『シェンムー』が英国アカデミー賞でゲーム史上最も影響力のある作品に選出!

『Doom』や『スーパーマリオブラザーズ』をしのいでの1位

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BAFTA(英国アカデミー賞)のゲーム部門で『シェンムー 一章 横須賀』(以下、シェンムー)が史上最も影響力のある作品に選ばれた。ユーザー投票形式で選出されたもので、TOP 21という形で発表された。2位には『DOOM』、3位には『スーパーマリオブラザーズ』がランクインしている。

「シェンムー」は1999年12月29日に、ドリームキャスト向けに発売されたゲームだ。当時はFREEという新ジャンルとしてリリースされたが、現代の文脈ではアクションアドベンチャーに分類されるだろう。2001年には『シェンムーII』、2019年には『シェンムーIII』が発売されている。

本当に「シェンムー」が最も影響力のあるゲームなのかと言えば、本作をどのゲームよりも愛する筆者でもさすがに首を傾げてしまう。だが、ゲーム業界に多大な影響を及ぼしたことは間違いない。

「シェンムー」は頻繁にオープンワールドの元祖と呼ばれており、日本の横須賀市を探索できる。発売当時はリアルに再現された街を自由に歩き回れるゲームの前例がほとんどなく、そのスケールとディテールがゲーマーを圧倒した。リアルタイムで経過する時間や変化する天候は、多くのオープンワールドゲームに影響を与えたはずだ。季節まで移り変わるのは最近のゲームでも例が少なく、2025年発売の『アサシン クリード シャドウズ』がシリーズで初めて実装したくらいだ。

「シェンムー」の影響力はオープンワールドにとどまらず、日常を丁寧に描写する作風は『HEAVY RAIN 心の軋むとき』や『ライフ イズ ストレンジ』といった3Dアドベンチャーゲームにも少なからず影響を与えているだろう。家の中のすべてのタンスを開けたり、ものを手に取ったりすることができる作り込みや、戦闘なしで山道を2時間ほど歩くパートは、ウォーキングシミュレーターの先駆けと言えるのかもしれない。

ゲームセンターやフォークリフトの運転など、ミニゲームとはいえないほどの規模をもつゲーム内ゲームは「龍が如く」をはじめとするアクションアドベンチャーゲームに引き継がれており、カットシーンを見ながらボタンで反応するQTEは『ファイナルファンタジーXVI』から『Marvel's Spider-Man』まで、現代でも広く取り入れられている。

アナログスティックでカメラを動かせること、トリガーを押し込むことでキャラクターが走ること、どの角度からでもキャラクターに話しかけられることなど、操作面においても「シェンムー」は目新しい要素があった。

だが、「シェンムー」が様々な面において影響を与えたとはいえ、今も「シェンムー」のようなゲームが存在しないこともまた否定できない。すべてのNPCに設定があり、時間とあわせて行動が変化し、フルボイスで主人公と会話してくれることからもわかるように、本作の「日常を描写する」ことへのこだわりは異常であり、それを同等のスケールで実現したゲームは今も存在しない。

「シェンムー」のクリエイターである鈴木裕は、同氏が代表を務めるYS NETの公式Xで次のように述べている。

「シェンムー」がこの権威あるアワードをいただき光栄です。ゲーム内でリアルな世界を作るという、私たちが追及したことが今も多くの人に届き、彼らの心に響いていることは何事にも代えがたい喜びです。心から感謝しています。

『シェンムー 一章 横須賀』はドリームキャストのほか、PS4でリリースしている『シェンムーI&II』でもプレイできる。

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