『Football Manager 26』で約30年ぶりにサッカーシミュレーションゲームをプレイした感想! サッカー少年のチャンピオンズリーグの夢、蘇るか?(PR)

究極の監督ロールプレイがここに!

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僕は「シェンムー」や「バーチャファイター」といった武術や格闘技に関するゲームが好きなライターとして知られているかもしれない。だが、今から30年前、僕はサッカー少年だった。

1995年当時、僕の出身地であるオランダはいつにもまして、サッカーが熱気に包まれていた。アムステルダムのチームであるアヤックスが、チャンピオンズリーグに勝利を収めたのだ。当時の僕はサッカークラブに通い、将来は自分がアヤックスを背負う存在になると、割と本格的に信じていた。もちろん、ありとあらゆるサッカーゲームも漁っていた。それこそ、旅行先に訪れたゲームセンターでセガの「バーチャストライカー」を目にして、その圧倒的なビジュアルに驚いた興奮は今も忘れない。

その後、オランダのサッカーチームの実力が徐々に落ち、僕はサッカー少年を卒業し、代わりに「日本人になる」という変わった夢を実践する方向へ舵を切り、サッカー選手じゃなくてゲームライターになった。

オランダのサッカーチームがチャンピオンズリーグを獲ったのは、未だにこの1995年が最後だ。だが、それもついに変わるときがきたかもしれない。……いや、まあ、あくまで『Football Manager 26』においての話だが……。

『Football Manager 26』は僕にとって、初めて触れるシリーズ作品だ。しかし、熱狂的なサッカー少年だった当時、サッカーシミュレーションゲームも夢中で遊んだ記憶がある。「Competitie Manager」という、90年代後半に存在したオランダで開発されたサッカーシミュレーションゲームシリーズである。新たな監督としてエールディビジ(オランダのサッカーリーグ)のチームに就任し、選手のトレーニングの指示をしたり、フォーメーションを変えたり、国内外から新しい選手を雇用したり、ユースの育成に励んだりして、リーグの優勝を目指すといった内容のゲームだった。これまで「Football Manager」シリーズをプレイしたことはなかったが、だいたい「Competitie Manager」と同じようなコンセプトという認識でいた。

確かに、「Football Manager」はコーチとして選んだチームに就任し、似たコンセプトでそのチームを成功に導いていく。だが、「Competitie Manager」が趣味でサッカーをする程度のアマチュアであるとすれば、「Football Manager」はメッシやクリスティアーノ・ロナウドのような、世界から注目されるスター選手だ。それくらい、本気度が違うのである。

『Football Manager 26』を起動して、すぐに驚かされるのはその圧倒的な物量だ。収録されているリーグのリストを見るだけでも気が遠くなるが、選手データベースにはなんと40880名もの選手が登録されている。検索してみると、プロサッカー選手として僕の唯一の知り合いであるハーフナー・ニッキ(オーストリアのチームであるSVリートに所属の日本人ディフェンダー)もいるのではないか! さっそく、彼を自分のチームに誘うという目的ができた。

だが、どのチームの監督になるかや、どの選手を採用するか以前に、そもそも僕自身は誰なのかという問題があった。

そう、僕が次に驚かされることになったのは、コーチのキャラクリがあることだ。通常のゲームの主人公キャラクターのように、顔や体のパーツを細かくカスタマイズできることはもちろん、出身地、サッカー選手としての経歴、これまでの職務経験、知名度、コーチとしての資格レベル、コーチングスタイル、性格など、実に多くの設定を決めることができる。僕がここでさっそく理解することとなるのは、「Football Manager」が極限なまでにリアル思考のシミュレーションゲームであること、そして「コーチ」という存在になりきるロールプレイ体験であることだ。ゲームを起動するときに、ロード画面の真ん中にコーチの姿が写っているのも納得だ。通常のサッカーゲームであればスター選手が表紙を飾るが、本作はあくまでコーチであるあなたが主人公だというメッセージを強く感じ取れる。

僕は真剣にロールプレイさせてくれるゲームが大好物なので、この時点で「Football Manager」のストイックな姿勢に惚れないわけにはいかない。自キャラをいきなり世界トップレベルのコーチにするよりも、日本国内である程度の実績を残している程度のコーチとしてスタートする方がロールプレイも捗るだろう。そう思って、クラベ・エスラという日本出身のコーチを誕生させてみたが、当然ながら実績も限られているので、就任できるチームもごく限られてくる。くっ……! でも、好きだぞ、こういうリアルな縛り!

