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    <title>翠硝子</title>
    <description>オーストラリアの大学でガラスの研究をしていました。

Quoraで質問に回答しています。
https://jp.quora.com/profile/Sui-Glass　</description>
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    <lastBuildDate>Thu, 25 Jun 2026 09:27:31 +0900</lastBuildDate>
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      <title>序章　幸福とは？</title>
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      <description><![CDATA[<table-of-contents name="59dc4762-ddf9-434e-a331-8f8455da46c4" id="59dc4762-ddf9-434e-a331-8f8455da46c4"><br></table-of-contents><h3 name="4f0abdc4-aa45-410f-a1ae-7d1c9339a34e" id="4f0abdc4-aa45-410f-a1ae-7d1c9339a34e">序章　幸福とは何か</h3><br/><a href='https://note.com/charm_koala9413/n/n7a9476fa45df'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>翠硝子</note:creatorName>
      <pubDate>Wed, 24 Jun 2026 15:33:03 +0900</pubDate>
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      <title>ガラスの向こう側の恋：第十話　心のアルバム　～40代物理学者が本気で恋愛小説を書いたらこうなった～</title>
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      <description><![CDATA[<p name="8dbdee67-9de7-4301-a474-6b298147b1c9" id="8dbdee67-9de7-4301-a474-6b298147b1c9">ガラスの向こう側にはハルちゃんが立っていた。</p><p name="a31c8d5d-e7b6-4800-84d5-1247cc20590e" id="a31c8d5d-e7b6-4800-84d5-1247cc20590e">僕はガラス越しに人の心が……見えない？僕の頭から数式が次々に消えていく。僕が恋をした人がガラスの向こうにいる。そのガラスの向こう側へ僕は行く。</p><br/><a href='https://note.com/charm_koala9413/n/nbd399c85c25d'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>翠硝子</note:creatorName>
      <pubDate>Wed, 24 Jun 2026 07:35:49 +0900</pubDate>
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      <title>ガラスの向こう側の恋：第九話研究ノート　恋愛方程式</title>
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      <description><![CDATA[<p name="44ae09a3-0dea-457e-8b6e-42bedf2b064c" id="44ae09a3-0dea-457e-8b6e-42bedf2b064c">恋愛方程式は完成した。<br>しかし私は解けなかった。</p><figure name="4da84b67-398d-49bf-984b-fc2a5fb351c8" id="4da84b67-398d-49bf-984b-fc2a5fb351c8" data-src="https://note.com/charm_koala9413/n/nbd399c85c25d" data-identifier="nbd399c85c25d" embedded-service="note" embedded-content-key="embb8b51595653c"></figure><br/><a href='https://note.com/charm_koala9413/n/nc1865b596ce0'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>翠硝子</note:creatorName>
      <pubDate>Wed, 24 Jun 2026 07:31:09 +0900</pubDate>
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      <title>ガラスの向こう側の恋：第九話　ガラスの向こう側の恋　～40代物理学者が本気で恋愛小説を書いたらこうなった～</title>
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      <description><![CDATA[<p name="8eecb70d-c249-425b-ad24-72d36242cbc9" id="8eecb70d-c249-425b-ad24-72d36242cbc9">次の月曜日、いつものように僕はパールヴァティーにいた。恋愛物理学は恋愛方程式を出したのでいったん終了。なので、いつものようにシノさんとハルちゃんと他愛のない話をしていた。<br>「……幸福そのものは測れない。だけど、幸福へ向かう経路密度なら測れるかもしれない」<br>「あんたならもうドラえもん作っても驚かないわ」<br>「いや、さすがに無理。四次元ポケットなんてどうやって作るんだ？」<br>「またまた、マジな反応しちゃって」<br>「ははは、ごめんごめん」<br>「ん？ハルちゃん、どうしたの？」<br>今日のハルちゃんは何だか上の空だった。<br>「なんか元気ないね。何かあったらお姉さんに言うのよ？」<br>「……」<br>「あれ、いつも元気なハルちゃんが落ち込んでる？」<br>元気がなさそうでなんか心配だな。<br>「実は、元カレからよりを戻そうといわれているんです」<br>ハルちゃんが唐突に口を開く。それを聞いて心がかきむしられるようだ。必死に何事もないように振る舞う。<br>「で、どうするの？」<br>「……まだわかりません。色々あったから」<br>「翠さん、どうしたらいいと思いますか？」<br>僕は戸惑ったけど、考えた。そしてマスターやシノさんの言葉が頭に浮かんできた。相手が幸せならそれでいい。僕の口からとっさに言葉が出た。<br>「ハルちゃんが幸せと思うことを選択するのがいいよ」<br>「……え？」<br>「僕はハルちゃんの幸せを願っている」<br>「なぜ？なぜなんですか？」<br>「なぜ？か……」<br>「……どうした翠君？」<br>僕はしばらく考えた。いつもなら感情を見せずに何事もないようにやり過ごすのであるが、今は僕がハルちゃんの幸せを願う理由を伝えるべきだと感じた。<br>「……なぜなら、僕はハルちゃんが好きだから、かな」<br>「え？……私のことが？」<br>「そう、だから好きな人が幸せだったらいいな、と思う」<br>「私、私、わからない……」<br>ハルちゃんは泣き出した。好きな人に思いを伝える、自然なことではないか。<br>「あ、ごめん変なこと言ってしまって」<br>「いや、そうじゃないんです。翠さんに好きだと言われてうれしいです。うれしいですけど……」<br>この時ハルちゃんには未来が見えていた。僕との未来だ。今まで見たことのない未来。<br>「私わからないんです！怖いんです！」<br>ハルちゃんは大きな声で言うと、店の外へ出て行ってしまった。その未来を受け入れるのが怖かったんだ。</p><p name="3b567a53-a220-4e5f-8615-3dd7c5328cfc" id="3b567a53-a220-4e5f-8615-3dd7c5328cfc">その日はピアノ演奏は無くなった。僕は茫然となった。シノさんもマスターもこの時は声を掛けなかった。僕は一人で考えていた。僕はこれまで自分のために生きてきた。仕事も研究もそうだ。それで別に不幸だと思わなかった。毎日小さな幸せを感じながら生きていた。しかし、人のために生きること、例えばハルちゃんのために生きることができたらどんなに楽しいだろうか。それに今気が付いた。人生は自分のために生きるものではない、愛する人のために生きるのだ。マスターやシノさんが言うように相手の幸せを願って生きる。そして、心から幸せを願える相手に出会えることが最高の人生なのかもしれない。僕にまだチャンスがあるならば、僕はハルちゃんのために生きたい。いや、生きたかったというべきか。</p><br/><a href='https://note.com/charm_koala9413/n/n2aeb25fe9d78'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>翠硝子</note:creatorName>
      <pubDate>Wed, 24 Jun 2026 07:29:06 +0900</pubDate>
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      <title>ガラスの向こう側の恋：第八話研究ノート　恋愛方程式</title>
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      <description><![CDATA[<p name="2f7e67aa-e787-440b-b738-767da211bffc" id="2f7e67aa-e787-440b-b738-767da211bffc">僕はこれまで恋愛を理解しようとしてきた。そのために既存の物理学を用いたアプローチを行ったんだ。そして一つの結論に辿り着いた。恋愛とは相手そのものに惹かれる現象ではない。相手と共に歩む未来に惹かれる現象である。</p><p name="30722433-0704-4445-8b9f-973213db665c" id="30722433-0704-4445-8b9f-973213db665c">統計力学においてエントロピーは状態数によって定義される。</p><br/><a href='https://note.com/charm_koala9413/n/ne9a36f588aaf'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>翠硝子</note:creatorName>
      <pubDate>Wed, 24 Jun 2026 04:25:25 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/charm_koala9413/n/ne9a36f588aaf</link>
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      <title>ガラスの向こう側の恋：第八話　未来へと向かう経路　～40代物理学者が本気で恋愛小説を書いたらこうなった～</title>
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      <description><![CDATA[<p name="89b2d3fc-f325-4f78-9461-d86fb07509e4" id="89b2d3fc-f325-4f78-9461-d86fb07509e4">ハルちゃんがカウンターに座っていつものようにシノさんと話している。<br>「シノさん、翠さんには結構容赦ないですよね」<br>「ははは、ちょっとやりすぎかもね」<br>「でも、翠さん全然怒らないんですね？」<br>「ん？んん……翠君怒らないよね」<br>「不思議ですね」<br>「いや、翠君が怒らないのはね、私のことを考えてくれているからなの……」<br>「シノさん、どういうことですか？」<br>「私が翠君をからかう、それは私の心を癒す行為でもあるの」<br>「え？」<br>「翠君ってね、それを知っていて私に怒らないのよ……」<br>シノさんの目から落ちた大粒の涙がカウンターの上に一つ落ちた。<br>「あ、変なこと聞いてごめんなさい」<br>シノさんの涙は止まらない<br>「シノさん、泣かないで……」<br>「だ、大丈夫よ」<br>ハルちゃんもつられて泣き出す。<br>「あいつね、翠君って本当に優しいの」<br>「はい」<br>「あいつはホント……、私にとって最高の友達。いつもごめん」<br>と言うと大粒の涙が一つ、また一つと落ち続けていた。<br>「シノさん……」<br>そんなことがあることはつゆ知らず、僕はのんきに店に入った。すると、二人とも目が赤い。<br>「あ、シノさん、目が赤いよ！？」<br>「うん？何でもないよ……」<br>「あ、もしかして……」<br>「……」<br>「花粉症？」<br>「う、ううん、そ、そうなの」<br>「ああ、花粉症は一年中あるって言うし、大変だね。あ、ハルちゃんもそうなの？」<br>「え？あ、今日は何か花粉が多いんですよね、きっとシノさんと同じ花粉ですよ」<br>「そうなんだ、大変だね」<br>「ところで今日の話は何なんですか？」<br>「ふっふっふ、今日の話はエントロピーの話しだよ」</p><p name="32a67a0f-4067-45b1-8222-848f8b9fa671" id="32a67a0f-4067-45b1-8222-848f8b9fa671">10分後<br>「つまり、恋するエントロピーとは未来への経路のことなんだ」<br>「何それ？」<br>「先週もそんなこと言ってましたよね」<br>「ああ、最初は乱雑さや状態数、興味の数なんて言っていたけど、恋愛におけるエントロピーとは、二人で作り出せる未来の数を表している」<br>「ほうほう」<br>「作り出せる未来の数が多い程、恋愛感情は高まる。