中南米向け未成年表現、ここがNG!
「ショタ」「近親」要素は海外でどう扱われる?
こんにちは、Contents Construction合同会社です。
海外向けに作品を出すとき、意外と最初に壁になるのが「翻訳」ではなく、表現の許容範囲です。
とくに、未成年(または未成年に“見える”)キャラクターが性的に扱われると解釈され得る表現は、海外ではCSAM(子どもの性的虐待表現物)として厳しく扱われやすく、プラットフォーム審査以前に国ごとの法律が大きく関わってきます。
Steamはグローバル基準でかなり保守的に判断する傾向があり、「通る/通らない」の前に、出せない国が出ることも現実に起こり得ます。
ここでは、中南米で相談が多い ブラジル/アルゼンチン/ペルー/チリを中心に、「何が危険で、どこがグレーになりやすいか」を比較します。
まず大前提:4か国とも「実在する児童の性的搾取」は厳しく禁止
これは共通です。
画像・動画など、実在の児童を用いた性的搾取表現は、4か国すべてで重く処罰されます(製造・流通・所持など)。

問題はここからで、「絵(アニメ/マンガ/ゲーム)」「AI生成」「実写に見える合成」「年齢が曖昧」といった“非実在・表現物”の扱いが国によって揺れます。
ブラジル
ECA中心、ただし「絵だから安心」とは言い切れない
ブラジルは、児童・青少年保護の枠組み(ECA)が強く、児童ポルノの流通や所持等は明確に処罰対象になります。
一方で、条文が主に写真・映像等を想定している読み方になりやすく、「絵やCGが常に同じ扱いになるか」はケースで揺れる部分が残ります(だからこそ、プラットフォーム側は保守的になりがちです)。
アルゼンチン
刑法128条の守備範囲が広く、媒体横断で注意が必要
アルゼンチンは、未成年の性的表現を含む「描写」について、刑法128条を軸に規制されます。
また、法令情報としても未成年の性的表現物の流通等を処罰対象とする整理がされており、実写に限らない注意が必要になります。
ペルー
刑法183-Aで児童ポルノを規定、条文上は「未成年を用いた素材」中心
ペルー刑法(183-A)では、児童を用いたポルノ素材の製造・頒布等が犯罪として整理されています。
一般向け解説でも「未成年を用いたポルノ素材」が中心の書き方です。
ただ、ここで「絵だから完全に安全」と言い切るのは危険で、国際配信では“疑わしきは避ける”運用が現実的です。
チリ
定義が強い一方で「バーチャルは対象外」という議論もあり、不確実性が高い国
チリについては、刑法366 quinquiesに関し、国連側の資料で「未成年の関与する“表象”」として児童ポルノを定義する記述があります。
一方で、人権高等弁務官事務所の資料では、現行定義は“バーチャル児童ポルノ”に適用されないという趣旨の指摘もあり、解釈が割れやすい点が特徴です。
このタイプの「解釈が割れる国」は、作品の中身だけでなく、ストアページの見せ方(年齢に見える/見えない、学校要素、説明文、スクショ)で評価が変わりやすいので、設計段階から慎重に扱うのが安全です。
「近親テーマ」は?——未成年要素と結びつくと一気に危険域です
近親テーマそのものは、国によってタブー度や法的扱いが異なります。
ただし、海外配信で本当に問題になりやすいのは、近親であることよりも “未成年(に見える)要素”が絡むことです。
Steamを含むグローバル配信では、結局「最も厳しい基準」に寄せて運用されやすいので、国別に“出さない設計/見せない設計”が必要になります。





最後に:いつも最初に確認すること
海外向けに出すとき、まず次をチェックします。
キャラが「未成年に見える」余地がないか(見え方の問題です)
学校・制服・年齢の曖昧さが“未成年連想”を生まないか
作品本編だけでなく、サムネ・スクショ・説明文が安全か
国別に「販売停止になり得る地域」を先に想定できているか
ここを最初に押さえるだけで、後工程(翻訳・PR・配信準備)の事故が減ります。
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