初代PlayStation向けに1999年に発売された『一撃 鋼の人』という極真空手のゲームを思い出した。同作はあくまで選手が主人公だが、ストーリーモードでは簡単なシミュレーション要素で自キャラの能力を伸ばしていくことになる。なぜか、空手家クラベ・エスラはなかなか世界のトップを狙うことが難しく、交流試合で優勝できるのがやっとだった。あとになってわかったことだが、キャラクリの段階で選べる「経験スポーツ」、「優勝経歴」、「趣味」によって、自キャラの「伸びしろ」が大きく左右されてしまう。『一撃 鋼の人』はこの設定によってゲームの難易度が大幅に変わってしまい、自分で操作して戦うゲームとしてはかなり理不尽なものと言える。ただ、「Football Manager」において、プレイヤーはあくまで監督だ。サッカーの試合も直接操作するわけではない。よって、事前に設定したコーチの能力は「難易度」というよりも、「どういうロールプレイをしていくのか」というプレイヤーの選択と言える。

クラベ・エスラはJリーグのチームの監督に就任するのがやっとだったので、僕はガンバ大阪を選んだ。理由は、ガンバ大阪が昔好きだったアヤックスと親密な関係にあることをどこかで聞いたからだ。驚いたことに、ゲームを始めるとアヤックスが実際に「提携クラブ」として登録されているではないか! 細かいところまで反映されたリアリティに、思わず息を呑んだ。

監督として迎え入れられた僕はまず、チームの主要スタッフに紹介された。アシスタントマネージャーのFrancisco Burgada、ユース育成責任者のRiku Nishi、採用チームのTakeshi Suzukiといったメンバーだ。彼ら全員の週給や契約満了日まで確認できてしまうのが、「Football Manager」である。

選手たちのトレーニングスケジュール、フォーメーション、スタッフ配属、ユースの育成、新しい選手の採用、負傷した選手の手当て、などなど、覚えることが山ほどあり、少し圧倒されたことは否定できない。

幸い、Francisco Burgada率いるスタッフが、初心者の……あっ、いや、大変忙しいクラベ・エスラのアドバイスをしてくれるので、わからないうち……じゃなくて、手が回らないうちは、彼らのアドバイスに素直に従うことにした。

最初に自分で直接当たった任務は、メディアとの質疑応答だった。記者会見には様々な媒体が参加し、一部炎上狙いの記者もいる可能性があると前もって教育された僕は、前向きでありながらなるべく無難な回答を選んだ。ゲームプレイとしては、メディアからの質問に選択肢から回答するという流れだ。思った以上にたくさんの質問が飛び交い、それもかなり踏み込んだ内容のものが含まれていた。ひとつひとつの回答に対して、各記者の反応が少しわかるようになっており、「会話における選択肢によって相手の反応を読み取る」という、アドベンチャーゲームのような楽しみ方もできる。

もちろん、サッカーチームのコーチにとって、選手たちは何よりも重要な存在だ。記者会見から戻ると、今度はチームと話し合う機会が設けられた。僕は目標や守ってほしい約束などを話し、これも選手たちの反応が見られるようになっていた。試合前も同様に、選手たちにどのような言葉をかけるかで、彼らのモチベーションに変化があるようだ。このように、本作はサッカーの戦略だけでなく、人と人のコミュニケーションもしっかりシミュレーションしており、ロールプレイ体験として自然と身が入る。

