この画像を大きなサイズで見る東アジア原産のカニが、世界各地の川を侵食し問題になっている。食用では「上海蟹」としてし知られている「チュウゴクモクズガニ」だ。
このカニは北米やヨーロッパに進出し、川岸に穴を掘り、土手や堤防を弱らせ、気づかないうちに水辺の構造そのものを変えてしまう。
見た目はただのおいしそうなカニだが、その生態は極めて厄介だ。いったん定着すると有効な駆除手段は限られており、各地で手探りの対応が続けられている。
参考文献:
- The Chinese Mitten Crab Is an Armor-Clad Invader Engineering the Collapse of Global Riverbanks
淡水にも海水にも適応する外来種
このチュウゴクモクズガニ(Eriocheir sinensis)は中国や朝鮮半島沿岸の東岸部原産で、一生のほとんどを淡水で過ごすが、繁殖期になると海や汽水域へ下る。
川と海を行き来するこの性質により、広い水系へ分布を拡大しやすく、淡水と海洋の両方の生態系に影響を与える数少ない外来種の1つである。
植物食寄りの雑食性であり、水草などの植物や底生生物のほか、昆虫や貝類、小魚など、その食性は幅広い。そのため、新しい環境でも定着しやすいとされる。
この種がヨーロッパやアメリカに広がった経路として有力視されているのが、船舶のバラスト水である。
バラスト水とは、船が荷物を積んでいない時に安定性を保つため、船底のタンクに重しとして積む海水のことだ。
幼生がバラスト水に取り込まれたまま移動し、遠く離れた港湾で放出されることで、新しい地域へ入り込んだと考えられている。
実際、ヨーロッパでは20世紀初頭にドイツで確認され、その後各地の河川に広がったとされている。
アメリカでも、西海岸では1991年にカリフォルニア州で確認され、東海岸では2005年にはチェサピーク湾周辺で、2025年にはオレゴン州でも記録されている。
この画像を大きなサイズで見る地面を移動し堤防を内側から崩す
このカニは地球上で最も深刻な水生外来種の1つであり、国際自然保護連合(IUCN)によって、世界で最も被害の大きい侵略的外来種の一つと認識されている。
チュウゴクモクズガニは、乾いた土地を何kmも歩いて移動できる。
障害物を乗り越え、汚染された水路でも生き延び、行く手にあるものなら何でも食べる。そして外敵から身を守るために、川岸や堤防に横穴を掘るのだ。
米国魚類野生生物局は、この穴掘り行動が河岸や水路、堤防の構造を弱らせ、不安定にする可能性があると指摘している。
その被害はすぐに目に見える形では現れない。土手の内部に空洞が増え、ある日突然崩れやすくなる。
取水施設や配管の周囲に入り込めば、機能に影響が出ることも。こうした「内側からの侵食」が、このカニを厄介な存在にしているのだ。
この画像を大きなサイズで見る漁業被害や感染症を広める可能性も
また、漁網に絡まったカニは、網に入った魚や網自体にも損傷を与えてしまい、漁場の放棄を引き起こすこともあるという。
米国魚類野生生物局によると、カニの密度が高い地域では、発電所の操業にも影響が出るケースが報告されているそうだ。
さらに、ザリガニに感染するザリガニペストなどの病原体を保有し、伝染させる可能性も指摘されている。
在来種との競合も問題になる。餌や生息場所をめぐって他の甲殻類や魚類と競合し、生態系に影響を与える可能性があるからだ。
この画像を大きなサイズで見る食べるのもダメ?有効的な対策が限られる現状
チュウゴクモクズガニによる影響は、すでに世界各地で確認されている。イギリスではテムズ川をはじめ複数の流域で定着し、完全な排除が難しい状況だ。
アメリカではレイシー法(野生生物の違法取引を取り締まる法律)に基づき、連邦政府によって有害野生生物に指定され、少なくとも17州で規制されている。
だが、いったん広がった個体群を取り除く有効な手段は限られており、電気柵や移動障壁の設置なども行われているが、ほとんど効果を上げていないそうだ。
このカニは古くから食用や伝統医学に利用されてきており、食材として知られる「上海蟹」としての一面と、河川環境に影響を与える侵入者という、ふたつの側面を持つ。
