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負けても、まだ前へ

作者: シキカン
掲載日:2026/04/07

ピコンッ。ピカピカピコンッ。ドーン!

『GAME OVER』

「あぁ〜!くそっ!」

俺はゲーム機を床に投げつける。

怪我をして選手生命絶たれるわ。

その後釜に入った後輩はあっさり強豪校のスカウトもらうわ。

親や先生から「進学しろ」と言われて受験勉強しても全然成績上がらないわ…。

何やってもうまくいかない。うだつの上がらない自分にも嫌気がさす。

するとコンコンとドアをノックする音が聞こえる。返事をせず黙ってるとドア越しに母さんが

「ご飯よ」と伝える。

俺は母さんを無視して、階段を降りる。

「…勉強はしてるの?」と、まるで腫れ物に触るかのようなか細い声で聞いてきた。

その態度にも言葉にもイラついて、

「あー…。」と生返事をした。


飯を食いながらボーッとテレビを見ていると、憧れの選手が勝利インタビューを受けていた。

ずっと怪我で出場出来なかったのによかったな…。

「この勝利を誰に捧げますか?」

「スポーツトレーナーの牧田さんに。彼がいなければ僕はここに立てていませんし、もちろん勝利することも出来ませんでしたから。」

普段の俺ならスルーする“スポーツトレーナー”という言葉が、この時の俺には印象的だった。

それにあまりにも清々しい彼の感謝の言葉に胸がざわついた。


それからスポーツトレーナーのことや牧田さんのことを調べ始め、ますますこの職業に興味を持った。

これなら自分にも出来るかもしれない。

今までの夢は『魅せる人』だった。

でもこれからの夢は『支える人』。

俺は新たな夢に向かって、静かに、でも確かに机に向かった。

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