もちろん、このようなシミュレーションゲームにおいて試合を観戦せずに結果だけ見るという遊び方もある。だが、3Dビジュアルで再現された試合を観戦すると、シミュレーションゲームとしては珍しくダイナミックなサッカーを見守れることはもちろん、リアルタイムで様々な指示を与えることができる。シリーズ初心者である僕にとって、『Football Manager 26』の新要素は判別しにくいところではあるが、Unityエンジンによる精細なグラフィックが楽しめるのは誰にとってもありがたいことだろう。

最初の試合から戻ってくると(親善試合だったが3対0で負けた)、僕はさっそく新しい選手の採用を試みることにした。サッカーシミュレーションゲームで、ここは特に夢が膨らむ部分だろう。うまく交渉ができれば、自分のチームに世界中の選手を寄せ集め、自分だけのドリームチームを形成することができるわけだから。しかし、ここも「Football Manager」はかなり地に足のついた流れが徹底されていた。

まずは知り合いであるハーフナー・ニッキ選手に接近することにした。選手データベースから彼の情報を確認してみると、SVリードに所属しており、レギュラーとして活躍していて、フルタイムの契約を結んでいることがわかった。契約満了日まであと1年と154日残っているらしい。僕はてっきり、いきなりオファーを出せるのかと思っていたが、どうやらまずは「視察」する必要があるらしい。クラベ・エスラのガンバ大阪ではハーフナー・ニッキ選手の情報が不足しているためと思われる。

スポーツディレクターのTakeshi Suzukiにオーストリアへ飛んでもらい、結果を待っている間は別の選手の採用も考えてみることにした。最近のサッカー界といえば、フェイエノールトで大活躍の上田綺世選手が目ぼしい。ぜひともガンバ大阪のチームに加わってもらいたい。しかし、彼の代理人に問い合わせを入れてみると、「興味を持っていただけるのは大変うれしいですが、上田は世界レベルで活躍できるチームを望んでいるので、移籍には興味がありません」というようなお返事が来てしまった。

まあ、そりゃそうか……。さすがはリアリティが徹底している「Football Manager」と言わざるを得ない。上田選手にガンバ大阪に来てもらうよりも、僕がコーチとして成長して、もっと有名なチームに移籍する方が早いのかもしれない。

Takeshi Suzukiがオーストリアから帰ってきた。ハーフナー・ニッキ選手は「実利ある戦力になりそう」という吉報とともに。僕は興奮してすぐにオファーを出してみたが、少し金額を渋ったせいなのか、SVリードから拒否された。現実世界と同様、移籍のほか「レンタル」もあるし、トライアル契約までオファーできる。あらゆる手を尽くして、なんとか好きな選手をチームへ来てもらうように努力したくなる。

ハーフナー・ニッキ選手の採用も骨が折れるとなると、ドリームチームの形成はだいぶ先が長そうである。しかし、夢が簡単に叶うなら、シミュレーションゲームは本領を発揮しない。知名度は低いが実力のある選手を代わりに探したり、ユースの育成に励んで新しい才能を自ら育てるといった代案を考えていると、いつのまにか本物のサッカーコーチになった実感が味わえる。

「Football Manager」は圧倒されてしまうほどストイックなシミュレーターだ。しかし、どのゲームよりもサッカーを多角的に表現している。スポーツとして、ビジネスとして、職業として。カジュアルなサッカーファンにとっては少し怖気づいてしまうかもしれない。だが、「コーチのロールプレイ体験」という遊び方もまた存在する。難しいことはスタッフに委任して、選手やメディアとの会話選択肢などを楽しむプレイスタイルも楽しい。ロールプレイをする過程で、いつのまにかサッカーやそのマネージメントに理解を深め、フォーメーションから育成に採用まで手が伸びていくに違いない。そうすればいつかはドリームチームでチャンピオンズリーグに勝利するという、大きな夢も叶うかもしれない。

『Football Manager 26』は11月5日、PS5/Nintendo Switch/Xbox Series X|S/PC(Steam/Epic Games Store/Windows)/Mac/Netflix/Apple Arcade向けに発売予定。さらに、Nintendo Switch版およびPS5パッケージ版は12月4日(木)発売予定。

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