AI時代、人事は経営の『両輪』へ。Hondaが挑む、スキルを可視化し個人の熱量を最大化する組織開発
社員の自律学習を促進するオーディオブック聴き放題プラン「audiobook.jp 法人版」を提供するオトバンクは、「日本の人事部」の協力のもと、ラジオNIKKEIと共同で地上波ラジオ番組『人事リーダーの羅針盤』を放送しています。
番組のパーソナリティは、オトバンク創業者の上田 渉。毎月人事リーダーや専門家をゲストとしてお招きし、注目の人事戦略や組織変革の最前線など様々なテーマを4週にわたってお届けしています。
今回のマンスリーゲストは、本田技研工業株式会社 執行職 コーポレート管理本部 人事統括部長 安田啓一さん。
3カ月という大企業としては異例のスピードで立ち上げたAIエキスパート認定制度「Gen-AIエキスパート制度」や、ものづくり企業として、そして人事部としてのAI活用の展望や関わり方、創業時から現代にまで根付くHondaのカルチャーなどを伺いました。

【2026年1月放送回 ゲスト紹介】
本田技研工業株式会社 執行職 コーポレート管理本部 人事統括部長
安田啓一さん
1990年に本田技研工業株式会社に入社。 日本だけでなく北米、アジアなど海外経験が長く、2015年タイのAsian Honda Motorにてアジア・大洋州本部人事責任者を務め、マレーシアのBoon Siew Honda、インドネシアのAstra Honda Motorの社長を経て、2023年から現職。
危機感が生んだ「Gen-AIエキスパート制度」と構想3カ月の全社展開
上田: まずはHondaという会社について改めてご紹介いただけますか。
安田: 本田技研工業は1948年に創業しまして、自らの技術で人の役に立ちたいという創業者・本田宗一郎の強烈な思いから始まった会社です。
現在は二輪車、四輪車だけでなく、パワープロダクツというエンジン原動機を使った様々な商品、船に取り付ける船外機、さらには航空機、そして再利用可能な「戻ってくるロケット」などを制作し、「陸海空、そして宇宙」というあらゆる空間において移動の喜びを届けることを目指しています。
会社の規模としては、2024年度の売上高は約21兆円、年間販売台数は車両2800万台、グローバルの従業員数は約20万人に達しています。
上田: 創業から現在にいたるまで、本当に様々なチャレンジをしている企業ですよね。そんな中、「HRアワード2025」にて企業人事部門最優秀賞を受賞された御社の取り組みについて教えてください。
安田: 「Gen-AIエキスパート制度」を大変高く評価いただきました。
この制度は、社内の生成AIエキスパートを認定し、認定されたエキスパートたちを様々なプロジェクトへ投入して活躍の場を与える、かつプロジェクトを前に進めるための仕組みです。
「Gen-AIエキスパート制度」は「手挙げ」によって参加できる社内資格制度で、筆記試験・面接試験を経て、実力に応じて3段階のレベルに分けられます。認定者がプロジェクトに参画した際には、その関与度に応じて月々の手当を支給します。
この制度が高く評価された理由はおそらく2つありまして、1つは、産業として非常に注目されている生成AIの活用を前に進めることにミートした点、もう1つはスピード感だと思います。
この制度、実は構想からわずか3カ月で全社展開まで漕ぎ着けたんですよ。
上田: 3カ月で展開とは、すごいスピードですね。この制度を導入した背景にはどのような課題があったのでしょうか。
安田: 最大の危機感は、AIエキスパートの流出でした。
自動運転などの開発には生成AIのエキスパートが不可欠ですが、彼らは市場価値が非常に高く、外部から高い報酬で引き抜かれてしまうという状況が起きていました。これを何とか食い止めなければならないという切実な背景があったんです。
上田: 制度の導入後、流出問題は改善されましたか?
安田: はい、大きく改善されました。制度導入前は報酬面が流出の理由だと思っていましたが、実際は「自分の専門性を発揮できる場」を求めていたのだと気づかされたんです。
この制度によって、これまで社内に埋もれていたエキスパートが可視化され、部門の垣根を越えてプロジェクトに参画できるようになりました。認定を受けることで、周囲からも「あの人は詳しい」と認知され、相談や交流が増えて、より仕事が面白くなっていくという効果が出たと感じますね。
上田: 「ものづくり」の現場にAIが融合することで、社内にどのような変化が生まれているのでしょう。
安田: 現在の車づくりはハードウェア主体から、ソフトウェアが車を定義する「知能化」へとシフトしています。AIエキスパートたちが「何か面白いことをやっているぞ」と注目されることで、異なるドメインの人同士がつながり、社内のモチベーションが目に見えて活性化しています…[ 続きを読む ]
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