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自宅サーバーにLXDを導入した

経緯

こんにちは、lkjsxcです。

冬の終わりを実感し始める今日この頃、私は大学のテスト勉強に追われていました。

そして、人は何かに追われているとき、身の回りを整理したくなるものです。

例に漏れず、私も部屋の掃除......もとい自宅サーバの整理を始めてしまいました。

現状、我が家はArchLinuxの入ったミニPC(Ryzen 7 7840HS / 64GB RAM / 2TB Storage)をサーバーとして運用しています。

自宅サーバー。パワフルでありつつ、小さくてかわいい

ここで問題となるのは、このマシンを友人たちにも共有しており、その管理が少々杜撰になっていたということです。

各々のプライバシーや私の技術力との兼ね合いもあり、ルートレスなDockerによって棲み分けがなされていました。

しかしながら、筆者自身がコンソール画面での操作に慣れていなかったため、管理に苦労していました。

特に通信周りがひどく、マインクラフトのサーバーのために大量のポート番号が割り当てられたりなど、非常に厳しい状態にありました。

いつか整理すると友人たちへ宣言し、早1ヶ月。

この機を逃すわけには行くまいとChatGPTに相談したところ、LXDを紹介されました。

リソース管理に優れているLXDコンテナの上でDockerを導入すれば、今まで通りの使用感で開発できるとのこと。なるほど。

早速そのことを友人たちに相談し、116日間動き続けてくれたArchLinuxに感謝を告げ、私はマシンをシャットダウンしました。

導入の流れ

(ここは技術的な備忘録なので、興味のない方は読み飛ばしても問題ありません。)

ホストOS

私はターミナル操作がとても苦手なので、可能な限りWebブラウザから操作するような手順で進めます。

OSのインストール時、LXDのプリインストールにチェックを付けます。他の項目はよしなに。

インストールを終えたら忘れぬうちに、SSHの鍵を交換したり、パスワードによるログインを無効化したりなどします。

さて、ChatGPTの話によるとlxd initと実行するだけで、Webブラウザから管理できる何かが立ち上がるとのこと。

何か対話が始まりますが、全てEnterでスキップしていいとのことなのでEnter連打。

ストレージに関して、zfsはdockerのパフォーマンスを著しく低下させるという話がありますが、よほど古いカーネルを使っていなければ問題ないようです。

たったこれだけで、TCPの8443番にてLXD-UIが立ち上がりました。すごい。

プロファイル

インスタンス上でDockerを動かすために、プロファイルの設定を行います。

Webブラウザ経由では設定できない項目もあるようなので、ホストOSから設定します。

lxc profile set default security.nesting=true
lxc profile set default security.syscalls.intercept.mknod=true
lxc profile set default security.syscalls.intercept.setxattr=true

インスタンスを起動

インスタンスを立ち上げます。

今回、BaseImageはUbuntu 24.04を選択しました。

BaseImageには他にもデスクトップ版などありますが、間にエミュレータが挟まる(オーバーヘッドがとても大きい)vmなども並んでいるので、注意して選ぶ必要があります。

アドレスの固定

velocityなどのプロキシサーバーのために、インスタンスのアドレスを固定します。これもWebブラウザ経由では設定できないので、ホストOSから設定します。(lkjsxc_main, eth0, 10.161.59.3 は内容に応じて適宜書き換える必要があります)

lxc config device override lkjsxc_main eth0 ipv4.address=10.161.59.3

ポートフォワーディング

外からインスタンスへアクセスできるようにします。

設定画面からDevices、Proxyと進み、新しいプロキシデバイスを追加します。

注意すべき点として、ListenのAddressには外側のアドレス(基本的にはホストOSのアドレス)、ConnectのAddressには0.0.0.0が入ります。

Dockerのインストール

インスタンスのTerminalから、Dockerをインストールしていきます。

curl -fsSL https://get.docker.com | sh

この調子で、portainerやnginx、sambaやgiteaなどを導入し、環境を構築していきます(詳しく書くと長くなるので省略)

感想

LXDは本当に素晴らしいものでした。

ぱっと思いつくだけでも、導入が楽・ほとんどの用事がWebブラウザ経由で済む・インスタンス同士の通信が容易・リソースの管理が楽・オーバーヘッドが大きくない、などのメリットが挙げられます。

