犬視点で描かれるホラー映画『GOOD BOY/グッド・ボーイ』監督&プロデューサーインタビュー公開。“犬にとってはラブストーリー”

霊に取り憑かれた飼い主を守ろうと犬が奮闘するホラー映画『GOOD BOY/グッド・ボーイ』が、2026年7月10日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、シネマート新宿ほか全国公開される。

今回、本作で長編デビューを果たしたベン・レオンバーグ監督と、共同製作を務めるカリ・フィッシャーのインタビューが公開された。

犬だけが異変に気づく。“全編犬視点”の新感覚ホラー

『GOOD BOY/グッド・ボーイ』は、犬のインディが、自分にしか見えない邪悪な存在から飼い主を守ろうとするホラー作品。

誰もいない部屋を見つめたり、突然吠え出したりする“犬の不思議な行動”を起点に、人間には見えない恐怖を描いていく。

2025年のSXSW(サウス・バイ・サウスウエスト映画祭)でプレミア上映され、最優秀犬演技賞を受賞。Rotten Tomatoesでは90%の評価を獲得し、全米では2週連続トップ10入りを記録した。

さらに、2026年のアストラ映画賞「ホラーまたはスリラー作品部門」では、本作主演のインディ(犬)が動物俳優として最優秀演技賞を受賞している。

「犬が突然吠える理由」から始まった企画

インタビューでは、ベン・レオンバーグ監督が作品誕生のきっかけについて語っている。

監督は『ポルターガイスト』で、犬が人間より先に超自然的な存在へ気づく描写に着想を得たと説明。

さらに、「なぜ真夜中に犬が突然吠えるのか」「なぜ何もない場所を見つめるのか」といった、犬を飼う人なら誰もが経験する感覚を物語の核にしたという。

また、“犬視点のお化け屋敷”というコンセプトについては、「最初は典型的な幽霊屋敷ものとして始まり、そこから犬ならではの展開へ変化していく」と語っている。

主演犬インディとの撮影は“家族プロジェクト”

共同製作のカリ・フィッシャーは、主演犬インディとの撮影について「毎日一緒に遊んでいるようだった」とコメント。

インディは実際にベン監督とカリの愛犬であり、制作は約3年、合計400日ほどにわたり進められたという。

ベン監督は「今日は何ができるか、何ができないかを毎日見極めながら撮影していた」と振り返っている。

「人間にとってはホラー。でも犬にとってはラブストーリー」

インタビュー終盤では、本作を通じて観客に届けたいテーマについても語られた。

ベン監督は、本作を「犬との関係についての証」と表現。

「ホラー映画ではあるが、飼い主を守るために何でもする犬の物語でもある」と説明し、「観た人が自分の犬を思い出してくれたら嬉しい」とコメントしている。

さらに、「人間にとってはホラー映画でも、インディにとってはラブストーリーなんです」と、本作ならではの視点を明かした。

ベン・レオンバーグ監督、新作企画も進行中

『GOOD BOY/グッド・ボーイ』の全米ヒットを受け、ベン・レオンバーグ監督の新作プロジェクトも発表されている。

『GOOD BOY/グッド・ボーイ』で共同脚本を務めたアレックス・キャノンと再びタッグを組み、ソニー・ピクチャーズ製作によるグレイディ・ヘンドリックスのホラー短編小説「Ankle Snatcher」の映画化作品を手がける予定。

さらに、テンプル・ヒル製作による全編ドローン撮影作品『Follow Mode』でも、アレックス・キャノンと共同脚本を担当する。

 

インタビュー全文

「観た人が自分の犬のことを思い出してくれたら嬉しい」

【監督:ベン・レオンバーグ&プロデューサー:カリ・フィッシャー インタビュー】

  1. 『GOOD BOY/グッド・ボーイ』の最初のインスピレーションは何だったのでしょうか?