そして経路の先にあるのが、共同未来状態空間」<br>「つまり、なに？」<br>「つまり恋愛とは、相手と一緒に未来を増やしたいと思う現象なんだ」<br>「おお」<br>「あ、それならなんとなく分かるかも。嫌な人との未来ってないからね。それにちょっと好きって人と旅行に行くのもないかな」<br>「だろう？」<br>「なるほど。好きな人とならいろんな実現可能未来がありますね」<br>「その通り！」<br>「妙に説得力あるわね」<br>「そして、ついに出たんだ、我々が追い求めていた方程式が！これが求めていた方程式、恋愛方程式！！」<br>決まった……、今回も決まったぞ、ポーズ。でもまたどうせシノさんもハルちゃんも白い目で見ているんだろうな。ああ、いいさこれが僕の人生さ。え……、シノさん？ハルちゃん？……まさかマスターまで？？？同じポーズ、僕と同じポーズを……！？お、おお、なんということだ！みんな……。僕は……僕はこの人たちが……本当に大好きだ！<br>「おいおい、翠君どうしたの？」<br>「翠さん、もしかして泣いてるんですか？」<br>「何泣いてるのよ、まったく。ふふふ」<br>「で、ノートに書いてあるこれが恋愛方程式……」<br>「なるほど、よくわからん。ハルちゃんわかる？」<br>「え、ええ、すごい単純な式で、自分一人だけの未来状態空間と相手一人だけの未来状態空間があります。そして、恋愛関係になると二人の空間、つまり共同未来状態空間ができる。この空間が大きいほど二人で実行可能な未来が多い、つまり恋愛度は高いってことですかね？」<br>「……そう、その通りだよ、ハルちゃん」<br>鼻をかみながら僕は言った。<br>「これなら納得がいきます。恋愛とは二人の未来を増やすこと、なるほどそういうことか」<br>「うん、人は相手に恋をするんじゃない、相手との未来に恋をするんだよ」<br>「……翠君、あんた本当に恋愛方程式作ってしまったのね」<br>「翠さん、正直凄いです……」<br>「……ありがとう」<br>「未来への経路……。過去は忘れて未来へ進む、てことか」</p><br/><a href='https://note.com/charm_koala9413/n/nd6794be84a80'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>翠硝子</note:creatorName>
      <pubDate>Wed, 24 Jun 2026 04:12:34 +0900</pubDate>
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      <title>Mythicalage　～四海大戦・前編～　第二十一話　四凶</title>
      <media:thumbnail>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/287863544/rectangle_large_type_2_76adda5658b5884d4e0e929eed23239e.png?width=800</media:thumbnail>
      <description><![CDATA[<p name="be51186f-997d-4d42-b1e7-be8c6ad598a6" id="be51186f-997d-4d42-b1e7-be8c6ad598a6">薄暗い洞窟の中、激しい息遣いが聞こえてくる。<br>「はあはあ、申し訳ありません。巡錫狐様と相柳が……やられてしまいました」<br>腕の切り傷を抑えて苦痛で顔をゆがめながら、藍狐が暗闇に向かって言った。腕の傷からは血が滴っており、その他にもいくつかの切り傷や火傷などがあった。<br>藍狐の側には蚩涼と黄孤がいたが、その傍らには二つに斬られて息絶えている巡錫狐の死体が転がっていた。<br>藍狐たちが見つめる暗闇の先にはゆらゆらと小さな炎が揺らめいていた。<br>「巡錫狐がやられたか……。馬鹿なやつめ。フン、それにお前らはおめおめと逃げ帰ってきたのだな」<br>暗闇の中から低い声が聞こえた。仲間の死を聞いても悲しみなど感じておらず、冷たく言い放った。<br>小さな炎は揺らめきながら次第に大きくなり暗闇をゆっくりと照らすと、暗闇の中から火に照らされた人影が揺らめきながら浮かび上がってきた。<br>その人物の後ろの壁に照らし出された影には九本の大きな尻尾が映っていた。<br>「しかし、あの相柳ですら勝てなかったとは、霊山十巫とはそれほど強力なのか？」<br>その九尾狐は藍狐に言った。<br>「はい、三毒狐(さんどくこ)様。あの巡錫狐様ですらたった一撃で……、グス。<br>藍狐はその八尾狐を三毒狐と呼んだ。そして側に置かれていた愛する巡錫狐の死体に目を落とすと、悲しみが込み上げてきて一筋の涙が頬を伝っていた。<br>「三毒狐よ、他にも玄武が現れたぞ。玄武の召喚は厄介すぎて陰属性の俺でも無理だ。それに陰属性は滅多に出現しない属性だが、もし出現したとしても人間が玄武を召喚できるとは到底思えん。他に思い浮かぶのは山神くらいだ」<br>蚩涼が言うと、<br>「陰属性の山神か。ちっ、奴らも強力な仲間を得たようだな。もたもたしていると手に負えなくなるぞ。それはそうと炎狐(えんこ)よ、四凶の調整はどうだ？」<br>三毒狐が後ろを向いて言うと、後ろにいた炎狐と呼ばれた魑魅魍魎が三毒狐に説明する。<br>「はい、饕餮(とうてつ)、窮奇(きゅうき)、檮杌(とうごつ)、混沌(こんとん)の内、窮奇と檮杌、混沌の調整はほぼ終わりました。あと数年でこの世を破壊しつくす恐ろしい怪物になるでしょう。しかし、最も強力な饕餮は操るのが難しく、完全に制御できていません」<br>「うん？饕餮がか。ではどうすればよい？」<br>「はい、饕餮を操るには饕餮に関わる何かが必要でしょう。饕餮の心の奥底に何かが引っ掛かっているようです。その思いを断ち切る必要があるのです」<br>「ふむ、饕餮に関わるものとな？一体なんだ？まあよい、後で三苗に聞いてみよう」<br>「はい、三毒狐様。それがよろしいかと」<br>炎狐が答えた。<br>「もう少しだ。もう少しで崑崙山を含めてこの世界を破壊しつくすことが出来るぞ。あのお方もお喜びになるに違いに。ハッハッハ、今から待ち遠しいな。お前たち」<br>三毒狐は嬉しそうに笑った。すると三毒狐の全身から火焔が巻き起こる。火焔は激しく燃え上がり、やがて静まると、<br>「藍狐よ、奴らは今どこにいる？」<br>三毒狐は尋ねた。<br>「はい、鵬に乗って東の海を越えているところです」<br>先ほど偵察から報告を受けた禹たちの居場所を答えた。<br>「東の海か。フッフッフ、よし、運が向いてきたぞ！東海には確か禺疆殿と帝江殿が居たはずだ。お二方に助勢を頼もう。蚩涼よ、陰術で東海へ行き、禺疆殿と帝江殿に助勢を頼んでくれ。」<br>三毒狐が言うと蚩涼は、<br>「承知した」<br>と言い、空間を開いて消えてしまった。<br>「どの道あいつらは四凶に倒されるだろうが、木徳は早く殺しておくに越したことはない。あのお方の懸念は一刻も早く消し去るのみだ」<br>三毒狐が呟くと、<br>「お前たち、もう下がってよいぞ。その巡錫狐の死体は置いていけ、後で葬らせる」<br>三毒狐が言うと、一同は去ろうとした。しかし、藍狐と黄孤は去り際に巡錫狐の死体を見て不安げな表情をしていた。一同が立ち去ると三毒狐は、<br>「おい、炎狐よ、この巡錫狐の死体を三苗に渡しておけ」<br>と炎狐に指示を出し三毒狐も去っていった。<br>三毒狐は洞窟内を進んでいくと、非常に広い空間が空いている場所へと出た。その場所は空間の高い位置にあり、真下を見下ろせるようになっていた。そこにはもぞもぞと動く巨大な怪物たちが蠢いていたのだ。<br>「フフフ、もうすぐか」<br>しかし、四体いるその怪物の内、一体だけは他に比べて小さく全く動かない。<br>「饕餮か。饕餮が覚醒するためには饕餮に関係する何かが必要と炎狐が言っていたが…。しかし、饕餮に関係するものとは一体なんだ……？　考えてもわからんが、三苗ならもしかしたらわかるかもしれん」<br>そう呟くと三毒狐は三苗族のところへ向かい歩き出した。<br>三苗族は涿鹿の戦いの後、故郷を捨てて南方へと移り住んだのであるが、まだ涿鹿の戦いの恨みを忘れたわけではなく、復讐の機会を虎視眈々と伺っていた。そんな中で大禍出現を感じ取り、三毒狐たちの元へと現れ、以降は行動を共にしていたのであった。</p><br/><a href='https://note.com/charm_koala9413/n/n4fcb6a22101f'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>翠硝子</note:creatorName>
      <pubDate>Tue, 23 Jun 2026 04:03:42 +0900</pubDate>
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      <title>Mythicalage　～四海大戦・前編～　第二十話　蓬莱山へ</title>
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      <description><![CDATA[<p name="db51500b-0b02-4630-bc14-0f962577d6da" id="db51500b-0b02-4630-bc14-0f962577d6da">「ふん、逃がすか」<br>巫咸は呟くと八尾狐に狙いを定めた。すると巫咸の姿が消え、後には猛烈な風だけが残っていた。<br>巫咸は一瞬にして巡錫狐に追いつき恐れおののく巡錫狐を袈裟斬りで一刀両断にしてしまった。巡錫狐はかすかな悲鳴を上げて真っ二つになり地面に崩れ落ちてしまった。<br>「じゅ、巡錫狐様！」<br>八尾狐が何の抵抗もなく斬られたことに叫ぶ魑魅魍魎たち、<br>「な、何だ、あの亀は？」<br>獣人たちも玄武を見て動揺するも、<br>「あいつは……あの蛇の怪物と戦っている……？」<br>「ええい、敵の敵は味方というではないか、あの相柳は無視して魑魅魍魎を叩け！」<br>状況を正確に呑み込めていない狼伯が言うと、獣人部隊と神荼と郁塁、呑邪鬼を始めとした鬼たちは形勢逆転を見て魑魅魍魎に狙いを定めて攻撃した。藍狐や黄狐は巡錫狐が斬られたのを見て近くにいた蚩涼と共に巡錫狐の死体を持って陰属性の術で空間を開き逃げ去っていった。<br>干将も味方の優勢を見て担いでいた禹を放すと、怒りが込み上げ禹と共に近くにいた魑魅魍魎に襲い掛かった。<br>巨大化した怪物、相柳は味方が逃げるのも気にせずに目の前の玄武を攻撃していた。玄武は相柳のしっぽの攻撃を硬い甲羅で防ぎながら、魂魄を抜こうとしていた。その都度相柳から苦しみの悲鳴が上がるが、相柳の魂魄は体にくっ付いているために抜けない。<br>そんな中、巡錫狐を倒した巫咸がやってきて巨大な相柳を一撃で斬ってしまった。<br>相柳はその場に倒れこむと、毒性の強い体液を流しながら次第に萎んでいった。<br>「巫咸さん、もう術が持ちません」<br>嫦娥の声に振り返ると嫦娥は術をかけながら顔をゆがめている。殭屍たちがぴくぴくと微かに動いていた。もう嫦娥の陰術も限界に近づいていたのであった。<br>「嫦娥殿、すまないがあと少しだけ頼む」<br>そう言うと、巫咸は迷わず旱魃の近くへ行った。すると旱魃の手には剣が赤く光る剣が握られていた。<br>「こ……これは！？」<br>巫咸が驚いて旱魃の手からその剣を取ってみた。<br>「くっ、な、なんだ……？」<br>巫咸が剣の柄をつかむと、手のひらに衝撃を受けてすぐに放してしまった。<br>「ふむ、禹よ、こっちへ」<br>巫咸は禹を呼ぶと、<br>「この剣を持ってみよ」<br>というと、禹は言われたとおりに剣を持った。すると、禹は何の抵抗もなくその剣を握りしめていた。<br>「ふむ、なるほど」<br>「巫咸さん、この剣はなんだ？」<br>「ああ、その剣はその昔に黄帝陛下が崑崙山の西王母より賜った剣じゃ」<br>「え？　これがあの涿鹿の戦いや刑天との戦いで黄帝陛下が使ったという剣？？」<br>「ああ、旱魃様は意図してかは知らぬが、どうやらこの剣を守っていたようじゃ。そしてお主が後継者のようじゃ。持っておけ」<br>「お、おう」<br>禹は黄金色で赤く光る紅銅製の剣を得た。しかし、その刃は鋭くなく切れ味は非常に悪かった。<br>「戦いには使えそうもないな。黄帝陛下はどうやって使ったのだろう？」<br>「お～い、嫦娥さんもう限界だって。黄泉の国を封印するから早く出ろってさ！」<br>干将の叫び声が聞こえたので2人は走りだし、それを見た嫦娥も術を解き、全員が黄泉の国の出口へとたどり着くと、嫦娥は黄泉の国に結界を張ってしまった。</p><p name="f7b00573-88a8-43c6-9800-1631c72fb89b" id="f7b00573-88a8-43c6-9800-1631c72fb89b">術が解けると殭屍たちは自由に動けるようになったので暴れだしたが、嫦娥の張った結界の外には出られず閉じ込められてしまった。<br>外に出た獣人たちは盛んに吠え立てながら勝利を喜び踊りだした。<br>「これ、お主たち暴れると死ぬぞ」<br>巫咸と笙鈴は傷の手当てをしていたが、獣人たちは興奮すると傷の痛みなど意に介さず、荒れ狂うように吠えていたので手を焼いていた。<br>鬼たちは少し離れてあの地獄から生還したことに心底ほっとし、今後の生活場所を話し合っていた。鬼たちの門番である神荼と郁塁が言った。<br>「お前たち、この辺の山神と話し合ったが、近くの山中に大きな洞窟があるというので当面はそこに身を寄せるがよい。しかし、外に出て悪さをした場合はこの虎に喰わせるぞ！」<br>「それはありがたいが、鬼門が閉ざされたのにまだ門番として俺たちを監視するのか？」<br>怪訝そうに呑邪鬼が聞いた。<br>「わっはっは、そういうことだ！」<br>神荼と郁塁の対応は鬼たちへの優しさなのか厳しさなのか呑邪鬼たちにはよくわからなかったが、鬼たちにとっては相変わらずの目の上の瘤となっていて、みんなしょんぼりとしていた。<br>「ふう、これで一安心ね。皆さま、遅くなって申し訳ありません。これからは皆さまと共に旅をいたします。よろしくお願いいたします」<br>「え？　一向に加わるって？」<br>嫦娥が言うと、禹たちは突然の嫦娥の申し出に戸惑いつつも、<br>「へへ、これも神性の導きってやつなのかね～？」<br>干将が言うと禹は状況を飲み込んだようで、<br>「ああ、今回は助かったぜ、嫦娥さん。これからよろしく」<br>禹たちは嫦娥を歓迎した。その様子を羨ましそうに見ていたのが狼伯であった。<br>「不化骨を封印したので、残りの殭屍を追い払うために獣人たちは直ぐにでも故郷へ引き上げるそうです。では皆さん、我々も犬戎の都に戻りましょうか」<br>そういうと、禹たちは獣人や神荼と郁塁、鬼たちに別れを告げ、狼伯は平常を保ちながら帰路に就いた。</p><br/><a href='https://note.com/charm_koala9413/n/nce477d111d03'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>翠硝子</note:creatorName>
