ブランディングガメという亀がいます。
北アメリカに暮らす、淡水ガメです。
見た目は、
そこまで派手ではありません。
甲羅は黒っぽい。
体も特別大きくない。
でも、
喉には鮮やかな黄色が入っている。
なんか憎めない亀です。
でも、
この亀の本当の特徴は、
見た目ではありません。
成長が、
ものすごく遅いんです。
生まれる。
少しずつ育つ。
毎年少しずつ大きくなる。
ここまでは普通です。
でも、
繁殖できる大人になるまで、
15年
地域によっては20年近く。
かかることがあります。
20年です。
小学校へ入学した子どもが、
社会人になるくらいの時間。
それだけの年月をかけて、
ようやく一人前になる。
最初に知った時、めちゃ驚きました。
遅すぎないか。
その前に死なないのか。
もっと早く大人になった方が有利じゃないのか。
でも、
自然界で何万年も生き残ってきたということは、
ちゃんと理由がある。
ブランディングガメは、
長生きします。
70年
80年
さらに長く生きる個体もいます。
つまり、
短距離走ではない。
完全な長距離走です。
ゆっくり育つ。
焦らない。
急がない。
その代わり、
大人になった後は、
何十年も生きる。
何十年も繁殖できる。
何十年も次の世代へ命をつなげる。
遅く育つことは、弱点ではなかった。
それが、
この亀の生存戦略だったんです。
ここ、
面白いところだなと思いました。
自分は50歳です。
最近、焦ることがあります。
もっと早く発信を始めていたら
もっと早く副業を始めていたら
もっと若い頃から行動していたら
もっと早くNISAやっていたら
SNSを見れば、
若い人が結果を出している。
20代で独立
30代で成功
フォロワー何万人
収益何百万円
つい比べてしまう。
そして、思うんです。
自分は遅い
もう遅い
今さらかもしれない
でも、
ブランディングガメを見ていると、
少し考え方が変わりました。
この亀は、
周りと比べていない。
急いでいない。
焦っていない。
ただ、
自分の速度で育っている。
人間は、
他人の時計を見ながら生きてしまいます。
同級生
同僚
SNS
収入
フォロワー数
気づけば、
他人の時間軸で自分を測っている。
でも、
自然界には、
一年で大人になる生き物もいれば、
二十年かかる生き物もいる。
どちらが優れているわけでもない。
ただ、生き方が違うだけです。
うつで休職した時も、似たことを感じました。
周りは進んでいる。
働いている。
成果を出している。
給料をもらっている。
でも、
自分だけ止まっているように見えた。
あの時は、かなり苦しかった。
でも、
今振り返ると、
あの時間にも意味があったと思います。
休んだ
考えた
本を読んだ
noteを書いた
人の話を聞いた
遠回りだったかもしれない。
でも、
あの時間がなかったら、
今の自分はいない。
最近、
「遅咲き」
という言葉をよく考えます。
遅咲きは、失敗じゃない。
才能がないわけでもない。
劣っているわけでもない。
ただ、花が咲く季節が違うだけ。
実際、
人生には早咲きの人もいる。
遅咲きの人もいる。
どちらも間違いじゃない。
むしろ、
大事なのは、
自分のペースで育ち続けることなのかもしれません。
最近の研究では、
人は急ぎ続けるよりも、
少しペースを落とした方が、
幸福感や満足感が高まるとも言われています。
焦り続ける人生より、
自分の歩幅で歩く人生。
ブランディングガメは、まさにそんな生き物です。
20年かけて大人になる。
70年、80年と生きる。
急がない。
でも、ちゃんと生きる。
もし今、
周りと比べて焦っている人がいたら、
少しだけ伝えたい。
急がなくてもいい。
他人の時計で生きなくてもいい。
成長が遅くてもいい。
ブランディングガメは、
今日も湿地のどこかで、
ゆっくり生きている。
焦らず
比べず
自分の速度で
そんな亀がいる世界なら、
50歳から何かを始めても、
そんなに遅くないのかもしれません。










