地域課題が"希望"に変わった2日間。ENJIN自治体2025開催レポート
地域課題を突破する、新たな出会いを。
2025年7月23日(水)〜24日(木)に福岡県筑紫野市で開催された「ENJIN自治体」。全国から集った自治体首長・職員、社会起業家・クリエイター、総勢約120名が、肩書きや立場を超えて“地域の未来”について語り合いました。
「ここでしかない素敵な出会いがたくさんあった」「本音で語れた、かけがえのない時間だった」——参加者の声には、そんな熱量と、これからの行動への確かな希望があふれています。全国に芽吹いた“共創のたね”は、既に各地で芽を伸ばし始めています。
本記事では、そんな熱量あふれる2日間の様子をお届けします。地域を越え、立場を越えて、同じ未来を想う仲間たちとの出会いが、ここには確かにありました。

──── ENJIN自治体とは?────
気候変動や人口減少、財源・人材不足など、地域がかかえる課題は複雑化・深刻化の一途をたどっています。もはや、自治体だけ、民間だけといった一つの立場・組織だけでは立ち向かえない時代になりました。
そんな中で、地域の未来に本気で向き合う自治体職員と、社会課題の解決に挑む企業が、それぞれの立場を越えて力を合わせることで、新しい連携の可能性が生まれはじめています。
ENJIN自治体は、そんな志ある人たちが出会い、語り合い、ともに未来を描くための共創の場です。同じ課題意識を持つ仲間とつながり、視点を広げ、アクションの種を見つける。ここで生まれたつながりが、地域を動かす一歩につながることを目指しています。
▽開催理由の詳細はこちら
全国から多様な“共創プレイヤー”が集結!
北海道から沖縄まで。公民連携・創業支援・まちづくり・教育・福祉・関係人口・移住定住・DXなど、幅広い領域に取り組む自治体関係者が集まりました。

そこに加わったのは、地域課題に挑む志ある社会起業家、NPO、クリエイターなど、共創意欲にあふれる民間プレイヤーたち。立場や肩書きを越えて、自治体との共創を見据えた実践的な提案が次々と飛び交い、会場には「この場から、何かが始まる」予感が満ちていました。

“VISIONで出会い、つながる” —— 今年のテーマは「by VISION」
ENJIN自治体2025のテーマは “by VISION” ― ビジョンで出会い、ビジョンでつながり、ビジョンで共創する。地域の未来に向けて、すべての起点に「VISION」を据えた2日間でした。
▼Opening Movie
DAY1の幕開けは、「なぜ今、ビジョンが必要なのか?」を深掘るトークセッションから。自治体・万博・地域ブランディングなど第一線で実践を続けるトップランナー3名が登壇し、ビジョンが“スローガン”ではなく、“共創の接着剤”である理由を語りました。

目先の施策や課題解決にとどまらず、自治体や民間が“ともに描くビジョン”を起点に、人や組織が動き出す――そんな新しい共創のあり方が見えてきました。
「そもそも自分は、どんな未来をつくりたいのか?」
最後には、そんな根本的な問いが投げかけられ、参加者一人ひとりが“肩書き”ではなく“想い”でつながる時間になりました。会場には、「ここから共創が始まる」という空気が、静かに、でも確かに広がっていきました。

―「自治体と民間が一緒にビジョンを描き、伝える。理念経営の考え方を自治体が取り入れる必要性を学ばせて頂きました。」
―「今後の自治体連携のヒントをいくつも得ることができました。」

セッション直後に行われた全員参加型のビジョンワークショップでは、ミッション・探究テーマ・価値観が近い仲間を探しながら「協力して実現したい未来」を描いていきました。

「今日ここに来た理由は?」から始まる会話をきっかけに、
「さらけだす」を合言葉に自己紹介を交わしながら、お互いのミッションや探究テーマを質問しあいました。

続いて自分のミッション・探求テーマを書いた紙を見せ合いながら、「似てる!」「この人と話したい!」と感じた人たちで即興のチームづくり。
立場や肩書きを超えた「出会い」が、会場のあちこちで生まれていきました。