 

ベン:たぶん何百万回目かに『ポルターガイスト』を観たあとだったと思います。あの映画はゴールデン・レトリバーが家の中をうろつくところから始まりますよね。人間たちよりも先に、犬が明らかに“何か”超自然的な存在を察知している。それと組み合わさったのが、たぶんすべての犬の飼い主が一度は経験したことのある、すごく身近な不安です。「どうして真夜中に犬が突然吠え出すんだろう?」とか、「なぜ何もないところをじっと見つめているんだろう?」とか。それが、物語全体を膨らませていくための“核”になりました。出発点はそこでした。

 

Q.「犬の視点から見たお化け屋敷」というアイデアは、どのように生まれたのですか?

 

ベン:いわゆる“お化け屋敷”という設定については、映画の冒頭で、観客が「これ、前にも見たことがあるぞ」という既視感を持つようにしたかったんです。つまり、典型的な幽霊屋敷ものの導入ですね。古くて不気味な家で、長い間誰も住んでいない。そして、「あれ? 犬が何もないところを見つめている」「地下室に入ろうとしない」――そういうお決まりの状況です。でもそこから先は、犬ならではの、とても“犬的”な展開やひねりが加わっていきます。最初に見えていたものが、必ずしもその通りではない、という方向に進んでいくんです。

 

 

Q.現場でインディと一緒に作業するプロセスについて教えてください。

 

カリ:インディと一緒に仕事をするのは、とにかく楽しかったです。というのも、彼は私たちの犬なので、毎日一緒に遊んでいるような感覚でしたし、彼自身も楽しんでいたと思います。とても賢い犬で、仕事を与えられるのが好きですし、刺激を受けるのも大好きなんです。ただ、映画作りには本当に膨大な忍耐が必要でした。制作において、時間こそが最大の資源でしたね。毎日が「今日は彼に何ができるか」「何ができないか」を見極めて、それに合わせて問題解決をしていく作業でした。

 

ベン:小さな家族プロジェクトでしたね。3年にわたって、合計400日くらい、ほとんどの時間を僕たち3人だけで、インディを中心にどうやって映画を作るか考え続けていました。

 

  1. ホラーファンや動物好きを含め、観客にこの映画から何を持ち帰ってほしいですか?

ベン:この映画は、犬との関係についての証だと思います。とてもシンプルで、誰もが共感できる無条件の愛が描かれています。ホラー映画ですが、飼い主を守るために何でもする犬の物語でもある。観た人が自分の犬のことを思い出してくれたら嬉しいですね。

 

カリ:あなたがよく言うように、これはホラーだけど、犬にとっては別の物語ですよね。

 

ベン:そう。これは人間にとってはホラー映画でも、インディにとってはラブストーリーなんです。最初から、この犬はこの男と強く結ばれていて、彼を守るためなら何でもする。それはとても分かりやすい感情です。

ストーリー

アパートで飼い主トッドと暮らすレトリバー犬・インディ。

最近トッドは体調を崩しており、ある日吐血。退院後、インディを連れて祖父の家へ移り住む。

その家は、祖父が謎の死を遂げて以来、空き家となっていた。

トッドはホームビデオを見ながら静かに過ごすが、インディだけは家の異変を感じ取っていた。

家の隅に漂う影、聞こえる物音、そして悪化していくトッドの容態。

インディは、飼い主を守るため、不気味な“何か”へ立ち向かっていく。

作品情報

  • タイトル:GOOD BOY/グッド・ボーイ
  • 公開日:2026年7月10日(金)
  • 監督・脚本・製作:ベン・レオンバーグ
  • 共同脚本:アレックス・キャノン
  • 共同製作:カリ・フィッシャー
  • 出演:
    • インディ
    • シェーン・ジェンセン
    • ラリー・フェセンデン
    • アリエル・フリードマン
  • 2025年/アメリカ/英語/73分/5.1ch/シネスコ/カラー
  • 原題:Good Boy
  • 配給:アット エンタテインメント

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