上海蟹のおいしさを知る人なら、「食べればいいのでは?」と思うかもしれない。だがこのカニは汚染された水路などでも繁殖することが可能である。
この画像を大きなサイズで見るそのため水銀や鉛、ヒ素、PCB(ポリ塩化ビフェニル)といった毒素を体内に蓄積させている恐れがあるのだそうだ。
日本では現在のところ、この外来種が広範囲に定着しているという公的な報告は限られているが、過去には一部地域で確認例があるという。
実は日本には、モクズガニという近縁種が生息している。甲羅の突起の数が、チュウゴクモクズガニが4つなのに対し、在来種は3つという違いがあるそうだ。
環境省はチュウゴクモクズガニに関して、在来種との生息地や餌をめぐる競合や交雑、病原菌の感染などの影響が起こりうるとし、注意を呼びかけている。
















ラッコが食べつくしてくれるかはわからないな
海に降りたら即放卵して一生を終えるのでラッコが成体を食べる機会があるとしても個体数に影響はなさそう。
美味しく頂きたいけどドブ川産じゃなぁ…
海の藻屑にしてくれるわ( `ー´)ノ
日本のモズクガニが近縁種だと交雑が心配です。 ヒトのせいでなくて自然に広がっていくなら仕方ないと言えますが、人類がばらまいているとすると問題だなと。 じゃぁどうすんの?の解決策は思いつかないですが……
日本の場合取り合えず実害多発のヌートリアを何とかしないといけませんね
子供の頃、親戚の家に泊まり行ったとき、川でモクズガニ初めて見た時はびっくりしたな〜、でっかいし腕毛ボーボー。
数日泥吐きさせて茹でてミキサーかけてパスタソースになって出てきた、とってもおいしい。
海まで行って産卵とか驚き、親戚の家からだと自動車道で海まで50キロはある。
同じく世界の侵略的外来種ワースト100のチチュウカイミドリガニも原産国イタリアだとミキサーしてパスタソースにするんだって。一応ワタリガニの仲間だし味は悪くないと思うんだよね。
諺に曰く:千丈の堤も蟻の一穴より崩れる(読み)せんじょうのつつみもありのいっけつよりくずれる
蟻どころか蟹に穴を開けられたんじゃたまらない
生態系への被害どころじゃ済まないね
なんでこういう外来種って
マズイものばかりなんだよ・・・
いや、めちゃ美味いぞ!?
このカニめっちゃうまいよ
毒物も溜め込むからその辺の川のやつは危険だけど食用のやつは蒸すだけで感動するくらいうまい
めたくそ美味しいが?? 上海ガニのことだぞ???
バラスト水で拡散な世界の侵略的外来種ワースト100仲間の港にうじゃーっといるムラサキイガイなんて、ムール貝という名で態々外国から輸入まで売ってるレベルの日本が認めた外国の味やんけ。
チチュウカイミドリガニはワタリガニだけあって不味くは無いそうだ。喰うとこが無いので出汁専門とのことだが。
そしてバラスト水拡散世界の侵略的外来種ワースト100仲間にワカメも居る(まぁ日本原産だけど)
稚ガニを田んぼにはなして米と同時に
育ったカニも収穫して大儲けみたいな
ショート動画を見た事あるけど、まさか
移住先の国でも勝手にやってるのかな。
日本のワカメもモクズガニと全く同じ事が原因で世界に拡散して世界の侵略的外来種ワースト100として世界中の港と生態系に多大な大迷惑かけてる。
「自分達が商売目的で拡散しているからそう思うんだろ?」ってブーメランになるだけだぞ。
40年ほど前当時近所の川(観光地)の支流でモクズガニのでかい個体を捕まえた頃あるわ
小学生だった当時計測したら40㎝超えてて、川の主かもと当時の友人と盛り上がり自宅で飼育してみたんだけど、なぜかカニ自身が足を切り離す行動を起こし、2~3本抜いた時点でこちらが諦め川に戻したらダッシュで消えてった
その支流も今は観光地の一部になり整備され時期がくれば蛍の舞う地になってる
本流は大雨が降った後に時折オオサンショウウオが流れて来る事で有名
良い環境でうらやましい
いつまでも残るといいな
>そのため水銀や鉛、ヒ素、PCB(ポリ塩化ビフェニル)といった毒素を体内に蓄積させている恐れがあるのだそうだ
日本の魚介もそういうのありそうだけど、なんで海外のだけ?
日本もありますよ。妊婦さんは確かクロマグロ、メバチマグロは水銀が含まれているので制限があるはず。
どの海産物にも微量には含まれていると思います。
こいつマジで美味いよな