「1つ1つは“点”でも、集まると“面”になる。まさに共創を体感しました!」
そんな声が上がるほど、会場は熱気に包まれ、ENJIN自治体の空気は“共創の場”そのものへと変化していきました。
―「簡単なステップで共創を実感できました。1つ1つは個ですが、共通する思いを手繰って、大きくすると共有できる課題が、景色が見えてくる。組織内でのヒントをいただけました。」
―「自分と考えていることが近い方とビジョンに関して話すことができる場はとても楽しかったです!」
―「色々な思いを持っている方と繋がるきっかけになりました。」

現場のリアルから学ぶ、共創の“エッセンス”-ESSENCE TALK-
続いては、共創の“リアル”に迫るトークセッション「ESSENCE TALK」。
福岡県古賀市の田辺市長や奈良県三宅町の森田町長、さらに株式会社エーゼログループ代表の牧さんらが登壇し、自治体・企業それぞれの立場から、共創の“生まれる瞬間”と“育てていくプロセス”を、4つのテーマで掘り下げていきました。

登壇者の言葉には、現場での葛藤や試行錯誤がにじみ出ており、「ここまで本音が聞けるとは思わなかった」「行政とどう向き合うか、改めて考えるきっかけになった」といった声も。
会場からも次々に質問が飛び交い、実践に裏打ちされたリアルな言葉が参加者の心に響く時間となりました。

50社超が登壇!共創に火をつけるソリューションピッチ
DAY1の最後は、地域課題に挑む企業・団体による「ソリューションピッチ」。
5分という短い時間の中で、「なぜこの課題に挑むのか」「どんな未来を描きたいのか」を熱く語り、参加者の心を大きく揺さぶりました。
ピッチ直後には、あちこちで名刺交換や立ち話が始まり、共創に向けたタネが次々と撒かれていきました。

ジャンルもアプローチも多彩で、「地域の未来を動かす力が、ここに集まっている」と感じさせる時間に。ピッチ後には「もっと話を聞きたい」と声をかける姿も見られ、多くの共創の種がまかれていきました。
本音と熱量が交差する、夜の語らい
DAY1終了後は、参加者同士のつながりを一気に深める「交流会・夜会」へ。

合宿型イベントならではのこの時間には、地域や立場を超えた対話と笑顔があふれ、熱い語らいが止まりませんでした。

立食形式での交流会では、食事を囲みながら思い思いに語り合い、自然と輪が広がっていきます。

会場を移して始まった「夜会」には、参加者の皆さんが全国から持ち寄ってくださった地酒やおつまみ、ご当地のおやつがずらり。

壁には「ご当地自慢」が掲げられ、それぞれの地域の魅力や想いが紹介され、全国各地の熱量が交わる空間に。

畳の上に座って語り合いながら、全国の味と想いを楽しむ――まさに“夜会”らしい、あたたかくて濃いひとときになりました。

ー「時間を気にせず議論ができ、名刺交換だけでは生まれない深い関係が築けました」
ー「人見知りで不安でしたが、気さくな方ばかりでたくさんつながることができました!」
ー「御当地グルメも最高!交流も美味しさも満点の夜でした」
ー「分野やジャンルが違っても、“社会を良くしたい”という想いでつながれる仲間に出会えて希望になりました!」
立場や地域、専門性の垣根を越えた出会いと対話のなかで、ENJIN自治体ならではの“共創の土壌”がじっくりと耕されていった夜でした。

VISIONを行動に変える「共創ラウンドテーブル」
2日目は、朝のラジオ体操とアクティビティからスタート。

朝日が差し込む会場で、参加者全員で気持ちよく身体を動かしたあとに、「ジェスチャーだけで都道府県順にサークルをつくる」アクティビティを取り入れました。会場には笑い声と一体感が広がりました。

そしていよいよ、ENJIN自治体の集大成とも言えるプログラム「共創ラウンドテーブル」へ。

このセッションの目的は、中長期的な視点で、VISION実現に向けた具体的なアクションを共につくること。
Day1で深めたビジョンをもとに、参加者から募った「問い」をプレゼン形式で共有。その問いに対して関心の高いテーマを参加者全員で投票し、10の共創チームが生まれました。
A. しあわせの実現 / well-being
B. 地域のプレイヤーが垣根を超えて、地域の未来をつくっていく仕組みづくり
C. 若者や障害者が挑戦できる社会
D. 地域の社会起業家に資金が集まる仕組み/ どう起業家を輩出していくか
E. 10億総関係人口へ。(1人あたり10地域)未来の関係人口を本気で考える
F. 官民連携を超えた協働のかたちコレクティブインパクトの概念導入
G. 社会のみんなが先生になれる仕組み。共に子どもたちを育てていく仕組み
H. 全ての子どもを取り残さない学校・教育のあり方
I. 社会全体での子育て(安心して産み育てられる社会)の実現
J. 人口減少社会を受け入れた先のソーシャルイノベーションのあり方