      <pubDate>Tue, 23 Jun 2026 03:59:50 +0900</pubDate>
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      <title>Mythicalage　～四海大戦・前編～　第十九話　黄泉の国の不化骨</title>
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      <description><![CDATA[<p name="e36c0129-a86c-47c8-aa86-74fd97cbde8d" id="e36c0129-a86c-47c8-aa86-74fd97cbde8d">黄泉の国の入り口である鬼門に近づくと出くわす殭屍(きょうし)の数が増えていった。<br>殭屍は生前の能力を引き継いでいるので普通の人間が殭屍になった場合は死後硬直が起こっているので全身が固く、動く際には両足をそろえてぴょんぴょんと飛び跳ねながら進むのである。<br>術者にとってはこのような低級の殭屍たちは恐れるに足りないが、生前に強大な力を持っていた術者や仙人、神の殭屍は殭屍となってもまだ強大な力を持っていた。<br>特に空を飛べる殭屍は飛殭（ひきょう）と言い、かなり高い神性を宿している。また、術を使用できる殭屍は遊屍（ゆうし）や伏屍（ふくし）などと呼ばれ、貳負屍など生前が神であった場合の多くは伏屍に属する。<br>殭屍の中でも最も恐ろしい存在は不化骨（ふかこつ）と呼ばれ、神々さえも迂闊に手が出せない存在と言われているが、実際に見たという人間はおらず伝説の類であった。</p><p name="084a46a8-e270-4739-9b9e-fbe5e1afbb5e" id="084a46a8-e270-4739-9b9e-fbe5e1afbb5e">鬼門を作っているアーチ状の桃の木の大枝が見えてくると、その門の前には沢山の人影が見えた。その中には大きな虎と思われる影もあった。人影も禹たちに気づくと１人が手に持った矛を高く掲げて挨拶をした。<br>近くに来ると巫咸が一人で前に出て人影に近づくと、先ほど矛を掲げた一人が前に進み出た。<br>「神荼（しんと）殿か。郁塁(うつるい)殿も久しいのう」<br>巫咸が言うと、<br>「おお、もしかして巫咸か！　しかし、困ったことになったぞ。一大事だ！」<br>普段は鬼門から外に出て悪さをした鬼たちを懲罰し、場合によっては虎の餌にしてしまうような神荼と郁塁がすっかり力を落として動揺していたのである。神荼と郁塁を恐れる鬼たちは神荼と郁塁よりも黄泉の国の方が怖いと見え、天敵である巨大な虎が側にいてもあまり気にしていない様子であった。<br>「殭屍のことか？」<br>巫咸が言うと、<br>「そうじゃ、その通りじゃ。1体だけ強大な殭屍がおる。とてもじゃないが太刀打ちできんぞ。あの殭屍は間違いなく不化骨じゃ！」<br>神荼が言うと、郁塁や巨大な虎、鬼たちが一斉に頷いた。<br>「何だと！？　不化骨が出現したと？　あれは伝説ではなかったのか？」<br>「儂らも最初は疑ったよ。しかし、あの暴れる様子を見ると普通の殭屍とは訳が違うのだ」<br>郁塁が言うと、隣にいたひときわ大きな鬼が、<br>「危うく黄泉の国が壊れるかと思ったぞ」<br>と、言った。<br>「ああ、この呑邪鬼（どんじゃき）の言うとおりだ、あれほど恐ろしい化け物は神にもおらんぞ」<br>神荼が後ろを振り返り言うと、後ろにいた大虎や鬼たちも一斉に頷いていた。<br>「山神があの様子じゃよほど怖い目にあったと見えるぞ……」<br>禹は干将に言うと、干将も不安の表情を浮かべていた。<br>「うむ、不化骨とはにわかに信じがたいがまさかな……」<br>巫咸が含みを持たせると、神荼は、<br>「巫咸よ、何か心当たりでもあるのか？」<br>と聞いた。<br>「うむ、嫌な胸騒ぎがするのう」<br>「そうか、お主もか、実はわらわもじゃ」<br>「して、どうする、神荼殿？」<br>「う～ん、それがおかしなことに黄泉の国を占領した後に不化骨は急におとなしくなってのう、様子が変なのじゃ」<br>「もしかして意識があるのか？」<br>「いや、見た感じでは自分の意志ではなく何かに動かされていたと言った方が適切かもしれん。その後じゃな、ここいら周辺に殭屍が集まってきたのは」<br>「なるほど、わらわの卜占では黄泉の国へ行くと出た。いずれにせよ行くしかあるまい」<br>巫咸が言うと、<br>「よろしい、われらも同行いたす。巫咸が来ればもしかすると不化骨に勝てるかもしれん。よいな皆の者」<br>神荼が後ろの鬼たちに言うと、大虎や鬼たちはしょんぼりして消えそうな声でおーと応えていた。<br>「は…はは、まあ、不化骨のあの姿を見れば仕方ないか……」<br>神荼は肩を落とし苦笑した。<br>「では参るがお主たち準備はいいか？」<br>巫咸が言うと、禹たち一同は剣を掲げて叫んだ。<br>巫咸はためらわず鬼門内に足を踏み込み、闇の中へと進んでいった。その後には禹たちも続き、残った神荼や郁塁、吞邪鬼を始め鬼たちも恐る恐る黄泉の国へと消えていった。</p><br/><a href='https://note.com/charm_koala9413/n/n7a00b85d6a5e'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>翠硝子</note:creatorName>
      <pubDate>Tue, 23 Jun 2026 03:54:22 +0900</pubDate>
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      <title>Mythicalage　～四海大戦・前編～　第十八話　貳負屍</title>
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      <description><![CDATA[<p name="88c341c3-06b9-4b66-b8e4-bcf01753b5a2" id="88c341c3-06b9-4b66-b8e4-bcf01753b5a2">数日後、犬戎国には周辺各国から続々と精鋭の術者が集まっていた。十巫たちの張る結界の外である大荒の北では厳しい寒さに耐えるために毛皮のある種族が多くおり、狼伯のような狼と人間の中間のような種族から、熊に似た種族や虎のような種族などが見られていた。<br>「聶耳国（しゅうじこく）から参った高羆（こうひ）と申す」<br>大きな剣を背負った熊に似た高羆という将軍が狼王と巫咸の前へ進み出て挨拶をした。<br>「これは高羆将軍、この度は助勢かたじけない」<br>狼王が言うと、<br>「聶耳国も殭屍が徘徊するようになり、多くの犠牲者が出ています。この高羆の父も……」<br>そう言いかけて高羆は拳を強く握りしめた。<br>近くでは狼伯の嬉しそうな声が聞こえていた。<br>「王牙虎（おうがこ）ではないか、久しいな！」<br>「おう、狼伯か、三年ぶりだな！　全く、お主とはこのような形では会いたくはなかったが」<br>狼伯が王牙虎と呼んだ虎人（こじん）が答えた。<br>「はっはっは、そうだな。この戦いから生きて帰れたら、また昔のように酒を飲みながら学問を語り合いたいものだ。よろしく頼むぞ」<br>軍勢が集まるに連れて再開を喜ぶ者たちもいれば過去の諍いで気まずい関係となる者たちもおり、多種多様な獣人模様を見せていたが、やがて全軍が集まると狼王が今回の目的を説明し、巫咸を紹介した。<br>今回の戦いでは十巫が味方に付いたと聞いてはいたが、生きる伝説をその目で見た獣人たちは一斉に感嘆の声を上げた。<br>そして、木徳を持っている禹に皆の視線が集まり、口々に何かを言っていた。<br>「おい、人気者じゃねえか」<br>飛雷が意地悪そうに言うと、干将も禹の気質を知りつつも、<br>「みんなの注目の的ってやつだな、なんかひと言くらい言えよ」<br>とからかっていた。すると、やがて獣人の戦士たちが禹の元に集まり剣を抜いたと思えば跪き、剣を両手で掲げ出した。その様子を見て禹は驚いたが、その中の一人の狼伯が、<br>「我々獣人たちはやがてこの地に木徳が現れたらその者に仕えよ、という古い言い伝えをずっと信じて待っておりました。そして今あなたが現れたのです。我ら獣人、この剣と命をあなたに捧げましょう」<br>と言うと、一同は両手の上に置いてある剣をさらに高く掲げたのであった。この様子に面食らってどうしていいかわからずおたおたしている禹に巫咸が、<br>「獣人たちは礼節を弁えておるのう。お主もそろそろ礼節を弁えんとな」<br>とさらりと言うと、禹は自分の教養のなさを恥じてさらに気まずくなり肩を落とした。<br>その様子を見て干将と飛雷が笑っていると。<br>「あと、干将と飛雷、お主らもじゃ！」<br>側にいた干将と飛雷にもチクリというと、両者も禹と同じようにがっくりと肩を落としてしまった。</p><p name="76592d78-7fcf-4db4-a97b-26c6983d3b7f" id="76592d78-7fcf-4db4-a97b-26c6983d3b7f">巫咸は各部族の代表者と一通り挨拶を交わすと狼王の号令の元、犬戎の都のより北方にある黄泉の国へと旅立っていった。<br>狼伯の話では殭屍は大荒の北全域に出没していたために、殭屍の被害を受けていない国はなく、中には滅んでしまった国もあったために士気は高く故郷を守るために何としても殭屍を食い止めようと必死であった。<br>そこに伝説として語り継がれている十巫の頭目である巫咸が現れたのである、天の助けだとどの部族も狼王の檄に飛びつき選りすぐりの精鋭たちを送り込んできたのであった。<br>殭屍は三魂七魄の内、魄だけが体に残った死者であり、生前の記憶や意思もなく歩き回る存在である。<br>厄介なことに攻撃性は残っているために、生きている物を見つけると襲い掛かってきてしまう。さらに、生前の強さも引きついているので神が殭屍になってしまうと人間では手に負えない存在であるが、いくつかの部族からの情報では神の殭屍も出現したという報告も上がっている。<br>禹たちが十巫の張る結界を出て以降、付きつ離れずに付きまとう存在がいた。それは蚩尤の弟の生き残り、九黎族の蚩涼であった。<br>蚩涼は陰属性のため空間を開き妖魔などを召喚する召喚術や開いた空間を他の場所と繋げて移動する瞬間移動の術など五行の術とは異なる特殊な術を使用できた。陰属性の術者はほとんどおらず、人間では恐らくこの蚩涼が唯一であろう。</p><br/><a href='https://note.com/charm_koala9413/n/nb12393377e3c'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>翠硝子</note:creatorName>
      <pubDate>Tue, 23 Jun 2026 03:41:36 +0900</pubDate>
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      <title>Mythicalage　～四海大戦・前編～　第十七話　大荒の北の義士</title>
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      <description><![CDATA[<p name="47e07b54-287e-459f-84a3-f62c5ccd8e38" id="47e07b54-287e-459f-84a3-f62c5ccd8e38">一行は森に入ると、そこは薄暗く寒くじめじめとしている場所であった。静寂であったが、時々怪物の咆哮が聞こえてくる。<br>「しかし、こうも暗かったら気が滅入ってしまうね～まったく」<br>干将が呟きながら進んでいくと、やがて開けた場所に出た。すると、遠くから何やら人の叫び声が聞こえる。<br>「ん？　何かあったのか？」<br>禹が言うと、<br>「ああ、何やら助けを求めているようじゃな」<br>巫咸が言い、<br>「俺がちょっくら見てくるぜ」<br>飛雷が言い終わらないうちに飛び出して行った。<br>声の方に近づくと、丸々に太った牛の大群が目に映った。<br>「ひえ～、牛が沢山いるぞ」<br>驚きの声をあげると、牛の群れの先には深い穴がぽっかり開いており、声の主はその穴の中にいた。<br>「お～～、人か？　助かったぞ！」<br>穴の底にいる人物が穴をのぞき込んでいる飛雷の人影を見て歓喜の声をあげる。<br>「お～～い、大丈夫か？」<br>飛雷が呼びかけると、<br>「ああ、牛が溝に落っこちたので助けようとしたら、溝が崩れてこんなに深い穴になっちまい出られなくなってしまった」<br>と、その人物の横には一頭の牛がいた。<br>「ああ、それは災難だったな。待ってな、今助けてやるぜ」<br>飛雷が言うと、そのまま穴へ降りていきその人物と牛を持ち上げて穴から出てきた。<br>「ぷは～、助かったぜ。ありがとうよ」<br>そう言うと、<br>「あ、こりゃ済まねえ。俺は商族の王亥（おうがい）って者だ。よろしくな」<br>その人物は王亥と名乗った。<br>「ああ、いいってことよ。王亥さんよ」<br>そのころには巫咸たちも現場に到着しており、一行を見た王亥は食事の提案をした。<br>「おお、そうだお礼と行っては何だが、飯でも食っていかないか？いい鶏肉があるぞ」<br>「おお、鶏肉か、俺の好物だ」<br>干将がよだれを垂らして食いついてきた。<br>「ふむ、よかろう。この付近の情報を聞きたいことだし、ごちそうになるか」<br>巫咸が言うと、<br>「よし、さっそく準備するから待ってな。商族の鶏料理は美味いぞ～」<br>王亥は上機嫌で食事の準備を始めた。<br>しばらくすると辺りに鶏を焼く香ばしい匂いが漂ってきた。<br>「おお、美味そうだな」<br>堪らず干将が言うと、<br>「ほらよ」<br>と言いながら王亥は手羽先を干将に渡す。一口齧りついた干将は、<br>「うめえええ」<br>声をあげて再び齧りついていた。王亥は焼いた鶏を切り分けて禹たちにも渡すと、自分は鶏を両手でつかんで頭から齧りついていた。<br>「それはそうと王亥さんよ、これからどうするんだい？」<br>禹が聞くと、<br>「ん？　