Webブラウザ経由で一部の設定にアクセスできないことを除けば、本当によくできたシステムだなあと感心します。

数人規模の開発環境において、LXDは最も好ましい選択肢の一つとなりそうです。

Bluetoothだけで都内を繋ぐ!bitchatチャレンジ参加者募集!

https://media.connpass.com/thumbs/ee/97/ee97747952cd64718b9e3c3fa8ad26fb.png

428lab.connpass.com

「インターネットなしでスマホ同士がメッセージをリレーしながら届く」

——そんなSF(すこしふしぎ)的な体験を、東京の街で実際に試してみる実験会を開催します!

bitchatとは?

bitchat.free

bitchatは、ジャック・ドーシー(Block共同創業者・CEO)が2025年7月にリリースしたBluetooth Meshチャットアプリです。 BluetoothのみでスマホをP2P接続してチャットできます。Wi-FiもLTEも不要!近くのデバイスが中継ノードになって、メッセージをバケツリレー式に届けます。

  • インターネット接続不要
  • 名前・電話番号・サーバー登録も不要
  • 近くにいる端末がリレー中継役となり、電波の届く範囲を少しずつ広げる

  • bitchatのホワイトペーパー

    • github.com
    • 「中央集権的なインフラなしに、安全でプライベートなメッセージングを実現する」

いま世界で何が起きているか

リリースからわずか数ヶ月で、bitchatは「自由を守る通信ツール」として世界に注目されました。

🇳🇵 ネパール(2025年9月)

forbesjapan.com

政府がFacebook・X・YouTube等SNS26種を一斉遮断。翌日だけで4万8,000件のDLを記録(その日の全インストール数の38%超)。抗議デモは政権打倒にまで発展。

🇮🇩 インドネシア(2025年9月)

forbesjapan.com

全国的な抗議活動の際にDL急増。1万1,000件以上の新規インストールを記録。

🇲🇬 マダガスカル(2025年9月)

cointelegraph.com

首都での停電・断水抗議デモをきっかけにbitchat利用が急拡大。

🇮🇷 イラン(2026年1月〜)

bitcoinmagazine.com

市民抗議への政府弾圧でインターネット遮断。Bluetooth Meshで情報をつなぐ手段として活用が広がる。

🇺🇬 ウガンダ(2026年1月)

cointelegraph.com

3回連続の大統領選前ネット全遮断。Apple App Store・Google Play両方でダウンロード数1位を達成。

「Freedom tech is for the people(自由のための技術は、人々のためにある)」——開発者Calle

当日やること

参加者それぞれが1つのノードとなり、都内(皇居外周エリア予定)に散らばって「どこまで届くか」を検証します!

中継をつないでどのくらい距離が伸びる?どこで途切れる?

うまくいけば最高。ダメでもログが取れたら勝ち、という気軽な実験スタンスです。

こんな人に来てほしい!

  • P2P通信・メッシュネットワークに興味ある方
  • オフグリッド通信・防災技術が気になる方
  • 新しい技術をフィールドで試したい方
  • 「よくわからないけど面白そう!」な方

技術知識は不要です!スマホさえあれば参加できます!

概要

日時 2026年3月1日(日) 14:00〜16:00
場所 都内・皇居外周エリア予定
参加費 無料
持ち物 スマホ(フル充電)、歩ける靴
終了後 懇親会予定(こっちが本番かも?)

お申し込みはこちら!

428lab.connpass.com

バイブコーディング大会 Vol.1 開催レポート

ご無沙汰しております。Shino3(しのさん)です。

先日開催された記念すべき第一回「バイブコーディング大会」の様子を、例によってこの二人に解説してもらいます。 3時間で爆速開発する「バイブス」を感じてください!

当日の発表ぜんぶと結果発表の様子は↓のYouTubeから見られるよ!

youtu.be

もう見たよ!!って人、次回開催ないの!?って人は記事の一番最後までスクロール!