各チーム、まずはテーマに対する想いや背景を共有するところからスタート。
自治体が抱える「(今すぐには解決策がわからない)課題」と、企業が持つ「強み・提供できるもの/こと」を持ち寄り、掛け合わせながら、今ここから始められる共創アイデアを探っていきました。

さらに、実現に向けたハードルや障壁を整理し、その乗り越え方までを議論。
最後には、「明日から動ける」NEXT ACTIONをチームごとに描ききりました。

最後の発表の場では、その場で共感した参加者が「一緒にやりたい!」と声をかける姿も。
ENJIN自治体が「出会いの場」で終わらず、“動き出す場”であることを象徴する瞬間でした。

ー「今後ほんとに官民連携できそうな気配…!」
ー「得意領域が違うからこそ、新しい発想が生まれて面白かった」
ー「役に立てることが明確になって、共創の相手と方法が見えた気がします」
ー「共創が前提だったので、全員がアクティブに参加して、議論が本当に深まった」
ー「民間企業と自治体が共に、具体的なプランを組み立てることができました!」
翌日には早速チームの内容を自治体の首長や担当課に共有し、事業化に向けた準備に入ったチームも。(実際に生まれた共創プロジェクトは、今後、順次レポート予定です)
ENJIN自治体が「出会いの場」で終わることなく、その場から共創が動き出す——。
共創ラウンドテーブルは、まさにその象徴のような時間となりました。
ともに過ごした時間をふりかえり、灯し火を持ち帰る
プログラム最後は、2日間を振り返る「リフレクションワーク」の時間。
個々に振り返った後は、Day1のVISIONワークショップでチームになった仲間たちと再び集まり、2日間の気づきや心に残った出会い、これから挑みたいアクションを共有し合いました。

この2日間を振り返りながら出てきた熱い想いや言葉の数々。
そんな想いをこの2日間だけで絶やさないように、この日を忘れないようにと、参加者のみなさんへステッカーのプレゼントも。

そして最後は、全員で大きな円陣を組んでクロージング。
ENJIN自治体2025はいったん幕を閉じましたが、それぞれの地域ではこの円陣から続く物語が、今もまさに始まっています。

ここでの出会いが、地域の未来を変えていく
「いい社会をつくるには、いい出会い方が大切だ。」
この2日間を通じて、私たちはそのことを改めて実感しました。
地域の最前線にいる自治体のみなさんと、社会課題に挑む民間プレイヤー。“手触り感のある課題”と、“本気のソリューション”がつながったとき、社会に、そして地域に、大きな変化が生まれていく——。
立場や肩書を越え、「VISIONでつながる出会い」を重ねることで、地域の未来を動かす新しい一歩が生まれる。そんな確信を得た、かけがえのない2日間でした。
次回開催に向けて
「来年も絶対に参加したい!」
「次は仲間を連れて来たい!」
そんな声が、すでにたくさん届いています。
ENJIN自治体は、これからさらに進化していきます。
そして実は…来年度の開催に向けた準備も、すでにスタートしています!
次回開催の情報をいち早く知りたい方へ
開催が決まり次第、ご案内をお送りしますので、ご希望の方は下記フォームよりご登録ください。
▶︎ 【ENJIN自治体】次回開催の案内希望フォーム
※上記フォームが使えない方は、下記メールアドレスまで、以下の内容を添えてご連絡ください。
件名:【ENJIN自治体】次回開催の案内希望
送付先:program-info@borderless-japan.com
次回のENJIN自治体開催に関する案内を希望します。
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さいごに
参加者のみなさんが綴ってくれた感想や気づきも、ぜひご覧ください!この場の熱量とリアルな言葉が、きっと伝わってきます。





