楽観的になるための鍛錬
小説家の宮本輝さんと吉本ばななさんの対談集『人生の道しるべ』を読んだ。
そうか、小説を書く人というのはこんなふうに清濁のあいだを行き来し、死生観を突き詰めながら生きるものなのだと思い知らされる一冊だ。
複数の対談をまとめた作品だから軽く読めるかと思いきや、そうもいかなかった。心に楔を打つように響く言葉があちこちに散らばっているからだ。
特に「楽観的に生きることは自己訓練によって実現される」という話が展開される箇所に釘付けになった。
ついつい悲観的になってしまうたちだったわたしは、最近になって楽観主義者へと変わりつつある。それは年齢によるものとも言えるけれど、自分が「できるだけいい方向に考えよう」と意識を前へと向ける自己訓練を重ねてきたからなのかもしれない。
これまで、悲観的に考えそうになるたびに、「ああ、これじゃいけない、もっと楽観的にね」と自分に言い聞かせながら進んできた。それはよりよく生きるための鍛錬だったのだ。
今までいろいろありつつもなんとか生き延びてきた自分に拍手を。
そんなことを思った日の、読書記録のような日記。