【開催レポ】洗濯物を干してる間にアプリ完成!? バイブコーディング大会 Vol.1

登場人物

名前 プロフィール
のすたろう 17歳。高校デビューを果たしたものの根は気弱なオタク。新しい技術の話になると早口になる。らぼみちゃんに振り回される苦労人。
イラスト: ©shion72
らぼみ テンション高めのギャル。直感で生きている。
イラスト: ©targoyle

ねーねーのすたろう! こないだの「バイブコーディング大会」ってやつ、動画見た? 「バイブスでコードを書く」とか意味不なんだけど、結局何だったん? パーリナイ的な?
……お前な、名前だけで判断するなよ。あれは「AIエージェントと共に、制限時間3時間でテーマに沿ったプロダクトを作り上げる」という、極めて真剣(ガチ)な開発バトルだぞ。
3時間!? 無理ゲーじゃん! 私なんてインスタの投稿作るだけで1時間かかるのに。
そこがAI時代の面白いところなんだよ。今回は「テキストエディタ×〇〇」とか「ワクワクツール」みたいなテーマが当日発表されて、みんなその場でCursorとかClaude CodeとかのAIツールを駆使して爆速で作っていくんだ。
へー! で、どんなヤバいもんができたの?

第1幕:コードを書かずに「洗濯」をする男

まず衝撃的だったのが、優秀賞を取ったShino3(しのさん)だな。「歩数 × SNS」をテーマに、歩くことを資産にするライフログSNSを作ったんだが……。
あー、歩いてポイ活的な?
機能的にはそうなんだが、開発スタイルがまさに「バイブコーディング」だったんだ。彼はAI(Cursor)に指示を出してコードを書かせている間の待ち時間に、なんと**「洗濯物を干したりコンビニに行ったりしていた」**らしい。
は!? 3時間の大会中に洗濯!? 余裕すぎでしょ(笑)。
本人曰く「バイブコーディングによって時間ができた」とのことだ。しかも成果物はPinterest風のオシャンなUIで、ダミーデータも1200件以上入ってる完成度だった。自分がコードを書くんじゃなくて、AIに書かせて自分は家事をする……これが新時代のエンジニアリングだよ。
エンジニアっていうか、もはや「AI使いの主婦」じゃん。最強かよ。

第2幕:深海の墓標と、止まったら死ぬエディタ

他にも個性的なのがあったぞ。もう一人の優秀賞、「固定の日々の墓場」さんの作品は「時間 × カレンダー」がテーマで、**「深海の墓標」**を作ってた。
墓標!? 急に重くない?
過去の失われた時間が深海に墓標として立ってるんだ。日付を見つけるとお化けが出てきたり、もう一人の自分に記憶を奪われたりするゲーム性がある。
エモっ! 深海のデザインとかめっちゃ凝ってそう。
そう、マップ表示のビジュアルが技術的にも評価されてたな。 で、栄えある**最優秀賞**に輝いたのが、真倉さんの**「止まったら死ぬジャーナリングツール」**だ。
ネーミング(笑)。何それ、脅迫?
テキストエディタ × タイピング速度」で作られたWebアプリなんだが、頭に浮かんだことを書き出し続けないと持ち時間が減って、ゼロになると強制終了するんだ。書き終わるとAIがフィードバックをくれる。
あー、私みたいにダラダラしちゃう人にはいいかも。「書け!」ってAIに尻叩かれるわけね。
そう。技術的な複雑さよりも、「何を作るか」という着眼点と、AI(Claude Code)を使って迷いなく完成させたスピード感が評価されてたな。

第3幕:硬派な自作エージェントと、2100年の人身売買?

へー、みんなAI使ってサクッと作ってる感じ?
いや、硬派なアプローチの人もいたぞ。特別賞の「う川」さんは、既存のツールじゃなくて**「自作のコンソールAIエージェント」**を使って戦ってた。
自作!? 武器から作るタイプ?
そう。AIと会話しながら要件定義を詰めて、仕様書を出力してから実装させるという、ガチのエンジニアリングを見せつけてたな。途中でAPIのレート制限に引っかかって苦労してたけど、そこも含めてリアルな開発風景だった。
こだわり強すぎ(笑)。他には?
あとは、「2100年のエンジニアの年収を株式みたいに売買するマーケットプレイス」とか。
闇が深いよ! 人類売られるんかい。
「人類幸福計画」っていうテーマらしいぞ。AIが仕事を奪った未来のベーシックインカム的な思想が込められてるらしい。 あと、テトリスでお金を稼いで王様に税金を払う「落ち物パズル × 税金」なんてのもあったな。これも素材生成からClaude Codeで完結させてた。

エンディング:バイブスは共鳴したか?