これから有易族（ゆういぞく）の所に行ってこの牛を売るんだ」<br>王亥は嬉しそうに言った。さらに続けて、<br>「俺たち商族は牛を育てて売ることで生活しているんだ。この辺りの奴らは俺たちのやることを商売って言って、俺たちのことを商人と呼んでいる。ほら、そこの牛を見てみろ丸々と太ったいい牛だろ、きっと高値で売れるぞ。」<br>とニコニコしながら言った。<br>「ふむ、商売上手じゃな」<br>巫咸が言った。<br>「ああ、商売上手なのが俺たち商族さ」<br>王亥が言った。<br>「なるほど、商才ってわけか」<br>禹が言うと、<br>「ああ、そうだな。商売に関しては商族の人間には勝てないぞ。わっはっは」<br>王亥は豪快に笑った。一同は鶏肉を食べ終わると、<br>「さてと、我らはそろそろ暇をするぞ。王亥殿よ、馳走になった」<br>「ああ、今日は助かったよ。こちらこそありがとう」<br>巫咸は礼を言うと、一同は王亥に別れを告げて再び北を目指して歩き出した。</p><p name="e465d220-d1ee-4729-b303-fad06fdfaf74" id="e465d220-d1ee-4729-b303-fad06fdfaf74">「ん？　どうした、巫咸さん？」<br>禹が巫咸の表情がさえないことを見て聞いた。<br>「うむ、先ほどの王亥じゃが、何か不吉な予感がするのう。有易族の所へ行くと言っておったが無事じゃといいが。」<br>巫咸は王亥の身を案じていたのだ。<br>「巫咸さんが言うと不安になる……」<br>干将が言った。<br>「まあ、考えても仕方がないのう。さて、黄泉の国を目指すか」<br>巫咸が言った時に、遠くから雷光が瞬き、その後遅れて轟音が鳴り響いた。<br>「ん？　怪物のようじゃ。行くぞお主ら」<br>巫咸は言いながら雷光を目指して飛んで行き、禹たちも巫咸に続いた。<br>雷光が瞬いた場所には鷹に似た巨大な鳥の怪物がいて、その目と鼻の先には人が一人立ちふさがっていた。いや、その人物は人間というよりも獣と人との中間的な存在であった。<br>巨大な鳥は今にも雷を落としそうである。<br>「おい、逃げろ！」<br>禹が叫んだがその人物は微動だにしない。そこに落雷が発生する。<br>「まずい」<br>巫咸はとっさに障壁を張って防ぎ、直撃は免れたがその人物に当たり、倒れこんだ。<br>「笙鈴よ、あの者の手当てをするぞ」<br>巫咸が言うと、<br>「はい、お師匠様」<br>笙鈴はその人物に駆け寄り手当てを始めた。笙鈴はその時なぜその人物がこの場所を動かなかったのか意味を理解した。その人物の背後には5寸ほどの背の高さの小人たちがいて、この小人たちを守るために立ちふさがっていたのだ。</p><br/><a href='https://note.com/charm_koala9413/n/n681813abfc70'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>翠硝子</note:creatorName>
      <pubDate>Tue, 23 Jun 2026 03:33:02 +0900</pubDate>
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      <title>Mythicalage　～四海大戦・前編～　第十六話　蚩尤の兄弟</title>
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      <description><![CDATA[<p name="773c8261-e942-41f4-9791-4af105ab5241" id="773c8261-e942-41f4-9791-4af105ab5241">藍狐に斬りかかろうとした干将に蚩涼（しりょう）が立ちふさがった。干将が蚩涼を見ると会話が始まった。<br>「ん？　お前は九黎族か？」<br>「ああ、そうだ」<br>「ふん、なぜ九黎族が夏族と一緒に居るのだ？　夏族は我らの敵ではないか」<br>「……何だいきなり？」<br>「我が名は蚩涼。九黎族だ。我が兄を殺した夏族を滅ぼすために生きている。洪水の次は四凶が中原に攻め込むぞ。これで終わり、もう一歩だ。あと少しで夏族は滅びるぞ、楽しみではないか。はっはっは」<br>「……もしかして長老の言っていた蚩尤様の兄弟の生き残りってあんたか？　それに何を言っているのだ？洪水に四凶だと？　まさか、あの大災厄を引き起こしたのはお前たちか？」<br>「ああ、そうだ。お前も九黎族なら我らの仲間に加われ」<br>「ふざけるな！　このままでは夏族のみではなく九黎族も滅びるではないか！」<br>「ふん、夏族が滅びるなら致し方あるまい」<br>「なんだと！？　夏族が滅びるなら俺たちも滅んでいいだと？　こ、こいつ…、狂っていやがる」<br>干将は蚩涼との会話の中であの大災厄が仕組まれたもので四凶を裏で操っている存在を感じ取っていた。<br>「お前らの好きにはさせんぞ！」<br>干将は怒りに任せて蚩涼に斬りかかると、蚩涼はふっと消えてすぐ近くに移動していた。<br>「な、何だって？いきなり移動しやがった」<br>干将が驚いていると、<br>「ふん、なるほど、強いな。だがこれはどうかな？」<br>蚩涼は言うと、召喚術を使い空間を開けて何かを召喚した。蚩涼は滅多にない空間を操ることのできる陰属性であったのだ。蚩涼に召喚された者からは強大な神性がほとばしっていた。<br>「あら、巡錫狐（じゅんしゃくこ）様！」<br>禹と互角に戦っていた藍狐の顔が輝く。それは八本の尻尾を持つ八尾狐であった。<br>「お、おい、何だあれ？」<br>飛雷が顔を歪める。<br>「くそ、とんでもねえ奴が出てきてしまったぞ……」<br>巡錫狐の周りからは禹とは比較にならないほど強力な鎌鼬がほとばしる。木属性だ。<br>「ふう、結界の内部か……。ん？藍狐か、久しぶりだな」<br>巡錫狐が言うと、<br>「はい！　お久しぶりです、巡錫狐様！」<br>七本の尻尾を振りながら藍狐が言った。<br>「ん？　こいつらが例の奴らか」<br>「ああ、そうだ。我々を邪魔する存在」<br>「そうか、ならばここで殺してしまおう」<br>巡錫狐は言うともの凄い速度で禹に向かっていった。禹は攻撃を躱すことで精いっぱいであった。よけながらも攻撃を食らう。笙鈴の障壁もほとんど役に立たず、飛雷の雷撃もその合間を縫うように進んでいく。<br>「ああ、このままじゃ禹がやべえ！！！　おい眠斗、あの火を食え！」<br>飛雷は眠斗に言った。<br>すると、眠斗は山で燃え盛る火焔を吸い込むように食べだし、みるみるうちに巨大化して狂暴な怪物となってしまった。これに驚いたのが藍狐たちであった。<br>「何あれ？　あれってもしかして……火を食べるという禍斗（かと）？」<br>藍狐の言葉に巡錫狐も攻撃の手を止めて眠斗を見た。<br>「す、すげえ……。とんでもねえ化け物になっちまった。」<br>干将が言った。<br>「眠斗、あいつをやっつけろ！」<br>飛雷が巡錫狐を指さして言うと、眠斗は巡錫狐に狙いを定めて襲い掛かった。<br>「くそ！」<br>眠斗が巡錫狐に咬みついたが、それを間一髪で躱し、鎌鼬を打ち込むも眠斗には余り効いていない。しばらく一進一退の攻防が続いていたが、蚩涼がその戦いを遮った。<br>「巡錫狐よ、そろそろ時間切れだ」<br>蚩涼が言うと、<br>「ちっ、時間か。お前たち覚えておけ」<br>捨て台詞を吐いて蚩涼の作った空間の穴へと逃げ込んでいった。八尾狐程強力な怪物が結界の内側で活動するには時間が限られていたのであった。</p><p name="59ce01d7-9e95-4911-b9ee-c9c57e1e8083" id="59ce01d7-9e95-4911-b9ee-c9c57e1e8083">巡錫狐が居なくなって一同はほっと胸を撫でおろしたが、問題が終わったわけではなく後に残された巨大化してしまった眠斗が大人しくなるまで時間がかかった。巨大な眠斗は干将に懐いており、干将を腕に抱いてまるで人形で遊んでいるかのように干将を離さなかった。<br>「おーい、何とかしてくれ！」<br>泣きそうな干将の声にもかける言葉もなく、誰もが目を背けて、<br>「す、すまねえ干将。耐えろ！」<br>と適当にお茶を濁すくらいしかなかった。</p><br/><a href='https://note.com/charm_koala9413/n/n113d3ede8aba'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>翠硝子</note:creatorName>
      <pubDate>Tue, 23 Jun 2026 02:54:37 +0900</pubDate>
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      <title>Mythicalage　～四海大戦・前編～　第十五話　帝舜と四嶽</title>
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      <description><![CDATA[<p name="f0409be3-b1d0-43a9-9593-bc045339b48a" id="f0409be3-b1d0-43a9-9593-bc045339b48a">神々と龍たちが集った様子を見ていた平陽の臣たちは言葉を失ってただ立っていた。<br>風伯と雨師に続き龍たちも自己紹介を始めた。赤く翼を持っている赤龍、青くこちらも翼を持っている青龍、そして翼はないが大きな黒い龍である黒龍に、黄色い龍である黄龍、白い龍である白龍。<br>翼を持つ龍は龍の成長の最終形態であり、この域に達した龍は神龍とも呼ばれていた。さらに白澤（はくたく）や騰蛇（とうだ）、畢方（ひっぽう）を始め見たことのない荘厳で巨大な神獣、霊獣たちも平陽の宮殿に集っていた。<br>巫咸はその面々と懐かしそうに話していた。風伯と雨師を除いて巫咸にとっては涿鹿の戦いを共に戦った仲間でもあったからだ。風伯と雨師は蚩尤側について戦ったのだが、敗北後に黄帝に帰順したという経緯がある。<br>「そういえば龍の王である応龍殿が見当たらんようじゃが元気かのう」<br>巫咸は青龍に聞くと、<br>「うむ、お主も知っているように応龍様は涿鹿の戦い以降は傷を癒すために南方で蟄居していた。傷はすでに癒えたと思うが、このところ連絡が無くてわしらもようわからん。白龍よ、お主は何か知っておるか？」<br>青龍は白龍に聞いた。白龍の答えも知らない、であった。<br>「ふむ、南方か……。何かありそうじゃな。いずれ行ってみる必要があるのう」<br>巫咸は応龍の様子が気になっており、南方へ行こうと決意した。<br>「それよりも巫咸殿よ。どうやら木徳が生まれていると我らは感じておるのじゃが、お主何か知っておるか？」<br>赤龍が巫咸に尋ねた。巫咸はうつむいて、<br>「ああ、それが三苗族に蠱毒をかけられてしもうた。それもよりによって古の蠱毒、挑生蠱(ちょうせいこ)じゃ。今の三苗族にこの挑生蠱が使える者がおったとはな」<br>悔しそうに言った。</p><p name="02d87076-2841-425a-a1ca-757735d13a07" id="02d87076-2841-425a-a1ca-757735d13a07">蠱毒とは毒虫を集めて一つの壷に入れたあと土の中に埋め、壷の中の毒虫同士を食べさせあう。生き残った毒虫は蠱と言い呪術に使用するのである。<br>三苗の呪術者が禹と舜に用いた蠱毒は普通の蠱毒とは違い、挑生蠱と言う古の禁術である。その強力な呪いにより術者も命を落としてしまったために、作った三苗族でさえ禁呪にしてしまい使用を禁止してしまった。<br>この挑生蠱には毒蜂、馬蜂、藍蛇、白花蛇、青蛇、吹風蛇、金環蛇など現在では見られなくなった強力な毒を持つ毒虫が用いられていた。これらの毒虫を壷に入れて最後の一匹になるまで互いに食わせ合うが、行う時期は比較的暖かい上に湿度の高い時期が選ばれていた。この日は顓頊歴の五月五日の端午の節句の時期にあたった。<br>生き残った毒虫は壷から取り出された後に殺して天日に干される。するとこの毒虫の死体から曼荼羅草などの草が生えて来るのでこれを粉末にして蠱薬と為す。この蠱薬を大量に作り大きな碗に貯めておき術者の寝床の下に置くと、碗の中から枝が伸び、碗の中には閉じた目があることが見て取れるようになる。そして術者が術を唱えるとその目は少しずつ開きやがて碗から出てきて形を成して蠱となるのである。<br>さらに、この挑生蠱に鴆鳥（ちんちょう）と呼ばれる羽に猛毒を持つ鳥の毒、鴆毒を塗りたくっていた。巫術を医術に昇華させた神医、霊山十巫の巫咸ですら頭を抱える代物なのである。</p><br/><a href='https://note.com/charm_koala9413/n/nb76c347b355c'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>翠硝子</note:creatorName>
      <pubDate>Tue, 23 Jun 2026 02:11:20 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/charm_koala9413/n/nb76c347b355c</link>
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      <title>Mythicalage　～四海大戦・前編～　第十四話　運命の始まり</title>
