「私は他人である」 もう一人の自分が残したメモにはそう記されていた。
フリーライターの立原雅人、精神科医の紅谷礼子、そしてゲイ・バーに勤める後藤参三。作家志望の雅人は、時々自分が自分でないような錯覚にとらわれ、礼子の勤める病院を訪れる。そんな折、偶然雅人と再会した参三は、雅人の看護をすることになり、3人は高校卒業以来、初めて顔を揃えることになった。そして...。
演劇博物館別館6号館3階「AVブース」にて視聴可能です。
サードステージは、1981年に早稲田大学の演劇サークルで6人の学生により結成したグループ「第三舞台」を、その出発点にしています。参加メンバーに若干の入れ替わりはありますが、養成所をつくらず、アンダースタディをおかず、常に10人前後の俳優とスタッフとの関係性とその試行錯誤を、それぞれの時点で舞台作品に結晶させて、自主独立の公演活動を続けてきました。それが「第三舞台」です。そして現在、「第三舞台を含め、第三舞台の俳優とスタッフそれぞれ個別のソロ活動までを包括して製作」してゆくのが「サードステージ」です。サードステージでは、今後これまでに行ってきた公演活動の実績を踏まえ、新たな、かつ、多様な演劇的試みを行っていきたいと考えています。
第三舞台が1991年、紀伊國屋ホールにて上演した作品を収録ある日、一人の探偵事務所を訪ねた依頼人は「いつも同じ夢を見る」と語り始める。いつも夢に見るアノ場所は、いったい何処の砂浜なのか。幸福そうな微笑みをたたえる彼女は、いったい誰なのか。夢でみた風景を探す私立探偵と依頼人。真相に近づくにつれ、二人の現実は夢に取り込まれていく・・・繰り返されるどんでん返しの先に待つ、衝撃の結末とは。
1981年、早稲田大学大隈講堂で劇団「第三舞台」の旗揚げ作品として上演された、第三舞台の代表作。本作、87年版も含め、当時の世相に沿う形で内容を進化させ、再演を行っている。玩具メーカー「立花トーイ」の世界と、ベケット「ゴドーを待ちながら」を下敷きにした世界を、5人の登場人物が駆け巡る。
「家族」という普遍的なテーマを軸に、若者たちの熱気が溢れていた70年代<若者たち抗議活動に参加した「戦車闘争」や、若者のバイブルだった高野悦子著「二十歳の原点」、当時流行した歌やギャグなど>を青年と中年の世代がリアルな現代の悩みを抱えながら体験することで、徐々に変化し、違いを理解し合おうとする姿を描き、身近で普遍的な社会を炙り出す本作は、2021年の初演時も好評を博しました。
第三舞台20周年記念&10年間封印公演として、2001年ル・テアトル銀座にて上演かつて、語られ、今はもう語られなくなってしまった「無数の言葉たち」そこに込められていた「思い」はどこへゆくのか。それは「幻の痛み」のようにうずいている。伝えられなかった思いを持つ人々の心の痛みが、せつない叫びをあげる。