いやー、3時間でゲームからSNSまで作れちゃうんだね。AIすごくない? てか、私でもワンチャンいける?
いけると思うぞ。今回の大会でわかったのは、プログラミングスキルそのものより、「どんなアイデアを出すか」「どうやってAIに指示するか(プロンプト)」が重要ってことだ。Shino3(しのさん)みたいに洗濯してる間にアプリができあがる時代だからな。
じゃあ次は私が「ギャル語変換エディタ」作って優勝するわ! のすたろう、プロンプト係やって!
なんで俺が……。まあ、AIと人間が「共鳴(バイブス)」して開発する楽しさは、間違いなくあったな。

いまOpenClawやClaude Code Multi Agentも期待が高まり始めた頃!
もしかして次回イベントは、のすたろうとらぼみちゃんの二人が作る様も見れるかも!?

そんな次回「第二回目」も募集開始!!早いもの勝ち!!!賞金も用意されているかも!?

バイブコーディング大会 No.2 - connpass


というわけで、洗濯中にできたアプリから深海の墓標まで、多様なバイブスが生まれた大会でした! 実際のプレゼンやデモ画面はYouTubeで全編公開されてるから、開発の熱気を感じたい人は概要欄からチェックしてね! 次回、あなたのバイブコーディングへの挑戦、待ってます!

AIプロトコル勉強会 No.2のまとめとバイブコーディング大会

はい、どうも〜kojiraです!

今回は2026/1/15に開催したAIプロトコル勉強会 No.2youtube配信をNotebookLMに突っ込んで二人の掛け合いを作成してみました!

めっちゃわかりやすい!

AIプロトコル勉強会 No.2 解説「AI経済圏と俺たちの未来(と、騒がしいギャル)」

登場人物

名前 プロフィール
のすたろう 17歳。高校デビューを果たしたものの根は気弱なオタク。新しい技術の話になると早口になる。らぼみちゃんに振り回される苦労人。
イラスト: ©shion72
らぼみ テンション高めのギャル。直感で生きている。
イラスト: ©targoyle


ねーねー、のすたろう! こないだの「AIプロトコル勉強会 No.2」どうだったん? うち、行けなかったんだけど、なんかAIが買い物するとか言ってたっしょ? 詳しく教えてよ!
(ため息)……はぁ。お前なあ、いきなり人に話しかける時は距離感が近すぎるんだよ。……っと、悪い。まあ、今回の勉強会は確かに重要だったな。テーマは「AI同士の経済圏」や「安全性」だ。
おー! 経済圏とか響きがエグい! お金持ちになれんの?
金の話だけじゃないぞ。……えーっと、今回は大きく分けて「新しい買い物の規格 UCP」「AIが現実を知る MCP実践編」「AIの暴走を防ぐパッチワークAGI」、それからLT祭りだったんだ。俺が噛み砕いて説明してやるから、ちゃんと聞けよ。