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      <description><![CDATA[<p name="679a6682-15d1-449d-a2b8-c7a8f83cad38" id="679a6682-15d1-449d-a2b8-c7a8f83cad38">「ん？どうした親父、突然改まって」<br>「そこの禹は木徳を持って生まれ、この瞬間にここにおる。この意味は分かるか？」<br>「木徳？　それがどうした？」<br>「ふむ、神性が引かれ合ったのじゃ。これは運命じゃのう」<br>「……？　何が言いたいんだ？」<br>「お主の運命はどうやら木徳に絡みついとるようじゃ。そこにいる干将や笙鈴のように。飛雷よ、お前はこの禹と巫咸と共に旅に出よ」<br>「……はっ？　突然何を言い出すんだ、親父よ。いきなり言われても分かんねぇよ。それにさっき出会った奴らじゃねぇか。行く分けねぇだろ」<br>飛雷は混乱していた。<br>「飛雷、実はお前も感じているんじゃないか？　運命を。禹と出会った時、俺も感じていたぜ」<br>干将が自分の経験を言った。飛雷はへそを曲げたようで、口をへの字に結んでプイと横を向き黙ってしまった。<br>「まあ、無理にとは言わんが、しばらく考えるとよい。明日の朝出発するのでそれまでにどうするか教えてくれ」<br>巫咸は言うと、禹たちに今日の寝床の準備をさせた。食事が済んだあと一同は焚火を囲んでいた。<br>「あいつ、一緒に来るのかな？」<br>禹が口を開いた。<br>「さあのう」<br>「しかし、あの雷撃は強力だったぜ」<br>「不思議なものだな。木徳なんて本当にあるのかどうかすら俺にはわからねえが、実際干将、お前とかすげえ奴が集まってきているんだ。これからどうなるのだろうか……」<br>「さあな。あ、でも巫咸さんなら分かるんじゃないの？卜占を使って」<br>「卜占でも神々が関わっているような複雑な未来は泰山府君（たいざんふくん）にもわからぬのじゃ」<br>「な～んだ、巫咸さんは何でもお見通しだと思ったけど、分からないこともあるんだな。あ、そうだ、今日の笙鈴は凄かったぜ。な、禹よ」<br>「ああ、そうだったな、干将。巫咸さん、笙鈴は最近めきめきと腕を上げてきているぜ。一体どうやって教えているんだ？」<br>「…秘密じゃ」<br>「な、なんでだよ。何か気になるぞ。笙鈴、少しでいいから教えてくれ」<br>「え～と、ダメ。秘密だもん。えへへ」<br>「何でだよ、笙鈴…。ハハハ…」<br>焚火を囲んで楽しそうな会話が聞こえてくる。飛雷は遠巻きにその談笑を見ていた。<br>「俺がこいつら人間と旅に？けっ、誰が行くか。俺様は雷神だぞ」<br>自分が雷神の血を引いているという事実は若い飛雷にとって優越的であり、それが無意識のうちに人間を見下すようになっていたのだ。<br>「……しかし、あいつらの旅、世界の異変を止める旅か……。」<br>飛雷は考えつつも、ついつい笙鈴に目が行ってしまう。<br>「バカ、一体俺は何を見ているのだ。ただの人間の娘ではないか。…だけど、あいつらに着いて行かなければあの娘とももう会えなくなってしまうぞ……。だが、俺様は……」<br>飛雷が一人苦悶しているところに突然姉の蘭香が現れた。<br>「何してるの？」<br>「げ、ね、姉ちゃん！？」<br>「げ、じゃないでしょ。あんたのこと心配してきてあげたんだから。あんた旅に出るって本当？」<br>「ふん、行く分けねぇだろ」<br>「ふ～ん、じゃあ何で遠くからちらちら見ているの？」<br>「何でもねぇよ。あっち行けよ」<br>「はは～ん、あんた、あの笙鈴に気があるでしょ」<br>蘭香はズバリと聞いた。<br>「！？」<br>飛雷は言葉を失って激しく動揺していた。<br>「アハハ、あんたも恋をする年頃になったのね」<br>飛雷は顔を真っ赤にして黙っていた。<br>「いいじゃない、一緒に行ったらどう？ここで別れたら一生会えないかもしれないわよ。それにあの娘、これから今日のような危険な怪物と戦い続けるんだって。健気よね～。それに引き換えあんたときたら自分は雷神だとか言ってぬくぬくとしてプライドばかり高くなって小生意気で、ちょっとはあの人たちのことを……」<br>蘭香はまくしたてると、イライラが頂点に達した飛雷は、<br>「あ～～、うるせぇよ。じゃあ行くよ、行けばいいんでしょ、行けば。行くぞ、眠斗」<br>と言って眠斗と共に禹たちの元へとつかつか歩いて行った。<br>「ホントに素直じゃないんだから。一体誰に似たのかしら」<br>と顔をしかめながら言った。</p><p name="262afec7-0aa2-4d94-bc13-c237cd99d3ce" id="262afec7-0aa2-4d94-bc13-c237cd99d3ce">飛雷は禹たちの元へ来ると、<br>「お、おい、お前ら喜べ。この飛雷様が一緒に旅に行ってやる！」<br>と言い、腕を組んで顔を横に背けながら言った。<br>「って、何だよ飛雷、突然大声で」<br>禹が驚いて苦笑いしながら、<br>「兎に角お前も座れよ」<br>と言うと、<br>「とりあえず一緒に来てくれて嬉しいぜ、飛雷。今日からよろしくな」<br>干将が言うと、笙鈴も、<br>「えへへ、よろしくね。あれ、可愛い。この子、名前は眠斗だっけ？」<br>と言い、飛雷について来た小さな毛深い生き物を抱え上げて可愛がっていた。<br>「どういう風の吹き回しかわからんが、とにかくお主が一緒に来てくれて助かるぞ、飛雷よ」<br>巫咸も言った。<br>飛雷はまだ若く強情であったが根は素直なので、禹たちのこれまでの旅の話などを聞くうちに次第に打ち解けていった。そして夜が更けていき、朝がやってきた。こうして半人前の雷神である飛雷が下心と共に仲間になり一向に加わったのだ。<br>翌朝、雷公は飛雷が素直に旅に出ると聞いて驚いていた。もちろん親心として息子を危険な旅に出すことに不安があったがその不安は表に出さずに快く見送った。息子にとっては運命に導かれた大切な旅だからであった。一行は雷澤を離れて西へと進んでいった。<br>「行ってしまったのう」<br>雷公がポツリと呟くと、<br>「ええ、そうね。寂しくなるわね」<br>横にいた蘭香が答えた。<br>「しかし、なぜあいつは行くと言い出したのだろう」<br>「ああ、あの笙鈴って娘に気があったようよ」<br>蘭香が言うと、<br>「何じゃって？　娘が目的で…。ああ、情けない、全く誰に似たのだか……」<br>雷公はため息をつくと、その横で力の抜けた蘭香が冷ややかな目で、<br>「もちろん、あんたに決まってるでしょ」<br>ぼそりと言った。<br>「ん？　何か言ったか蘭香よ？」<br>雷公が言うと、<br>「あはは、何でもないわ」<br>蘭香は取り繕った。</p><br/><a href='https://note.com/charm_koala9413/n/n3163e8b711d9'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>翠硝子</note:creatorName>
      <pubDate>Tue, 23 Jun 2026 01:38:42 +0900</pubDate>
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      <title>Mythicalage　～四海大戦・前編～　第十三話　倒寿との戦い</title>
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      <description><![CDATA[<p name="d9e3c57e-b9f9-4767-ada6-1a7008c24149" id="d9e3c57e-b9f9-4767-ada6-1a7008c24149">「うん、やってみる！」<br>笙鈴は言うと禹の腕を離れて宙に浮き、両方の手のひらを前に突き出して術を発動させた。しかし、近くの空気がわずかに動いただけだった。<br>「う～～～ん」<br>笙鈴は力むも効果はなく、禹は、<br>「落ち着け、巫咸さんの言ったことを思い出してみろ。練習ではできただろう」<br>と言って禹は言った。<br>「お師匠様の言ったこと……」<br>笙鈴は巫咸の言ったことを思い出していた。<br>（……よいか笙鈴よ。この小さな木の棒を見てみよ。この棒はな、目に見えない無数の小さな粒から出来ておるのじゃ）<br>この時、巫咸の言うことに笙鈴はきょとんとしていた。<br>（まあ、わからんでもよい。巫術とはこの粒を動かしたり、性質を変えたりすることで行われるのじゃ。例えばその粒を動かしてみると、ほれ）<br>巫咸が言うと、何と棒が宙に浮きあがったのだ。<br>（このように宙に浮かせることができるわけじゃ。今度はどうじゃ。この棒を折ってみよ）<br>そういって小さな細い木の棒を笙鈴に手渡すと、笙鈴は言われた通り折ろうとしてみた。しかし、小さな木の棒だがいくら力を入れても折れない。<br>（フフフ、折れぬじゃろう。粒の性質を変えて硬くしたのじゃ。これならどうじゃ）<br>そう巫咸が言うと、木の棒は燃え出してしまった。<br>（その小さな粒を動かすことで温度を上げたから火が付いたのじゃ。逆に温度を下げることもできるぞ……）<br>笙鈴が巫咸の教えを思い出しながら、<br>「目に見えない小さな粒を動かす……」<br>一人呟きながら再び手のひらを前に突き出して術を発動させた。すると今度は近くの氷が集まってきて、笙鈴を守る盾のようになった。<br>「できた！」<br>笙鈴はその盾が硬化するのをその手に感じていた。<br>「その調子だ、笙鈴。それで自分の身をしっかり守っているのだぞ」<br>禹は言うと、禹は倒寿めがけて突っ込んでいった。<br>笙鈴は氷で作った分厚い盾で身を守りつつも、氷の盾とは別に吉光がやっていたように仲間の近くに空間を歪めて作った障壁を張り、敵の攻撃から守っていた。</p><p name="f7a0c505-24a0-4807-9a36-f3015ceb9e14" id="f7a0c505-24a0-4807-9a36-f3015ceb9e14">倒寿の二つの頭は完璧に連携がとれており、右の頭部は右を警戒し、左の頭部は左を警戒しているので隙が出来ず、挟み撃ちがきかなかった。<br>「厄介な野郎だぜ」<br>禹は仕方なく左側面から倒寿に突撃していくと、無数の氷の刃が正確に飛んでくる。それをあらかじめ体の近くに作っておいた鎌鼬を放って破壊する。飛び上がっても禹の動きを追って氷の刃が飛んできた。そして、激しい刃の弾幕を突破した禹は倒寿のすぐ近くまで迫り、タイミングを見て斬撃を放つとその斬撃は倒寿の分厚い皮を切り裂いた。<br>「ぐわぁぁぁぁ」<br>倒寿の悲鳴が周囲の山々にこだまする。<br>「よし、行けるぞ」<br>禹の攻撃を見て干将は二本の剣に炎を纏わせて攻撃しようとしたが、その炎はすぐに消えてしまった。<br>「ちっ、やっぱり属性の相性が悪いか。仕方がない、術に頼らず剣で勝負だ」<br>干将は剣を掲げて倒寿めがけて突っ込んでいった。<br>「飛雷、私たちも援護よ」<br>蘭香が言うと、<br>「わかっているよ、姉ちゃん」<br>飛雷が言い、両手を天に掲げた。禹と干将は飛んでくる刃を叩き落しながら近づいていく。そして一呼吸程時間が経過すると、轟音と共に倒寿の胴体に雷が落ち、倒寿の動きが一瞬止まった。倒寿の身体から黒い煙が立ち上っており、かなりダメージを受けているようで足元がふらついている。<br>「す、すげえ……」<br>禹と干将は目を合わせてその雷撃の威力に度肝を抜かれ、<br>「へっ、見たか。俺様の実力を……」<br>飛雷が得意げに言った時、倒寿の四つの目が輝きを取り戻し、二つの大きな頭が同時に飛雷の方を向くと、飛雷めがけて氷の刃が飛んできた。二つの頭部が同時に放った刃であり、これまでよりも威力が大きく笙鈴の張る障壁を貫いてしまい、飛雷に直撃した。<br>「ぐわっ」<br>攻撃をまともに喰らった飛雷は呻き声と共に雪の積もる地上に落下した。<br>「飛雷、大丈夫か？」<br>全員が飛雷を心配して行方を追うも、一足先に笙鈴が駆け寄っていた。<br>「ここは任せて！」<br>笙鈴が言うと、<br>「大丈夫だ、笙鈴の障壁で大分軽減されていたぞ」<br>干将が言い、<br>「ああ、頼んだぜ、笙鈴」<br>禹も笙鈴の成長に口元を緩め、<br>「笙鈴、弟を頼んだわ」<br>蘭香も言うと、三人は倒寿と向かい合っていた。</p><br/><a href='https://note.com/charm_koala9413/n/n1524c1cd8dde'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>翠硝子</note:creatorName>
      <pubDate>Mon, 22 Jun 2026 20:12:30 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/charm_koala9413/n/n1524c1cd8dde</link>
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      <title>ガラスの向こう側の恋：第七話研究ノート　恋するエントロピーに対する再考察</title>
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      <description><![CDATA[<p name="9fc0718a-d961-43de-9787-9af94d47bf99" id="9fc0718a-d961-43de-9787-9af94d47bf99">恋愛とは一般には感情として語られることが多い。好きとか会いたい、一緒にいたいとか。しかし、本当に恋愛の本質は感情なのだろうか。恋愛物理学では心晶の活性化によって未来状態空間が生成されると考える。恋愛心晶が励起されると、一緒に食事する未来や、旅行する未来、人生を歩む未来が生成される。つまり恋愛とは未来生成現象である。ここで重要になるのがエントロピーである。<br>物理学ではエントロピーは状態数によって定義される。</p><p name="3d96065d-288f-41de-ba81-e59a8f81d8b0" id="3d96065d-288f-41de-ba81-e59a8f81d8b0">$$<br>S = k_B \ln \Omega<br>$$</p><br/><a href='https://note.com/charm_koala9413/n/nf2573143e584'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>翠硝子</note:creatorName>
      <pubDate>Mon, 22 Jun 2026 18:53:19 +0900</pubDate>
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      <title>ガラスの向こう側の恋：第七話　恋の熱力学第二法則　～40代物理学者が本気で恋愛小説を書いたらこうなった～</title>
