る」「文章を書かせるときとコードを直すときで、同じモデルでは何か違う気がする」「新しいモデルが出ても、試すにはまた別のサービスに登録が必要で、月額が増えそうだ」。その引っかかりに、もう一つの選択肢があります。Ollama(オラマ)です。 Ollama は、AIモデルを自分のPCに取り寄せて動かすための無料のソフトウェア(OSS、MITライセンス)です。ChatGPT や Claude の Web 版が、入力のたびにインターネット越しに会社のサーバーへ問いかけを送るのに対し、Ollama は AI の頭脳そのものをあなたのPCにダウンロードして置いておけます。問いかけも答えも、PCの外には出ません。一度入れてしまえば、ネットを切っても動きます。 そして Ollama の核心は、一つのモデルに縛られないことにあります。2026年5月時点でライブラリには 4,500 以上のモデルが並び、Meta の Llama 4、Alibaba の Qwen3、Google の Gemma 4、DeepSeek-R1、Microsoft の Phi-4、Mistral、OpenAI 系のオープンウェイトモデルなどを、ollama pull モデル名 の一行で取り寄せられます。どれも基本的に無料。図書館で本を選ぶように、用途に合ったモデルを棚から選んで動かす——本書は、その「AIモデルの図書館」をあなたのPCに作る実践ガイドです。 こんな方におすすめ 用途ごとに、一番向いているAIモデルを選び分けたい方 一つのサービス・一つのモデルに縛られたくない方 機密情報や個人情報を、クラウドに送らず手元だけでAIを使いたい方 月額課金やネット接続に頼らず、無料・オフラインでAIを使いたい方 コマンドに少し身構えるが、一歩踏み込んでみたい方 本書で身につく5つの力 Ollama を導入し、好きなモデルを取り寄せて動かせる 雑談・文章・コード・日本語・画像・推論を、用途で使い分けられる ollama run モデル名 という一つの覚え方で、どのモデルも動かせる Modelfile で、性格や初期設定を保存した自分専用のアシスタントを作れる チャット画面(Open WebUI)や他のアプリから、手元のモデルを呼び出せる 本書の特徴 「モデルを選べる自由」を軸にした、多モデル横断の実践書。特定の一体に肩入れせず、第7〜10章で用途別(雑談・文章・要約/コード/日本語・軽量・推論/画像)にモデルを選び比べます。あなたの用途とPCに合わせて選ぶ——その判断ができるようになることを目指しました。 はじめてでも迷わないように。「黒い画面に文字を打つのは初めて」という方でも、第4〜5章で手を動かしながら慣れていけます。Windows を主環境に、macOS・Linux の手順も併記。専門用語(量子化・コンテキストウィンドウ・マルチモーダルなど)は、初出のたびに一行でかみくだきます。 一歩踏み込んだ操作まで。Modelfile でモデルを自分仕様に育てる方法(第11章)、Open WebUI でチャット画面を使う方法、ローカル API で他のアプリと繋ぐ方法(第12章)まで案内します。「コマンド一行より、少しだけ深く」を扱います。 正直に書いています。PCを起動していないと動かないこと、モデルのサイズに見合ったメモリ(RAM)やGPUが要ること——売り込みではなく、知ったうえで始められるように書きました。第13章はセキュリティを独立した章として、モデルファイルの出どころ確認・LANへの誤った公開設定・PC紛失時のリスクを出典付きで扱います。 すべて無料で始められます。Ollama も主要モデルも基本的に無料。API キーもクレジットカードの登録も不要です。初期費用ゼロ、電気代だけで動きます(2026年5月時点)。 こんな場面で、本書が役に立ちます 用途によって、文章用・コード用・日本語用のモデルを切り替えて使いたい クラウドに送れない社内文書や個人情報を、手元で処理したい 月額料金を気にせず、新しいモデルを何度でも気軽に試したい ネットが不安定な環境でも、手元でAIを動かしたい 本書の構成 全14章+付録3本。知る編(第1〜3章)で Ollama とは何か・どんなモデルが選べるか・自分のPCで何が動くかを押さえ、始める編(第4〜6章)でインストールから最初の対話、モデルの取り寄せ・管理までを進めます。使い分け編(第7〜11章)で用途別のモデル選びと、Modelfile で自分仕様に育てる方法を、つなぐ・運用編(第12章)でチャット画面と外部アプリ連携を扱います。安全・運用編(第13〜14章)はセキュリティと、電気代の試算・運用チューニング・モデル選びの指針。付録にコマンドとモデル名の早見表・用語集・困ったときのチェックリストを用意しました。 一つのサービスに縛られず、用途に合ったモデルを選んで、PCの中で動かす。その選択肢を、本書が案内します。今日はどのモデルで行こうか——そう考える楽しさを、ぜひ手元で味わってください。
※2026年6月19日 5:33時点












































