第1幕:お買い物の革命児 UCP

www.youtube.com

ねーのすたろう。さっきの「UCP」の話、もうちょい詳しく教えてよ! 「お買い物の革命」とか言ってたけど、具体的に何がそんなにヤバいの?
……いい所に目をつけたな、らぼみ。UCPの本質は、単にAIが買い物できるってだけじゃないんだ。「N対Nの統合のボトルネック」をぶっ壊したのが革命なんだよ。
えぬたいえぬ? 数学? 無理なんだけど。
簡単に言うぞ。これまでは、新しいAI(買い物エージェント)を作っても、Amazon楽天、個人のショップ……って、世界中の全部のお店と個別に「繋ぎ方」を契約して開発しなきゃいけなかった。これじゃ手間がかかりすぎて無理だろ?
あー、お店ごとにポイントカードもアプリも違うみたいな? 超めんどいじゃん。
そう。それが「ボトルネック」だった。でもUCPがあれば、共通の言葉でお店と話せるから、AIがいきなり世界中のショップと自由に取引できる「オープン・バザール」の状態になるんだ。
フリーマーケットがいきなり世界規模になった感じか! 楽しそう!
しかも面白いのが、この仕組みには「委員会が不要」なんだよ。
委員会? 偉い人たちのこと?
そう。「新しい機能を追加していいですか?」ってGoogleとかにお伺いを立てる必要がないんだ。 「ドメイン(URL)」さえ持ってれば、誰でも勝手にルールを拡張できる。例えば、らぼみが「ドローン配送機能」を勝手に追加しても、誰にも文句言われないんだよ。
マジ? 「らぼみ配送」とか勝手に作っていいの? 自由すぎない?
それが「パーミッションレス(許可不要)」の強さだ。だから、誰も予想してなかったような面白い買い物の仕方が、勝手にどんどん生まれてくる可能性があるんだ。
最高じゃん! じゃあ未来は明るいね!
……と、思うだろ? ここからがkojiraさんの怖い話だ。「インドのUPI」の事例が出たよな。
あー、なんかグラフが出てたやつ?
UPIも、誰でも使えるオープンな送金システムだったんだ。みんなが平等に競争できるはずだった。でも蓋を開けてみたらどうだ? 「PhonePe」と「Google Pay」のたった2つのアプリが、市場の80%を独占しちゃったんだよ。
は? 結局強いところが全部持っていくんかい!
そうなんだ。「技術がオープンだからといって、市場が分散するとは限らない」っていうパラドックスだ。 UCPで「バザールは開かれた」。でも、その自由な市場の中で、結局「一番デカい屋台」を建てて支配するのは誰なのか……。それがこれからの争いになるってわけだ。
うわぁ……。自由に見せかけて、裏ではガチの殴り合いが始まるってことね。
その通り。だからこそ、ただ便利になるだけじゃなくて、ブロックチェーンみたいな仕組みを使ってどうやって「特定の王様」を作らないようにするか、僕らが監視しなきゃいけないんだよ。……っと、熱くなりすぎたな。
でも分かった! AIのお買い物、便利だけど油断できないね。のすたろう、ちゃんと見張っといてよ!
お、俺がかよ……。まあ、技術オタクとしては見届ける義務があるからな。

第2幕:AI、マジメに防災調査する(MCP実践編)

次は、Shino3さんによる「使って学ぶMCP」だ。らぼみ、前回MCPの話はしたよな? AIとツールを繋ぐコンセントみたいなやつだ。
覚えてるし! 今回は何繋いだの?
国土交通省のオープンデータだ。……これ、俺的にかなりアツかったんだけど、「新宿区四谷の災害リスク」をAIに調べさせたんだよ。
国交省? お堅すぎて草。でも防災は大事だよね。
ああ。AIがMCP経由で国交省のデータベースから地盤の硬さや浸水リスクを引っ張ってきて分析するんだ。結果、四谷は武蔵野台地の上にあって地盤が強くて災害に強い、ってことが分かった。
すご! ネットの適当な記事じゃなくて、国のデータ見てくれんの? それなら信頼度爆上がりじゃん。
俺はそう思う。こうやって、正確な外部データを使ってAIが仕事をする時代が来てるんだ。……やっぱMCPは可能性の塊だな。