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      <description><![CDATA[<p name="ed99bb94-2c01-48ee-abb7-de71efb6702e" id="ed99bb94-2c01-48ee-abb7-de71efb6702e">いつものごとく、僕の知らないところで二人で盛り上がっている。<br>「ぷぷぷ、これ見て」<br>「え？ああーやっぱりですね。ふふふ」<br>「そうそう、私もそうだと思ったわよ」<br>「でも、なんかこれ凄い分かる気がします」<br>「でしょ、翠君すごい単純だってわかるでしょ」<br>「はい、すごくわかりやすいです」<br>「そうそう」<br>「あ、シノさん翠さん来ましたよ」<br>「おう、鴨がきたきた」<br>そんな二人の会話などつゆ知らず僕は店に入った。<br>「こんにちは」<br>「ああ、翠君、こんにちは」<br>「翠さん、どうもです」<br>「何？今日はなんだか二人とも笑顔だね？何かいいことあったの？」<br>僕はハルちゃんの隣に座った。<br>「うん、ちょっとね」<br>女性が笑顔になるのはいいことだ。さて、今日の講義に入ろうか。今日の講義内容は恋のスペクトル理論についてだ。</p><p name="ccfce2c0-27f0-437a-be91-f8398d5835b0" id="ccfce2c0-27f0-437a-be91-f8398d5835b0">10分後<br>「先週の続きだけど、リズムが合う人って良く言うでしょ？波長が合うでもいいけど」<br>「はい、よく聞きますね」<br>「それが心晶の励起と緩和に伴う心温の時間変化って波状、つまりスペクトルになっているんだよね」<br>「ああ、なるほど、確かに心温は波みたいに上下しますね」<br>「でね、ちょっと難しいんだけど、心温のスペクトルは、全ての心晶の心温を足したものなんだ。つまり、このスペクトルをフーリエ変換すればその人固有のリズムが見えてくるんだよ」<br>「え？フーリエ変換って授業で習いましたけど、実際に使えるんですか！？しかもこんな理論にも？」<br>「ふっふっふっ、なんか周波数みたいなのが出てきたらとりあえずフーリエ変換を検討するのが基本だよ」<br>「すご！翠さんって本当に物理学者なんですね！」<br>「はは、まあね。……で、フーリエ変換はわからないけど、結局波長が合う合わないは心温の変化のリズムが似ているってこと？」<br>「そうそう、その通りだよシノさん、波長が近いと心が共鳴するってかんじかな」<br>「うーん、あんたなんかすごいこと考えていない、もしかして！？」<br>「ふふ、最近この恋愛物理学を考えるのが楽しくなってきてるよ」<br>「翠さん、もしかして恋愛物理学を完成させちゃうかもですね！」<br>「完成にはまだまだ時間がかかりそうだよ。それに、恋愛は波長が合うだけじゃ説明できないんだよ」<br>「ほうほう」<br>「最初は気が合って心温の共鳴が起こると恋愛関係になるのかな、と思ったけどそれだけじゃあない気がするんだ」<br>「違うの？」<br>「半分正しい」<br>「だって波長が合うだけなら友達でもいいし」<br>「なるほど、恋愛では波長が合ってその先に何かがある、翠さんがよく言っている恋するエントロピーってやつですか」<br>「恐らくそう。その先に何かがないと恋するエントロピーが説明できないんだ」<br>「今日は終わりだ。さてと、飲もう」<br>「なるほど、そこまで行くと私ではついていけそうもないです……」<br>「ああ、そこを考えるのが僕の仕事さ」</p><br/><a href='https://note.com/charm_koala9413/n/n6893b13eec61'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>翠硝子</note:creatorName>
      <pubDate>Mon, 22 Jun 2026 18:40:02 +0900</pubDate>
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      <title>Mythicalage　～四海大戦・前編～　第十二話　飛雷と蘭香</title>
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      <description><![CDATA[<p name="8634ce2b-a196-4ae6-9e23-bf7d342235d1" id="8634ce2b-a196-4ae6-9e23-bf7d342235d1">翌朝、野営地を出発すると次第に乾燥しだして暑くなり、しばらくするとなだらかな丘陵地に出た。そこは草一つ生えていない乾燥した灼熱の地であった。一行は額から滝のような汗を流しながらその荒廃した土地に息をのんでいると巫咸が、<br>「ここが涿鹿の野であるが、旱魃（かんばつ）様の日照りの術が強力すぎてのう、この辺は雨が降らずに今でも干ばつが続いておるのじゃ」<br>一同は500年続く干ばつを引き起こした日照りの女神に絶句していた。<br>「禹よ、お主の立っている場所はちょうど黄帝陛下が立っていた場所じゃぞ」<br>「え、ここに黄帝陛下が？　ふ～ん、普通の地面だしなんか実感が湧かねえな」<br>「まあ、そんなもんじゃな。お主ら、熱いであろう。そろそろ行くとするか」<br>巫咸が言うと、一行は拒む理由はなく、そそくさとその地を離れていった。</p><p name="a8c9118b-6f81-4db5-bbd5-aaa9e73ce8f4" id="a8c9118b-6f81-4db5-bbd5-aaa9e73ce8f4">一行は西方へと進んでいき、冀州（きしゅう）の外れにまで差し掛かっていた。そこは深い緑の中に小さな滝がある小川で、水は澄んでおり冷たかった。<br>その日は雲一つない晴天で青空が広がっていたのだが、青天の霹靂という言葉通りに突然雷が鳴ったのだ。<br>「きゃ」<br>驚いて笙鈴が声をあげる。何が起こったのか周囲を見渡すと、干将が声をあげた。<br>「ん？　あそこに誰かいるぞ？」<br>指さした先には小さな滝の上に腕組みをして立っている男の子であった。その傍らには毛の長い子犬のような赤と白の生き物がおり、男の子は腕を組んだままふわりと浮かんでゆっくりと禹たちに近づいてくると、その生き物も一緒に浮かんでやってきた。<br>「お前たち、ここで何をしている？」<br>男の子が言い、小さな生き物も警戒して吠えていた。<br>「ただ通りかかっただけじゃ。お主には迷惑をかけぬ」<br>巫咸が答えた。<br>「ふ～ん、今朝親父がそろそろ現れるころだ、とかなんどか言っていたけどもしかしてお前たちか？」<br>「何だ、お前？　一体誰だ？」<br>干将が聞くと、<br>「フフフ、俺様は飛雷（ひらい）って者だ。で、こっちのちっこいのが眠斗（みんと）だ」<br>と言いながら再び雷が落ち、雷鳴がとどろいた。飛雷と名乗った子供は背丈は小柄な巫咸と同じくらいであったが、頭に小さな角が二本生えており犬歯が長く絹の衣の上から虎の皮を羽織っていた。<br>「なんだ、こいつ？　金属性か？　それに雰囲気が人間と違うぞ。」<br>禹が驚いて言うと、<br>「ふむ、どうやら雷神のようじゃな。まだ半人前のようじゃが」<br>巫咸が言うと、<br>「な、なんだと？　俺様を子ども扱いするのか？」<br>飛雷はいきり立ってがなり立てた。その時であった。<br>「これ、飛雷よ。騒がしいぞ」<br>木々の中から低い声が聞こえてきた。姿を現したのは太った大男で、飛雷同様に頭に短い二本の角を持っていて虎の皮を羽織っていた。<br>「あ、親父。こいつらが俺のことを子ども扱いするんだ！」<br>その大男を飛雷は親父と呼んだ。<br>「お前は何を言っている、本当のことではないか……」<br>大男は取り合わずに一行を見渡していると巫咸が口を開き、<br>「ん？　雷公（らいこう）殿ではないですか？　十巫の巫咸です。ということは、ここは雷澤（らいたく）か。」<br>「おお、十巫か、久しいのう。大分前に崑崙山（こんろんさん）の蟠桃会（ばんとうえ）で会うたか。」<br>「お主ら、こちらは雷神で雷公殿という」<br>「ん？ふむ、お主、そこのお主。大昔に会うた軒轅（けんえん）を思い出すのう。軒轅もそうじゃったが、お主の未来が全く見えぬ。もしかしてお主は五徳か？」<br>禹を見て雷公が言った。<br>「そうです。木徳が現れましたのでこうして旅をしているのです」<br>巫咸が答えた。<br>「最近妙な予感があったのじゃが、なるほどそういうことか」<br>雷公は木徳の出現を予感していたようである。<br>「ところで雷公殿はいつご結婚されたのですか？」<br>「いや、年甲斐にもなく仙人の娘を嫁にもろうてな。この飛雷はその娘との間に出来た息子じゃ。娘と言っても仙人じゃから見た目は若いが実際は何年生きているかわからんがのう、わっはっは」<br>「ところで奥方はどちらでしょうか？」<br>巫咸が聞くと、飛雷が代わりに答えた。<br>「ふん、親父はいっつも母ちゃんと喧嘩ばかりしていて母ちゃんは姉ちゃんと出ていったぞ」<br>「こ、これ、ふ、夫婦喧嘩をばらすでない！」<br>雷公は慌てて取り繕い、<br>「お恥ずかしいが、気の強い嫁でな、怒らせると怖いのじゃ。わっはっは」</p><br/><a href='https://note.com/charm_koala9413/n/n1e26b4cba5d0'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>翠硝子</note:creatorName>
      <pubDate>Mon, 22 Jun 2026 18:36:14 +0900</pubDate>
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      <title>Mythicalage　～四海大戦・前編～　第十一話　涿鹿の戦い</title>
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      <description><![CDATA[<p name="29d37fe4-9b01-4480-ba33-83f3cb5fda68" id="29d37fe4-9b01-4480-ba33-83f3cb5fda68">禹に斬られた六尾孤が森の中で呪いの言葉を吐いている。<br>「はあはあ、くそ、あの野郎、必ず殺してやる……」<br>それを聞いて傍にいた男が言った。<br>「大分やられたな、黄孤（おうこ）よ」<br>「ああ、しかし助かったぞ、蚩涼（しりょう）」<br>黄孤と呼ばれる六尾孤が禹に斬り落とされた左腕を術で繋ぎながら苦しそうに傍らに立っている蚩涼と呼ばれる者に言った。蚩涼の見た目は人間に近かったが、頭に牛のような曲がった角が二本生えており、額に第三の目があった。<br>「ああ、気にするな。それより、お前を助けるために空間を開いた瞬間に術を使った奴がいたぞ、それもかなり高度な障壁の術だ。お前の腕を斬り落とした者もそうだったが、一体何者だ？」<br>「あれ程の使い手なら霊山十巫しか思い浮かばん」<br>その話を聞いていたもう一人の魑魅魍魎（ちみもうりょう）が高い声で、<br>「ほっほっほっ、面白いではないですか。ひ弱な人間どもが術を覚えたところで大したことは無いでしょう。じっくりといたぶって殺して差し上げましょう」<br>残忍な笑みを浮かべて言った。その魑魅魍魎も六尾孤の黄孤と同じで狐の魑魅魍魎で尻尾が七本あった。七尾狐（しちびこ）である。七尾狐は頭に狐のような耳が付いていて切れ長の釣り目であり、色白で背が高くほっそりとしている女であった。<br>「だが藍狐（らんこ）よ、敵は思っている以上に強……」<br>黄孤が言い終わらないうちに藍狐は、<br>「ふふ、あなた。弱いくせに一人前の口を聞くのですね」<br>細い目をさらに細めながら、黄孤の傷口を鋭く伸びた爪で掴むと、つながりつつあった傷口はみるみる広がり血が滲みだした。<br>「ぐわああぁぁぁ」<br>黄孤の苦しむ呻き声があたりに響く。<br>「あらあら、こんなに大怪我を負わされてしまって。さぞや苦しいでしょうね、黄孤。フフフ……その表情、堪らないわよ。……いいわ、この私があなたの敵を取ってあげるわね」<br>掴むのを辞めると今度は微笑みながら猫なで声で傷口を愛撫しながら言ったと思ったその直後、再び声色が変わり、<br>「さっさとそいつらの元に案内しなさい」<br>低く冷たい声で言った。藍狐を見る黄孤の表情には苦痛と共に恐怖が浮かんでおり額には玉のような汗が浮き出ていた。<br>魑魅魍魎(ちみもうりょう)とは、深い山中などで長い年月が経過することで岩や木が変化した妖怪である。魑魅魍魎には様々な種類がおり、狐や蛇、蛙、蜥蜴などもいる。<br>一般的に虫と呼ばれる小動物は長い年月を生きると魑魅魍魎になるが、虫が変化した場合は螭鬽蛧蜽(ちみもうりょう)と書いた方が正しいであろう。現代では意味が変わってしまったが、虫の名残が漢字に残されており虫偏のついた漢字を持つ生き物がこの時代の虫であった。<br>特に狐の場合は妖気を持ちやすく狡賢く残忍であり、妖気が高まるにつれて尻尾の数が増えていき、最高で9本まで増えるのである。この9本の尻尾を持つ狐の魑魅魍魎は九尾狐と呼ばれており、神々に匹敵すると伝えられていた。<br>黄孤は六尾狐であり、藍狐は七尾狐であるが、その間には大きな実力差があった。十巫が張る結果はこの七尾狐までは通過することが出来るが。八尾狐ともなるとその妖気の強大さから結果を通り抜けることはできないのである。</p><p name="3a8277fa-59a9-4e96-a3ca-578460eeec14" id="3a8277fa-59a9-4e96-a3ca-578460eeec14">◇</p><br/><a href='https://note.com/charm_koala9413/n/nc9053b98d3ed'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>翠硝子</note:creatorName>
      <pubDate>Mon, 22 Jun 2026 17:12:58 +0900</pubDate>
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      <title>Mythicalage　～四海大戦・前編～　第十話　笙鈴の決意</title>
