『三角屋の交差点で』東北公開スタート 渡辺えり登壇のトークイベントも開催へ

ドキュメンタリー映画『三角屋の交差点で』が、東京・ポレポレ東中野での上映を終え、5月22日よりフォーラム福島、5月29日よりフォーラム仙台・山形にて東北公開を迎える。

東日本大震災と原発事故後を生きる一家を見つめたドキュメンタリー

本作は、東日本大震災と原発事故のあとを生きる一家の時間を見つめたドキュメンタリー作品。99歳の母と息子夫婦の暮らしを通して、変わりゆく家族の関係性を静かに映し出していく。

監督の山田徹は、当初この家族を「穏やかな一家」として捉えていたという。しかし、カメラを向け続けるなかで、その印象は次第に揺らいでいった。

画面に映し出されるのは、日常のなかで自然と引き受けられていく役割や、言葉にされないまま続いてきた関係性。介護を担う妻、母を気遣いながらも距離を保つ息子、そして記憶が揺らぐなかで存在のあり方を変えていく母。それぞれの時間が交差するなかで、「家族」というかたちはわずかに軋みを見せはじめる。

本作は、その変化を説明することなく見つめ続ける作品となっている。喪失のあとを生きる家族の姿を捉えると同時に、「家族」という枠組みのなかで何が引き受けられ、何が見えにくくなっているのかという問いも内包している。

上野千鶴子、安田菜津紀らもコメント

本作については、家族の内側に入り込む見えない分断や、日常を支える負担の偏りに言及する声も寄せられている。

社会学者の上野千鶴子は「家族が共同体ではなく異なる個人の集合だという事実を思い知る」とコメント。フォトジャーナリストの安田菜津紀も、「『復興』は、『家』での苦労を重ねることが当然とされてきた女性たちの忍耐」に目を向けている。

東北公開では渡辺えり登壇のトークイベントも

東北公開にあわせ、各地でトークイベントも実施予定。5月31日のフォーラム仙台・山形では、劇作家・俳優・演出家の渡辺えりが登壇する。

フォーラム福島

5月22日(金)〜5月28日(木)

  • 5月22日(金)14:30〜:山田徹監督
  • 5月23日(土)14:30〜:和合亮一氏(詩人)、山田徹監督
  • 5月24日(日)14:30〜:山田徹監督
  • 5月26日(火)14:30〜:三原由起子氏(浪江町出身、歌人)、山田徹監督

劇場HP:フォーラム福島『三角屋の交差点で』上映ページ

フォーラム仙台

5月29日(金)〜6月4日(木)

  • 5月30日(土)10:00〜:小川直人氏(せんだいメディアテーク学芸員)、山田徹監督
  • 5月31日(日)10:00〜:渡辺えり氏(劇作家、俳優、演出家)、山田徹監督

劇場HP:フォーラム仙台『三角屋の交差点で』上映ページ

フォーラム山形

5月29日(金)〜6月4日(木)

  • 5月30日(土)13:30〜:和合亮一氏(詩人)、山田徹監督
  • 5月31日(日)13:30〜:渡辺えり氏(劇作家、俳優、演出家)、山田徹監督

劇場HP:フォーラム山形『三角屋の交差点で』上映ページ

※全編英語字幕付き上映
※ゲストトークは各回上映後に実施予定
※登壇者は予告なく変更となる場合がございます

全国各地で上映予定

『三角屋の交差点で』は今後、シアターセブン(大阪)、ナゴヤキネマ・ノイ、シネマ5(大分)、小田原シネマ館(神奈川)、OttO(埼玉)など全国各地での上映も予定されている。

予告編

作品情報

『三角屋の交差点で』(さんかくやのこうさてんで)
英題:At the Triangle Intersection

  • 2025年/日本/95分/5.1ch/DCP
  • 監督・撮影:山田徹
  • 編集:PHAM Thi Hao、山田徹
  • 整音:川上拓也
  • デザイン:北野亜弓(calamar LLC)
  • 製作・配給:インプレオ

© Toru Yamada / IMPLEO Inc.

公式HP:『三角屋の交差点で』公式サイト
公式X:『三角屋の交差点で』公式X(旧Twitter)

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