第3幕:メタクソ化を防げ! パッチワークAGI

youtu.be youtu.be

ねーねー、のすたろう。さっきサラッと言ってた「メタクソ化」ってやつ、言葉が強すぎて頭から離れないんだけど! 結局それってどういうことなん?
……ああ、kojiraさんが紹介してた「Enshittification」のことだな。直訳すると「クソ化」なんだが、これはプラットフォームが死に向かう「必然的なサイクル」のことなんだ。
必然? 最初から決まってるってこと?
そういうこと。最初はユーザーに尽くして人を集める。次に、集まったユーザーを餌にして企業(ビジネス客)を呼び込む。で、最後はその両方から利益を搾り取れるだけ搾り取って、サービスはボロボロになる……これを「メタクソ化」って呼ぶんだ。
うわ、最悪。釣った魚に餌やらないどころか、最後は魚ごと焼いて食うみたいな?
例えが怖いけど、合ってるよ。で、もしAIの世界が少数の企業に独占されたら、もっと恐ろしいことが起きる。kojiraさんは4つのシナリオを挙げてたな。 一つは「裏切り者のAI」だ。例えばらぼみが「一番いいホテル予約して」って頼んでも、AIはらぼみの好みじゃなくて、一番高い広告費を払ったホテルを勝手に予約するようになる。
は? AIって私の執事じゃないの? 裏切るとかマジ許せん!
他にも、AIが不安を煽って買い物をさせる「感情のハッキング」や、生活の全てを握られて値上げされても逃げられない「デジタル農奴制」なんて未来も予測されてる。 「マトリックスみたいに機械に繋がれてるのに、自分から喜んでお金を払い続ける」……そんな地獄だ。
え、ちょっと待って。笑えないんだけど。そんな未来、回避する方法ないの?
そこで出てくる希望が、Google DeepMindの論文にある「パッチワークAGI(Patchwork AGI)」という仮説だ。
パッチワーク? つぎはぎ?
そう。「何でもできる一人の神様みたいなAI(AGI)」を作るんじゃなくて、専門分野ごとの「小さなAIたち」をパッチワークみたいに連携させて、全体として賢くしようっていう考え方だ。
あー、ワンマン社長じゃなくて、チームプレイで戦うってこと?
その通り。例えば「財務レポート」を作るなら、「検索担当」「計算担当」「コード書く担当」みたいに分業させて、最後に「まとめ役(オーケストレーター)」が仕上げる。 こうすれば、巨大なモデルを一個作るより安上がりだし、特定の誰かが暴走しにくいんだ。
なるほどね! チームなら誰かミスってもカバーできるし、監視し合えるもんね。
まさにそれが「分散型AGIセーフティ」の肝だ。「AIの心をどう制御するか」なんてSFみたいな話じゃなくて、「経済のルールでどう管理するか」っていう現実的な設計に落とし込むんだよ。例えば、株式市場にある「サーキットブレーカー」って知ってるか?
株が大暴落した時に、一旦ストップするやつ?
そう。それと同じ仕組みをAIの世界にも導入するんだ。AIたちの取引や行動がおかしくなったら、システム側で自動的に活動を停止させる。 こうやって、技術だけじゃなくて「市場のルール」や「法律」も含めた多層的な防御で、僕ら人間を守ろうとしてるんだ。
へぇ〜! AIを作るだけじゃなくて、AIが働く「社会のルール」を作るって話なんだね。
ああ。巨大企業に支配された「メタクソな未来」か、分散して協力し合う「パッチワークな未来」か。……俺たちがどっちを選ぶかが試されてるんだと、俺はそう思います。
のすたろうにしては熱いじゃん! でも確かに、全部支配されるのはムカつくから、私はパッチワーク派でいくわ! チームしか勝たん!

第4幕:個性爆発のLT(ライトニングトーク)祭り

最後はLTだ。ここも技術的に面白いのが多かったぞ。

1. Ukawaさん:自給自足のローカルエージェント

ローカルで動作するおれおれAIエージェントを作った話

ねー、さっきの「自給自足のローカルエージェント」ってやつ、もうちょい詳しく教えてよ! 「企業に依存したくない」とか言ってたけど、それってどういうこと?
ああ、Ukawaさんの発表だな。彼は「俺が使いたいのはLLM(脳みそ)だけで、余計なサービス契約とか依存はしたくない」っていう強い思想を持ってるんだ。今のAIエージェントって便利な反面、特定の企業のプラットフォームに縛られがちだろ? それを自分のPCに取り戻したかったんだよ。
なるほどねー。メンヘラ並みに束縛嫌いじゃん(笑)。でも、自分のPCに入れただけで、そんなに便利になるもん?
ここが面白いところなんだが、彼はAIに「ファンクションコール」という仕組みを使って、ファイル操作やコード実行の権限(翼)を与えたんだ。そうすると、AIが「自分を改良するためのツール」を勝手にPythonで書き始めるんだよ。
え、待って。AIが自分で自分の装備を作っていくってコト? ゲームのレベル上げ自動化みたいでズルくない?
……ズルというか、それが自給自足なんだよ。実際、その機能を使ってBluesky(SNS)への投稿機能もAI自身にゼロから作らせてたからな。ATプロトコルっていう仕様書を読ませて、「これ使えるようにして」って頼んだら、勝手にクライアント機能を作って投稿までしてたぞ。
ヤバ! 仕様書渡したら勝手にアプリ作っちゃうとか、エンジニアいらなくなるじゃん。
まさに「俺だけのAI」だよな。しかも、脳みそ(LLM)の部分をOpenAIやGemini、Grokとかに自由に切り替えて「どれが一番賢いか」をテストしてたのも面白かったぞ。
へー! AIによって性格とか違ったの?
全然違ったらしい。例えばイーロン・マスクの「Grok」は、「コード直して」って言うと、ユーザーに確認もせず過去を振り返らずにズバッと書き換える「速いけど危なっかしいやつ」だったそうだ。逆にGeminiはテストまで完璧にやる優等生だったとか。
ウケる! Grokって性格までイーロンっぽいんだ(笑)。そういうのが分かるのも、自分で飼ってるからこそだね!