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      <description><![CDATA[<p name="91470c18-477c-4c75-bf75-afd30813f404" id="91470c18-477c-4c75-bf75-afd30813f404">九黎の長老の突然の訪問に干将が驚く。<br>「ちょ、長老様！？　何故このようなところに？」<br>「うむ、干将か。久しいのう……。卜占（ぼくせん）で何やら奇妙な卦が出ておっての。それでわしが様子を見に来たのだ。ん？　そこの美しい女性の方。あなたから強い神性を感じるが、一体何者だ？」<br>巫咸を見て言ったが続けて、<br>「いや、答えずとも予想はつく。霊山十巫（れいざんじっぷ）か？」<br>長老は巫咸を十巫であると言い当てた。<br>「いかにも十巫の巫咸じゃが」<br>「なるほど、十巫でしたか……。これは失礼しました。失礼を承知で巫咸様に一つお聞きしたいが、十巫の方々が涿鹿（たくろく）の戦いで我らの祖、蚩尤（しゆう）様と戦ったというが、誠ですか？」<br>「その通りじゃ。恐ろしい相手であったぞ」<br>「なるほど。なぜ聞いたかと申すと、今回の大災厄にはどうやら蚩尤様が関係していると我々長老たちは感じておるからです」<br>「ん？　それは誠か？」<br>「はい、恐らく間違いありません。」<br>「ふむ、この前、禹が六尾孤（ろくびこ）と戦ったときじゃが、蚩尤に似た気配を感じたが気のせいというわけでもなかったわけか」<br>「そうでしたか、恐らくは……。ん？　そこにいる若者は？」<br>「禹のことか？」<br>「ん？……こ、これは、もしかして……木徳（もくとく）ですか？」<br>「ああ、いかにもそうじゃ」<br>「おお、まさか、今がその時代じゃと……。ふぉっふぉっふぉ、なるほど、そういうことでしたか。これが運命というやつなのでしょう」<br>禹を見て長老は納得していたようであった。しかし、周りにいた干将たちは納得できるわけもなかった。<br>「長老、一体どういうことでしょうか？」<br>「ああ、時代が動き出したということじゃ。干将よ、九黎の長老として命じる。お主も巫咸様と禹と共に旅に出よ。それがこの時代に生まれたお主の定めじゃ。そしてこの世界で何が起こっているかその目で見てまいれ」<br>長老は言った。干将にとっては汞丹作りで旅に出る許可を願おうと思っていた矢先であった。長老からの突然の旅立ちの命令にきょとんとしつつも、<br>「え？　いいのですか…？　やったぜ！」<br>「巫咸様、この干将をよろしくお願いいたし申す。こやつはまだ青二才ですが、巫術の素質は天才と言ってもよいでしょう。わしらはこの干将を蚩尤様の再来だと思っています。少しはお役に立てると思いますのでどうか道中に加えてやってくだされ」<br>と言い残し、長老は供の者を引き連れて砦を去り九黎の都へと戻って行った。<br>長老が去った後は砦には一人はしゃぐ干将を横目にしながら一時の静寂が訪れており、怪物を倒した安心感もあってその日は訓練もなく皆寛いでいた。<br>翌日になると干将は旅立つ前の別れとして一時的に九黎の都に戻って行った。<br>干将が都から戻る数日間禹たちは砦に滞在して義均の治療を行うと共に九黎の術師たちと巫術の訓練を行っていた。禹としても異なる属性の術者との交流は非常に勉強になったのだ。義均は順調に回復しており、血色も良くなり、次第に巫咸たちの治療も必要なくなっていた。</p><p name="c3cf7607-4b01-4496-9f46-44d23c848c5b" id="c3cf7607-4b01-4496-9f46-44d23c848c5b">九黎の都に戻った干将は長老への挨拶を済ませると実家へ戻った。干将の父親は九黎の要職にあり、九黎の宮廷で先祖代々高い地位を得ていた。その両親に旅立ちを告げると、両親は心配しつつも快く送り出し、家を出たその足である女性の家へと向かった。<br>「莫邪（ばくや）、いるか？」<br>と、ある家の前で莫邪という女性を呼んだのだ。すると思春期ごろの男の子が勢いよく飛び出てきて、干将の元に駆け寄った。<br>「あ、干将さーん、久しぶり！　巨大な化け物を倒したって聞いたけど、本当？　都はその噂で持ち切りだよ！　その化け物は強かったの？　ねえ、話してよ！」<br>「お、赤（せき）か？　もう知っているのか　？耳が早いな。あれ？　また背が伸びたようだな。もう姉さんと同じくらいじゃないか？」<br>「あら、干将？帰ってきたの？」<br>と言いながら、干将と同じくらいの年頃の若く美しい褐色の肌を持つ女性が嬉しそうに家の中から出てきた。<br>「あ、莫邪(ばくや)姉ちゃん！」<br>「赤、すまんが莫邪と話があるのだが、ちょっと時間を貰ってもいいか？」<br>「ちぇ、仕方ないな～。まあいいよ。でも今度きっと話してよね、約束だよ！」<br>と言って、家の中に戻って行った。<br>「ふふ、あの子にはあなたが英雄に映っているわね。」<br>「ははは、そのようだな。あいつの前ではかっこ悪いことは出来ないね。それはそうと、莫邪よ、突然で本当に済まないのだが、旅に出たいので少し時間をくれ。この通りだ。」<br>干将は頭を下げて莫邪に頼んだ。莫邪は突然のことで頭が整理できずにしばらく黙っていたが、遂にはため息と共に口を開いた。<br>「……ふう。相変わらず突然ね、干将。」<br>一度視線を上にあげて空を見つめて、<br>「いいわよ、待っているので行ってらっしゃい。」<br>以外にもあっさりと承諾した。きょとんとしている干将をよそ眼に莫邪は続けて、<br>「私には感じるの。世界がおかしな方向へ進んでいることが。そして今、この世界があなたを必要としていることを。だから……、私はあなたの旅立ちを止めないわ。」<br>九黎の長老と同じことを言った。<br>「……済まない。それと、莫邪……。俺が無事に帰ったら、……結婚しよう。」<br>照れた顔を見られたくなかった干将は、俯いたまま後ろへ振り返るとそのまま走り去ってしまった。<br>「全く……。いつも勝手なんだから……」<br>別れの寂しさをこらえきれずに目尻から流れた涙が頬を伝い、走り去る干将の後姿が見えなくなるまで莫邪は見送っていた。</p><br/><a href='https://note.com/charm_koala9413/n/nec557bf9e78e'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>翠硝子</note:creatorName>
      <pubDate>Mon, 22 Jun 2026 03:06:50 +0900</pubDate>
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      <title>Mythicalage　～四海大戦・前編～　第九話　神医と九黎の長老</title>
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      <description><![CDATA[<p name="922e16c6-ab58-46d8-810e-67c489063a11" id="922e16c6-ab58-46d8-810e-67c489063a11">干将の渾身の突撃は尚も続いていたが、この攻撃でも決定的なダメージを与えることが出来ずに兵士たちの疲労は蓄積し、戦闘の継続は難しくなりつつあった。<br>干将も土蝼の爆風をわずかであるが食らい続けていたためにダメージが蓄積していたのであった。一方の土蝼もかなりの攻撃を食らっていたが、自然回復力が高いために傷口が徐々にふさがりつつあったので、このまま続けても回復されてしまいこれまでの攻撃が無意味となってしまう。<br>「はあはあ、攻めきれないか…。くそ、最後の攻撃だ。これで決めてやる、行くぞ！」<br>「今度は俺もいくぜ、干将」<br>「な、お前……。ははは、気に入ったぜ、禹よ。着いて来やがれ！」<br>二人は土蝼の近くに行くと今回も同様に爆発が起こったがその爆風をかわし、干将が二本の剣を持ち回転しながら土蝼の首筋に一撃を打ち込もうとした。その瞬間を見逃さなかった禹が巨大な鎌鼬を作り出して干将の斬撃の威力を増強させた。さらに、干将が回転することにより続けざまに何度も斬りつけたので、この攻撃で土蝼の首は斬り落とされて大きな音を立てて地面に落ちた。<br>干将の火焔を纏った斬撃により落ちた頭部と首は燃え上がっていた。頭を失った胴体はしばらく歩き続けたのであるが、次第にゆっくりとなりついには崩れ落ちて地面に倒れてしまった。<br>それまで荒れ狂っていた嵐は土蝼の動きに合わせるように次第に収まると共に溜まっていた水もゆっくりと引き出していき、やがて雲が無くなると夕暮れ時の日差しが現れた。その日差しのまぶしさに目を覆いながら禹は干将と兵士たちと共に勝利を喜んでいた。その時であった。<br>「ふむ。なかなかやりおるなお主たち」<br>喜ぶ兵士たちの背後に突然巫咸が現れたのだ。<br>「うわ！　え？　嘘、巫咸さん！？　突然現れてびっくりさせないでくれよ！」<br>干将や白陵たちが驚きの声を上げると、<br>「すまぬすまぬ。先ほど言った宝玉を回収しに来たのじゃ」<br>「その宝玉って一体何だ？」<br>「ああ、大災厄から大地の神性の均衡が乱れてのう。神性が結晶化してしもうたのじゃ。それを生き物が飲み込んだりするとあのように巨大化して嵐と洪水を起こしながら暴れだしてしまうのじゃよ。そのような危なっかしい宝玉を回収するというわけじゃ」<br>「ああ、俺たちはそんな化け物を退治しつつ、旅をしているってわけさ」<br>「それと、その宝玉は汞丹の材料にもなるのじゃ」<br>「え？　なんだってー！？　それじゃあとっとと探そうぜ！」<br>干将は凄い勢いで飛び出していったがすぐに戻ってきた。<br>「で、どうやって探せばいいんだ？」<br>「フッ…全くせっかちな奴じゃ。一緒に来るがよい」<br>巫咸は言い、ゆっくりと宙を舞いながら土蝼の胴体へと近づくと胴体を丹念に調べだした。<br>「ふむ、ここじゃな？ここに宝玉があるようじゃ」<br>そう言って巫咸は土蝼の右後ろ脚の付け根辺りを剣で切り裂いて手を突っ込み、血にまみれた輝く小さな石のような物を取り出していた。<br>「あったあった、これじゃ。これが宝玉じゃよ」<br>「ふ～む、こんなちっぽけなものであんな化け物になるのか……」<br>「宝玉を手に入れたし、さて、戻るとするか」<br>「巫咸さん、もしかしてその宝玉で汞丹を作るのか？」<br>「ああ、そうじゃ」<br>「何だと？　じゃあこの後蓬莱山ってところに行くのか？」<br>「その予定じゃがもう少し先の話じゃの」<br>「巫咸さん、蓬莱山へ俺も連れて行ってくれ。頼む、この通りだ」<br>「ふむ、気持ちはわかるが、わらわの一存で決めるわけにはいかんじゃろう。九黎の長老たちの許可を取らんといかんのう。それはそうと、義均のこともあるし一旦砦に戻るぞ」<br>義均の名前を聞いて白陵と吉光が一気に不安な表情になり、義均の容態が気になって急いで砦に戻って行った。</p><p name="8b1326a7-d625-466a-890e-884d7e4e662a" id="8b1326a7-d625-466a-890e-884d7e4e662a">義均のいる部屋では笙鈴がつきっきりで看病をしていた。意識はあるが、身体は弱々しく巫咸は今夜が峠であろう、と言う。<br>勝利の興奮に沸き返っていた兵士たちも次第に義均が心配になりだし、夜になると静かになって部屋の近くを行ったり来たりしていた。<br>特に義均を親として育った白陵と吉光は先ほどの怪物との戦いで出来た傷の治療すらせずに部屋の前から動こうとせず、心配そうに膝を抱えて座り込んでいた。それを見かねた巫咸が二人の傷の治療を行っていた。<br>「義均は皆から好かれておるようじゃのう。大勢が見舞いに来ておるぞ」<br>清潔な布を吉光の腕に巻きながら聞いた。<br>「ああ、おやっさんは優しいだけじゃなくて厳しくもあってさ、子供だった俺たちを本気でしかりつけるのだよ」<br>「そうだ。おやっさん、厳しかったよな。まるで自分の息子のように俺たちを真剣にしかってくれたよな、吉光……」<br>白陵はそう言いながら耐えられず静かに泣き出し、袖で何度も何度も涙をぬぐっていた。<br>夜が更けて辺りは寝静まり静かであった。ろうそくの明かりにうっすらと照らされながらどうすることもできずに二人はただ黙って座っていた。</p><br/><a href='https://note.com/charm_koala9413/n/n5a1f68db3e5e'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>翠硝子</note:creatorName>
      <pubDate>Mon, 22 Jun 2026 02:34:50 +0900</pubDate>
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      <title>Mythicalage　～四海大戦・前編～　第八話　巫術と医術</title>
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      <description><![CDATA[<p name="97b1c19f-3611-4de1-94b4-9a74387cdad5" id="97b1c19f-3611-4de1-94b4-9a74387cdad5">その時、様子を見に外に巫咸が出てきた。そして、干将たちを見て申し出た。<br>「干将よ、力を貸そうか？」<br>「いや、申し出はありがたいが十巫に助けられたとあっては九黎の面子が立たん。フッフッフ、この怪物は俺たちだけで倒して見せるぜ」<br>「もちろんです、俺たちだけでやってやりましょう、隊長！」<br>「あ、巫咸さん、悪いが一つ頼まれてくれないか？巫咸さんにはこの義均（ぎきん）の手当てをお願いしたい。十巫ならもしかしてこの義均を救えるかもしれない」<br>「うむ、わかった。この者の手当てはわらわに任せよ」<br>巫咸は治療を引き受けた。これを聞いて白陵（はくりょう）と吉光（きっこう）が涙ながらに、<br>「ありがとう。巫咸さん、義均のおやっさんは、おやっさんはなあ、身寄りがなかった俺たちを、幼いころから育ててくれた人だ。頼む、おやっさんをよろしく頼む。命を助けてやってくれ」<br>懇願していた。一方の禹はこのやり取りを見ていて、<br>「おい、干将。巫咸さんはダメかもしれないが俺ならいいだろ？　その怪物退治を手伝うぜ？」<br>「駄目だ、俺たちだけでやる。それが九黎の剣士だ」、<br>「干将よ、待て。この嵐……。相手は恐らく神性の宝玉を飲み込んだ怪物じゃろう。せめて禹を連れて行くがよい」<br>「宝玉だと？　何のことだ？」<br>「無事戻ってきたら話そう。ただし、怪物は思っている以上に手強いので心してかかるがよい」<br>「ああ、巫咸さんの言っていることは本当だ。お前たちだけで倒せそうなら俺は手を出さねぇよ。これならいいだろ？」<br>「ふふふ、お前も物好きだな。まあよい、好きにしろ」<br>「禹よ、気をつけてな」<br>「ああ、どんな怪物が出たかちょっくら拝んでくるぜ」<br>戦いを前にして禹の気持ちは高ぶっていた。<br>干将は九黎軍の精鋭の兵士を集め武器を持ったことを確認すると、禹を含めて総勢15名の手練れの術師たちを率いて嵐の中、怪物討伐へと向かった。</p><p name="7eaf770a-d6f3-45d8-a914-4c4f586012fc" id="7eaf770a-d6f3-45d8-a914-4c4f586012fc">怪物の居場所は激しい爆発によりすぐにわかった。その怪物はいきり立っており、我を失っているようで所かまわずに術を発動していたので、遠くからでも爆音が聞こえてきていたのだ。<br>「た、確かに見た目は土蝼（どろう）だが、何だ、あのデカさは！？」<br>干将たち一行は化け物の近くの高い木の枝に立ち見ていたが、その大きさを見て驚いた。その怪物と木の枝に立つ干将たちの目線が同じ高さであったのだ。足元から頭部までは10丈（18m）ほどあり、角を入れるとさらに高かった。その威圧的な見た目と咆哮に兵士たちに動揺が走っていた。<br>「お前たち、怯むな！　義均の敵討ちだ、誇り高き九黎の戦士の戦いを見せてみろ！」<br>干将は必死に士気を上げるが効果は薄い。そんな状況の中、<br>「先に行くぜ！」<br>禹が木の枝を蹴って真っ先に飛び出していった。<br>「おい、待て！禹よ。……くそ、あの怪物に一人で突っ込みやがって。……へっ。ま、頼りになると言っておこうか。行くぞお前たち、禹に続け！」<br>「……俺たちも行くか吉光よ。」<br>「ああ、白陵。おやっさんの敵討ちだ。おい、他の者も隊長に遅れるな！」<br>禹と干将の姿を見て兵士たちは奮い立ち、一人また一人と木の枝を飛び立って怪物との戦いへと身を投じて行った。</p><br/><a href='https://note.com/charm_koala9413/n/n1c65fb016a0e'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>翠硝子</note:creatorName>
