Substackで最初の100人を集める方法
英語圏で語り尽くされた4つの手法を、日本語で実際に試した記録
Substackで最初の100人。ここを越えられずに辞めていく人が、いちばん多い。それは英語圏でも同じ。
最初の100人を集める方法は、英語圏ではもう出尽くしている。Notes、推薦機能、最初の手作業、ウェルカムメール。突き詰めればこの4つだ。目新しさはない。問題は、日本語で書く人間がこの4つをどこまで本気で回せるかだけだ。
私は2026年5月中旬にSubstackを始め、二週間で500人近い読者を集めた。有名インフルエンサーと比べれば控えめな数字かもしれないが、僅か2週間でこの数の購読者をメルマガに集めると考えると容易なことではないのはわかるだろう。フォロワーは720人を超えた。
特別なことはしていない。この4つを、日本語の現実に合わせて回しただけだ。何をどう回したのか、順番に書く。
Notesは毎日書く。記事は週2で十分だ
いまSubstackで新しい読者があなたと出会う最大の入口は、Notesだ。書き手のプロフィールを開いても、最初に出てくるのは記事の一覧ではなくNotesのフィードだ。記事は読者を深く掴むための場所、Notesは毎日あなたの存在を知らせるための場所。役割がまるで違う。
私が二週間で500人近くまで伸ばせた要因は、はっきりしている。Notesだ。具体的なノウハウを、毎日ひとつ投稿し続けた。やったのはこれだけだ。記事のほうは週に2回、火曜と金曜の朝に出す。このペースは英語圏でもよく挙がる頻度で、無理なく続けられて、かつ忘れられない絶妙な間隔だ。記事で深さを出し、Notesで毎日の鼓動を打つ。この二層構造が効いた。
Notesに何を書くか、ここで多くの人がつまずく。実績の自慢や記事へのリンクを貼るだけでは、誰も反応しない。ファッション分野のある書き手は購読者増加の3割をNotes起因だと公言し、1本のNotesから4,546ドルを得たという報告まであるが、彼らがやっているのはバズ狙いではない。読んだ人が思わず一言返したくなる、具体的なノウハウか、鋭い一意見を毎日置いている。解説でも講義でもない。会話のきっかけを置いているのだ。
そして、毎日続けることそのものが効く。これは二週間やってみて、身体で分かったことだ。一本一本のNotesの出来よりも、毎日積み上がっているという事実のほうが、読者にもアルゴリズムにも効く。書く内容に迷う日があっても、空ける日を作らない。最初の100人は、才能ではなくこの積み上げで決まる。
推薦機能は初日にオンにする
推薦機能を後回しにする新規の書き手は、驚くほど多い。これは初日にやるべきだ。Substackがかつて公表した数字では、推薦機能とアプリが新規購読の約半分、有料購読の約4分の1を生んでいた。集客のレバーとしては最も大きい部類で、その後この比重は弱まっていない。
コツは順番にある。相手に推薦してもらおうと待つのではなく、まず自分から、同じ分野の書き手を推薦する。推薦した書き手は、3倍の確率で推薦を返してくれるというデータがある。Substack運用を教えるKaren(Pubstack Success)は、2026年1月時点で推薦機能経由で3,000近い購読を獲得し、それが新規購読者の3割を超えると書いている。本人はこれを、ほぼ手間のかからない自動操縦のような増え方だと言う。
日本語圏は英語圏ほど書き手の数が多くない。だが、それは不利ではない。むしろ近い分野の書き手が見つけやすく、関係も作りやすい。今日、自分の分野で良いと思うパブリケーションを5つか10、推薦することから始めればいい。そして推薦先は数か月ごとに見直して入れ替える。固定するより、新しい紹介の輪が途切れずに回り続ける。
私のことも、ありがたいことに40人のサブスタッカーが推薦してくれている。(2026年6月8日現在)
最初の数人は、手で口説くしかない
ここだけは、自動の仕組みに頼れない。エンジンが回り出す前の最初の火種は、いまも手で起こすしかない。
#CoolShitのShelby Ericksonは、最初の100人は全員が友人だったと振り返る。ひとりずつ「君が気に入りそうなメールを送っている」と声をかけて登録してもらった。社会的フォロワーがほぼゼロの状態から、この個別の声かけと、他人の投稿への丁寧なコメントだけで、45日で100人を超えた書き手もいる。
覚えておくべきは、最初の10人と次の90人は、まったく別の作業だということだ。最初の10人は手紙を書くように一人ずつ口説く。その10人が動き出してはじめて、Notesと推薦のエンジンが意味を持ち始める。順番を飛ばして仕組みだけ整えても、動かす燃料がない。
最も読まれるメールを、空白で送るな
購読直後に自動で届くウェルカムメール。これは、あなたが送るすべてのメールの中で、最も高い確率で開封される一通だ。にもかかわらず、多くの人がここを初期設定のまま放置している。最も読まれる場所を白紙で渡すのは、入口に立った客に何も言わず背を向けるのと同じだ。
ここで伝えるのは一つでいい。あなたが何者で、ここで何が読めて、なぜ読む価値があるのか。それを一文で言い切る。同じことは、Notesから飛んできた読者が最初に確認するプロフィールとAboutページにも言える。約束を具体的に書く。「AIとSubstackについて発信します」では弱い。何を、誰のために、どう書くのかまで言い切る。
これを日本の現実に落とすと、処方箋はこうなる
最初の数人は、外から連れてきて核にする。私もそうした。Xやfacebookから誘導したのは、ほんの数人だ。だが、その数人がNotesをリスタックし、私を推薦してくれた。これが増加の起点になった。最初に必要なのは大量の流入ではない。動いてくれる最初の数人だ。
また、できることはなんでもやっておく。ウェルカムメールも作り込んでおこう。
頻度については、はっきり言う。週1や月1では気づかれない。最低でも2日に1回、できれば毎日、何かしらを動かす。私自身、毎日Notesを投稿し続けたことが、いちばん効果的だった。完璧な一本を寝かせるより、70点を毎日出すほうがいい。Substackで伸びる書き手の最大の共通点は、文章のうまさではなく、辞めなかったことだ。
そして、最初の100人を売上の目標だと思わないこと。100人は、あなたが他人の時間を一定数つかんで離さなかったという証拠であり、次の段階に進むための信用の閾値だ。ここで焦って売り込めば、せっかく集めた数字は解除とブロックで溶けていく。追うべきは数ではない。開いて読む人の濃さだ。
最初の100人は、才能で決まるのではない。あなたが誰かの注意を、一度きりではなく繰り返し掴めたという証拠だ。そしてそこにたどり着くのは、特別な人間ではない。毎日書き、毎日積み上げ、辞めなかった人間だ。私が二週間でたどり着いた結論は、それだけだ。





「完璧な一本を寝かせるより、70点を毎日出すほうがいい」のところ、毎回Notesの出来を迷ってる自分にはちょうどいい基準でした。最初の数人を手で口説く、というのも今のフェーズにそのまま当てはまるので、改めて意識してみます。
実体験からの実践的かつ大切な基本を伝えていただき、ありがとうございます!始めてからちょうど1週間ですが、少しずつ挑戦、改善、掴みながら進んでいます。その中で腑に落ちた内容でした。