ユニークな夫は、ときどき胃にもたれる
エッセイ
これはユニーク好きであるわたしが、ユニークな夫と結婚して起こった実話である。
もう一度いう。ここに書かれていることは全て実話である。
🐾🐾🐾
・「面白い人が好き」
・「ユニークな人が好き」
この2つは、似ているようで違う。
わたしは後者だ。
ユニークさに魅力を感じる。昔からそうだった。
いわゆる”みんなと同じ”より、その人だけの変さに惹かれるタイプだ。
そんなわたしがパートナーに求めたのも、【ユニークかどうか】だった。
大学時代、紹介されたイケメンA男と関係性を深める段階でLINEをしていたある日、
【あ】
とメッセージが来た。
わたしはすぐに
【い】
と返した。
これまでの彼とのやりとりの中で、1番返事を待ち遠しいと思った。
返ってきたのは——
【ごめん、間違えた】だった。
その瞬間、A男への興味は失せた。
ユニークな回答じゃなかったから。ただそれだけ。
🐾🐾🐾
そんなわたしが結婚した夫は、間違いなくユニークだった。
初めて会った日の彼の発言を、今でも覚えている。
「地元自慢ですか?電線がないので空が広く見えます。」
「親孝行ですか?してますよ。釣った魚のプレゼントとか。」
この時点で、わたしのユニークセンサーは反応していたのだと思う。
交際中、釣りにハマっていた彼からある日電話がかかってきた。
「タコを釣ったんだけど、君の家の洗濯機でタコを洗わせてくれない?」
(🐙 タコ漁師はタコのぬめりを取るために専用の洗濯機で洗うのだそうだ。🐙)
もちろん断った。彼は腑に落ちない様子だった。なぜダメなのかが、本当にわかっていなかったと思う。
🐾🐾🐾
そんな彼と、なんだかんだで15年以上の付き合いになる。
結婚して、子供もできた。背負うものが増えると、ユニークさを許容できないことも増えてきた。
——1年ほど前の話になるが、留守にしている家の玄関が10時間ほど開けっぱなしだったことがある。
「鍵のかけ忘れかな?」と思ったあなた、甘い。
完全にフルオープン。
外の通りから家の中が丸見えの状態で、10時間。
原因は娘だった。通学途中に忘れ物に気づいて家に戻った際、慌てていて閉め忘れたとのこと。一緒に家を出る夫はその間、娘と別れた場所で待機していたらしい。
我が家は比較的人通りが多いところに建っている。
そんな家の玄関が、10時間フルオープン。
夕方、仕事からの帰り、家に近づくごとに感じる強烈な違和感。
【玄関開いてないか?】
そんな疑問が家に近づくごとに確信に変わっていく。
【玄関開いてる!!!!】
(夫が急遽在宅になってバイクでもいじってるのかな…)
そんな希望を抱きながら家にたどり着いたが、玄関先には誰もいない。
「ただいまー!!」
「・・・」
返事は返ってこない。
靴もない。誰もいない。
つまり、この家は誰もいないのに、玄関がフルオープンだった、ということ。
そう理解した私は、疲れた体に鞭打って家中を確認しまくった。
犬は無事だった。呑気に寝てた。
貴重品も無事だった。おそらく誰も入っていない(ハズ)
本当に奇跡である。
しかし、安心と同時に怒りがこみ上げた。
朝担当の夫に腹が立ってきたのだ。
どうしてこんなことになっているのか。状況を説明して事情を聞かなければ気がすまない。これは仕事中でも言わなければ、と電話した。
鬼のような形相で、鬼のように出るまで電話をかけ続けた。まさしく、”鬼電”
夫が電話に出た瞬間、捲し立てるように事情を話した。
息を切らして、夫の返答を待った。どんな言い分が返ってくるのかと身構えた。
すると、夫からの返事はこうだった。
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「まじかー。ゴキブリ入っちゃったかなー。」
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そうじゃない。そうじゃないだろう?
「そういうことじゃないでしょ!!!」と怒鳴った。
怒った私に危機感を感じたのか、
その後、急いで帰ってきた彼が娘と一緒にホームセンターへ向かった。
彼が買ってきたのは、
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殺虫剤だった。
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夫のユニークさに、わたしはもう消化不良気味。
ユニークさは腹八分目ぐらいがよろしいかと。
これが、パートナーにユニークさを求めた私の末路である。




面白いですね😄
きっとご主人は、泥棒よりゴキブリが怖かったんでしょうね
めちゃ笑いました🤣!!!
…って、笑っていいんですよね!?🤣