      <pubDate>Mon, 22 Jun 2026 02:06:10 +0900</pubDate>
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      <title>Mythicalage　～四海大戦・前編～　第七話　九黎の末裔</title>
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      <description><![CDATA[<p name="99964e1e-000e-4892-8a4e-7710ee787703" id="99964e1e-000e-4892-8a4e-7710ee787703">「ふん、悔しいがお前は強い。だが、これはどうかな？」<br>見違えるほど強く鋭い神性を放ちながら干将の持つ二本の剣の炎がより一層激しく燃え上がった。<br>禹はその攻撃的な神性に思わず警戒して腰を落として剣を構えた。無意識に防御していたのだ。そして干将の繰り出すその攻撃は先ほどとはけた違いに速かった。さらにその剣の一撃は片手で扱っているとは思えないほど重く、禹の細身の剣では両手で受け流すのが精いっぱいであった。<br>分が悪いと見た禹は堪らずに全速力で空に飛びあがると、何と干将も同じ速度で追いかけてきたのだ。<br>「どうなっている？　風使いの俺と同じ速度で空を飛んでいるだと？」<br>禹は当惑していたが、干将の攻撃は止むことなく、禹は防戦で手一杯となった。そんな激闘の最中に巫咸の声が響き渡った。<br>「禹よ、何をやっておる。それにお主たち周りを見てみよ」</p><p name="50b360ab-6cc4-4331-b1c3-3732d2be00ac" id="50b360ab-6cc4-4331-b1c3-3732d2be00ac">四人はハッと我に返り周りを見てみると、干将の起こした炎が禹の起こした風に吹かれて辺りの木々に燃え移っていたのだ。その場にいた四人とも戦いに夢中になって火事には気が付いていなかったのだ。<br>「やべえ、大火事だぞ！」<br>白陵（はくりょう）が慌てふためき、禹と干将も周囲の火災に冷静さを取り戻し、<br>「ああ、やってしまった……。おい、お前。一時休戦だ！白陵、吉光、急いで消火しろ！」<br>「り、了解しました！」<br>白陵（はくりょう）と吉光（きっこう）と共に急いで消火にあたった。吉光は水属性であったので辺りの水分を集めて火にかけて消火していたのであるが、火の勢いが強すぎて、<br>「あちちっ。干将様、火の勢いが強すぎて無理です！って、干将様！ああ、もう干将様も突っ立っていないで手伝ってくださいよ！」<br>「俺は火をつける方が専門だ。消し方は知らん」<br>「何ですと？それでも隊長ですか！？長老たちにまたどやされる。あ～あ、今度こそ首、首だぞ。」<br>頭を両手で抱えた白陵が言いながら、禹の方を振り返ると、<br>「って、おい、お前！風を、風を使うな！もっと燃え広がってしまったじゃないか！」<br>火を消そうとして風で火を扇いでいた禹を見て振り向きざまに叫んだ。四人とも大混乱に陥っていたのだ。<br>この光景を見て巫咸は、<br>「全くしょうがない奴らじゃのう。」<br>と言いながら、術を発動した。巫咸の使った術は水属性に近く、周囲の温度を下げてたちまち火を消してしまったのだ。火が消えると初夏であったが辺りは凍り付き肌寒くなっていた。これを見ていた九黎族の三人は、<br>「な、なんだあの術は…。あんなの見たことないぞ、すげー。うー、てか凍え死ぬ……寒いいい……ガチガチ」<br>と寒さで震えながら口々に言った。<br>「お主たち、ボケっとしとらんで周りを見てみよ」<br>火が消えて徐々に冷静さを取り戻していた四人は巫咸に言われるままに周りに目を凝らしてみると、四人の周りには殺気がこもった鋭い視線が無数に感じられた。森の霊獣達が異変を感じてやってきたのだ。<br>「た、隊長？　これってもしかしてやばいのでは？？」<br>「わーい、きっと森の霊獣達が僕たちとお友達になりに来たんだよ……なんて訳ないよね？ハハ」<br>吉光が怯える声で干将を見ながら言うと、干将は、<br>「お、お前たち…、に、に、逃げるぞ！！！」<br>と言って二人を引き連れて一目散に逃げだした。<br>「全く…。禹よ、われらも逃げるぞ」<br>巫咸は笙鈴を抱えて禹と共に空を飛び即座にその場を離れた。</p><br/><a href='https://note.com/charm_koala9413/n/nd5c79b8319c8'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>翠硝子</note:creatorName>
      <pubDate>Mon, 22 Jun 2026 01:28:41 +0900</pubDate>
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      <title>Mythicalage　～四海大戦・前編～　第六話　汞丹</title>
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      <description><![CDATA[<p name="ae059c15-e733-4da9-b544-a90eaf34fee0" id="ae059c15-e733-4da9-b544-a90eaf34fee0">「天と地の神々よ、我はここに葬儀を行う。さ迷える魂魄よ、我が元に集うがよい。そして死者の冥福を祈ると共に天神は魂を天に、山神は魄を地に返し給え」<br>と、巫咸は祈りをささげた。すると、巫咸の元には周囲から青と赤にうっすらと輝く拳位の大きさの球体が多数集まってきたと思えば、今度はうっすらとした人のような動物のような奇妙な姿の生き物が壇の周りに現れたのだ。<br>人間の頭部に牛の胴体を持っていたり人間の胴体に鳥の頭部が三つついていたりと様々である。これに笙鈴は驚きの声を上げる。そしてその奇妙な姿のものたちは次々に白茅草席（はくぼうそうせき）に座ったのであった。<br>「あれはこの近くに住む天神と山神じゃよ。」<br>巫咸が説明したが、笙鈴はこれまで見たことのない光景に少々不安になるも、<br>「人の精神には三魂七魄（さんこんしちはく）が宿っておるが、人が死ぬとこの魂と魄は額から体の外へと抜けて行くのじゃ。そして魂は体から抜けやすく魄は体に留まりやすい性質があってのう、魂だけが先に抜けて魄が抜けきれずに体内に残ってしまう場合が時々あるのじゃ。そうしたら死者が殭屍（きょうし）と言う怪物になってしまうのじゃ。ごく稀じゃがな、埋葬場所なんかが悪いとそうなりやすいぞ。これまで何度か殭屍になった死体を見たが、悲惨なものじゃて。そうならぬためにも、魂魄をしっかりと天地に返してやらんとのう」<br>笙鈴を安心させるように説明した。</p><p name="3bb4bf6b-292a-4d07-a2de-80020c8f8b84" id="3bb4bf6b-292a-4d07-a2de-80020c8f8b84">普段は実態のない神々を見ることができない人々も巫咸の神性の強さでこの葬儀の間だけは神々の姿を見ることが出来た。村人たちはその姿に腰を抜かし巫咸と神々のやり取りをただ茫然と眺めているだけであった。<br>巫咸は集まった天神たちに魂を天に返すように言うと、うっすらと輝く球体の内、青っぽい光が天神の元に集まった。<br>このうっすらと青く輝く球体は死者の魂であったのだ。すると、天神たちはこの魂を両方の手のひらの上に集めた後、魂をゆっくりと頭上に持ち上げると、魂は天に導かれて一斉に蒼天へと消えていった。</p><br/><a href='https://note.com/charm_koala9413/n/nba986e71a79c'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>翠硝子</note:creatorName>
      <pubDate>Mon, 22 Jun 2026 01:07:16 +0900</pubDate>
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      <title>Mythicalage　～四海大戦・前編～　第五話　玄冥</title>
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      <description><![CDATA[<p name="4f0fc84b-b56d-4b2c-97ae-081ba0a8c7d2" id="4f0fc84b-b56d-4b2c-97ae-081ba0a8c7d2">禹の叫び声が止むと、村人達は禹が一瞬だけ消えたように感じた。禹は剣を構えて六尾狐に斬りかかったのだ。そして再び姿を見たときは元の位置から大分離れた場所おり、その刹那、笙鈴（しょうりん）と共に笙鈴を抱えていた六尾狐（ろくびこ）の左腕が地面に落ちた。<br>「ぐああああぁぁぁぁ」<br>悲鳴を上げる六尾狐。六尾狐に向かい合い再度攻撃を加えとどめを刺そうとする禹であった。禹の身体には生気がみなぎり、表情は怒りに燃え、少し前とは全くの別人に見えた。とどめを刺そうと禹の足が前へ少し動いた時、突然大きな衝撃音と共に六尾狐が吹き飛んだ。<br>「……一体？」<br>六尾狐とその左腕は跡形もなく消えていた。<br>そこにはただ倒れ込んでいる笙鈴が見える。あの大きな爆発に巻き込まれたのであれば笙鈴は無事でいるはずはない。だが禹はなぜか不安はなかった。<br>笙鈴の名を叫びつつ駆け寄ると、何と笙鈴は何事もなかったようにゆっくりと起き上がったではないか。禹の直感通り笙鈴は無事であったのだ。禹は巫咸の方をちらっと見た。<br>「巫咸さん……。助かったぜ。」<br>と、小さな声で言った。<br>巫咸は六尾狐の異変を察した瞬間、とっさに笙鈴の周りに障壁を張り守ったのであった。<br>巫咸は禹を見ていつものようににっこりとほほ笑んだが、その涼しげな笑顔とは裏腹にある疑念を感じていた。あの爆発の時、確かに人影が現れるの見た。笙鈴を守るために術を使ったために詳細は分からなかったが、その人影からは大昔に涿鹿（たくろく）で戦った蚩尤（しゆう）に近い気配を感じ取って呟いた。<br>「まさか……あの蚩尤が……？」<br>禹は笙鈴に駆け寄ると笙鈴を抱きしめた。禹の心にはこれまで失っていた感情が溢れ出していた。笙鈴も禹を強く抱きしめると笙鈴から温かい水のような感情が禹の心の中に流れ込み、禹の凍っていた感情がさらに溶かされて行くのを感じた。<br>そして、笙鈴が禹のその感情を感じ取って二人の間を感情の行き来が行われることによって、次第に心の中に安心感が沸き起こり笙鈴は泣き出した。禹も声には出さなかったが、その目には涙があふれていた。<br>その光景を眺めながら巫咸は長老に向かって、<br>「長老よ、あの娘はわしらが連れて行く。巫術師（ふじゅつし）として育てるがよいな？　この村にいたらまた奴らが襲って来るやもしれん」<br>身寄りがなく、村としても正直持て余していた娘であり、あのような化け物にまた襲われることを考えれば長老に異存があろうはずは無かった。<br>巫咸はふわりと浮かび上がると長老の家から禹と笙鈴の元へと降りて行き禹の目を見た。その目の中には以前の燃えるような正義感と力強さがみなぎっていた。巫咸はこれまでの苦労が実ったことが嬉しくて笑った。それを見た笙鈴の顔にも笑顔になり、笙鈴の顔にも笑顔が戻ってきたのだ。<br>「どうやら三苗族の蠱毒（こどく）が解けたようじゃな。長い戦いであったぞ。そして笙鈴よ、良く禹を救ってくれた。師傅（しふ）からも礼を言うぞ」<br>巫咸は笙鈴に頭を下げた。笙鈴は嬉しくなり禹の陰に隠れて照れ笑いをしていた。<br>「笙鈴よ。お主はどうやら化け物どもに狙われておる。もはやこの村にはおられんようになってしもうた。恐らくお主の持つその特殊な神性が目当てであろう。わしらはこの先まだ旅を続けるが、我らと共にくるが良いぞ」<br>巫咸は笙鈴を見ながら話した。<br>笙鈴は即座に小さく頷いた。笙鈴は旅のことなどわからなかったが、禹と巫咸と一緒に居られることが嬉しかったのだ。こうして笙鈴を加えた三人の旅が新たに始まったのであった。</p><p name="539f9cd3-4734-4935-997c-644c806f2297" id="539f9cd3-4734-4935-997c-644c806f2297">◇</p><br/><a href='https://note.com/charm_koala9413/n/n50a0d4f4454b'>続きをみる</a>]]></description>
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      <note:creatorName>翠硝子</note:creatorName>
      <pubDate>Mon, 22 Jun 2026 00:18:59 +0900</pubDate>
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