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中古リノベ、内見で「ここ」を見落とすと詰みます。

リノベ物件探しは「賃貸探し」とは別競技


こんにちは、くろえです。

中古マンションを買ってリノベーション。

「中身を全部壊して作り直すんだから、何でも好きなようにできる!」

最初はそう思っていました。

でも、物件探しが進むにつれて気づいたのは、「賃貸探しの『常識』が通用しない」ということ。
そして、「お金を積んでも、どうしても変えられない『限界』がある」という残酷な事実です。

今日は、これから中古物件を探す方に向けて、私たちが内見時に「あえて無視したこと」と、逆に「血眼になって確認したこと」をリストアップします。
これを読めば、ボロボロの部屋が「ダイヤの原石」に見えてくるはずです。



まずは「脳内補正」!

具体的なチェックリストの前に、1番大事なマインドセットの話をします。

初めて中古物件の内見に行くと、どうしても「賃貸探し」の感覚が抜けず、表面的な情報に目が行きがちです。

でも、フルリノベ前提なら、以下の情報はノイズ(雑音)です。
全部無視してください。
ただし、たった1つだけ「絶対に無視してはいけない数字」があります。


1. 「汚い・古い」はむしろ好都合

  • 「お風呂のカビがすごい…」

  • 「壁紙が黄ばんで剥がれてる…」

  • 「床のフローリングが傷だらけ…」

賃貸なら即NGですが、フルリノベならどうせ全部解体して捨てます。

築浅のピカピカな内装にお金を払うより、ボロボロでその分価格が安い物件の方が、リノベ費用にお金を回せるので「お宝物件」である可能性が高いです。

「汚い=リノベのやりがいがある」と脳内変換しましょう。


2. 「住人の生活感」に惑わされるな

居住中の物件を内見する場合、売主さんの家具や荷物がパンパンに詰まっていることがあります。

  • 「家具の趣味が合わない」

  • 「物が多すぎて狭く見える」

これらに気を取られると、その部屋のポテンシャルを見誤ります。

今の住人の方が出て行けば、そこはただの空っぽの空間です。
目の前の荷物やインテリアを脳内で消去し、ただの「コンクリートの箱」として、その形と広さだけを見るように心がけてください。


3. 【重要】築年数は「1981年」を境に見ろ

「古くてもいい」と言いましたが、「耐震基準」だけは別です。

賃貸探しの時と同様、ここだけはシビアに見てください。

チェックすべきは「1981年(昭和56年)6月以降」に確認申請が降りているかどうか(=新耐震基準か)。
これより前の「旧耐震基準」の物件は、震度6強以上の地震への倒壊リスクだけでなく、以下のデメリットがあります。

  • 住宅ローン控除が使えない場合がある

  • 登録免許税などの減税措置が受けられない

  • リノベ一体型ローンが組みにくい銀行がある

どんなにリノベで内装を頑丈にしても、建物自体の耐震性は変えられません。
「レトロで可愛い」と飛びつく前に、「新耐震かどうか」だけは必ず確認してください。

命と資産価値を守るための最低ラインです。


変えられない「ハード(構造)」の壁

ここからは、リノベ会社さんでもどうにもできない、建物自体のスペックについてです。

「箱」として見た時に、以下の点は要チェックです。


4. 窓の位置と大きさ(★最重要)

これ、意外と見落とします。

「暗いから窓を大きくしたい」
「ここに窓が欲しい」
と思っても、マンションの窓(サッシ)は「共用部」扱いなので、勝手に大きくしたり増やしたりすることは絶対にできません。

私たちも「もう少し大きな窓があれば…」と思いましたが、こればかりは妥協するしかありませんでした。

採光と風通しは、変えられない資産です。


5. 天井の高さ

図面上の「広さ(平米数)」ばかり気にしがちですが、空間の印象を決めるのは「天井高」です。
天井が低いと、どんなに広い部屋でも圧迫感が出ます。

また、リノベで天井を上げようとしても、「直天井(コンクリート剥き出し)」にできる構造か、配管を通すスペースが必要かによって限界があります。


6. 水回りの移動範囲

ここが1番の「理想vs現実」でした。

私たちは当初、玄関を広げて「大きなシューズインクローゼット(SIC)」を作りたかったんです。

そのために、お風呂や洗面所の位置をずらそうと計画していました。

しかし、現実は甘くありませんでした。
水回りを動かすには、床下に排水管を通すための「勾配(傾斜)」が必要です。
大きく移動させようとすると、その分だけ床を高く上げなければならず、

  • 部屋の中に大きな段差ができる

  • 天井が低くなる

  • 移設費用が莫大になる

という三重苦が発生することが判明。

泣く泣く水回りの大幅移動は諦め、SICの夢は散りました……。

「水回りは動かせないこともある」と知っておくだけで、物件の見方が変わります。


7. マンション指定の「遮音等級」

床材を自由に選べると思ったら大間違いです。

多くのマンションでは、管理規約で「L-40」や「L-45」といった遮音性能が義務付けられています。

これによって、「使いたかった無垢材が使えない」「防音マットを下に敷く必要があり、費用が上がる」といった制約が出てきます。

必ず仲介担当者に規約を確認してもらいましょう。


住み心地を左右する「共用部・環境」

部屋の中だけでなく、外側のチェックも必須です。


8. 「臭い」は絶対に確認して!

内見時、部屋に入った瞬間の「臭い」には敏感になってください。

カビ臭い、排水溝のような臭いがする……これらは、配管の劣化や換気扇の不具合、あるいは建物全体の湿気の問題である可能性があります。

「リノベで壁紙を変えれば消えるでしょ?」と軽く考えない方が安全です。


9. 共用設備のスペック

  • オートロック: 後付けできません。防犯面で必須なら妥協NG。

  • エレベーター: 戸数に対して少なすぎないか?(朝のラッシュ待ちに関わります)

  • 駐車場・駐輪場: 空き状況とサイズ制限。特にハイルーフ車をお持ちの方は要注意。

  • ベランダの広さ: 外干し派の方は洗濯物を干す余裕が十分にあるか要確認。


後から効く「お金と管理」

最後に、1番大事な「資産価値」と「ローン」の話です。


10. 管理費・修繕積立金のバランス

「管理費が安い!ラッキー!」と思ったら危険です。

安すぎる場合、必要な修繕費が溜まっておらず、将来「一時金として数百万円徴収」されたり、「管理不全(スラム化)」するリスクがあります。

逆に、築年数が古いのに高すぎる場合も要注意。
「築年数に対して適正な金額か?」をプロ(仲介担当者)に判断してもらいましょう。
(タワマンや共有設備がよっぽど豊かなマンションではない限り、管理費+修繕費=おおそよ3万円前後くらいが妥当かなと個人的に思ってます)


11. 修繕履歴と積立金残高

「重要事項調査報告書」という書類を見せてもらいましょう。

  • 大規模修繕は計画通り行われているか?

  • 修繕積立金の残高は赤字になっていないか?(借入金がないか?)

これらが健全でないマンションは、リノベして長く住むにはリスクが高すぎます。


12. 「リフォーム一体型ローン」が使えるか?

中古リノベをするなら、「物件購入費用」と「リノベーション費用」をまとめて借りられる住宅ローンがお得です。

しかし、すべての銀行がこれに対応しているわけではありません。
銀行によっては「リノベ費用は金利が高い別枠ローン(リフォームローン)になります」と言われることも……。

私が利用したのは三菱UFJ銀行です。
ここは物件とリノベ費用を一本化して、住宅ローンの低金利で借りられる商品がありました。

物件契約の直前で「ローンが通らない!」と焦らないよう、どこの銀行なら一体型が使えるか、早めに確認しておくことを強くおすすめします。


箱選びこそ慎重に

リノベーションは「魔法」ですが、「万能」ではありません。

これから物件を探す方は、間取りの妄想をする前に、まずはこの「チェックリスト」で、その物件がリノベに適した「箱」かどうかを見極めてください。

そして、無事に良い箱が見つかったら、次はいよいよリノベの打ち合わせが始まります!

リノベにまつわるお金(見積もり)との戦いは、こちらで赤裸々に費用公開しているので、ぜひ見てみてください!


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