2. azutakeさん:LMMトークナイザー

azutake.github.io

ねーのすたろう。さっきの「トークナイザー」の話、もうちょい詳しく教えてよ。AIが言葉を区切るって、そんな大事なことなん?
はぁ……お前な、そこが一番の「ボトルネック」なんだよ。いいか、今のAI(LLM)の性能は「テキストをどう区切るか」で決まると言っても過言じゃないんだ。
え、マジ? 区切り方だけで?
そうだ。例えば英語だと「Example」は1単語だから「1トークン」で済む。でも日本語だと「例えば」って言葉は、AIからすると「3トークン」ぐらいに分解されちゃうことがあるんだ。データ量が増えれば、それだけ計算も遅くなるし、お金もかかるし、頭も悪くなる。
うわ、日本語めっちゃ損じゃん! 日本語差別だ!
そこで、これまでは「辞書(MeCabとか)」を使って、「ここは単語の切れ目ですよ」って人間が教えてあげる方法(PLaMo-2とか)があったんだ。でも、これだとらぼみが使うような言葉に対応できない。
うちの言葉? 「きゅんです」とか?
そう。「きゅんです」とか「ぴえん」みたいな新しいスラングは、古い辞書に載ってないから、AIがうまく区切れないんだよ。辞書を毎回更新するのはコストがかかりすぎて無理だしな。
えー、AIおじさんじゃん。流行りについてこれないの?
そこでazutakeさんが開発したのが、「エントロピー(情報の密度)」を使って自動で区切る方法だ。これが画期的だったんだよ。
エントロピー? 必殺技?
簡単に言うと「次に来る文字の予測しにくさ」だ。 例えば「タピオ」ときたら、次は「カ」が来るってだいたい予想できるだろ?
余裕。「カ」以外ありえないし。
そういう「予想通り」の時は「ここはまだ一つの単語の途中だな」と判断して繋げる。 逆に、「タピオカ」の次に「おいしい」が来るか「まずい」が来るかは、予想しにくいだろ?
そりゃ分かんないよ。
その「予想しにくい(エントロピーが高い)」瞬間に、「ここで単語が切れる!」ってAIに判断させるんだ。これをCIF(Continuous Integrate-and-Fire)っていう仕組みでやる。
へー! 辞書を見るんじゃなくて、「え、次なに!?」ってビックリしたところで区切るんだ。
その通り! らぼみ、今の説明完璧だぞ。 azutakeさんは最初、文字単位ですべて処理する「CLT」というモデルを作ったんだけど、学習コストが通常の1000倍以上かかって失敗した。だから「区切り方を決める」部分だけにこのエントロピーの技術を使ったんだ。
失敗から学んでるのカッコいい! で、結果どうなったの?
これがすごいぞ。辞書を全く使ってないのに、英語のデータだけで「Starting」を「Start」と「ing」に、「Looked」を「Look」と「ed」に自動で分割できるようになったんだ。 つまり、AIが勝手に「文法」や「意味の切れ目」を発見したってことだ。
ヤバ! 誰にも教わってないのに? 天才じゃん。
しかもこれなら、日本語でも、らぼみのギャル語でも、マイナーな言語でも、データさえあれば自動で最適な区切り方ができる。 「世界中のどんな言葉でも、AIが平等に賢くなれる技術」なんだよ。
何それ、めっちゃ平和的でエモい話じゃん……! 難しそうだけど、世界を救う技術だったんだね。
……俺はそう思います。こういう地道な基礎研究が、未来のAIを支えるんだよな。

3. たさしさん:Cute Catchアプリ

speakerdeck.com

たさしさんのアプリは、ペットの可愛い瞬間だけをAIが自動撮影するやつだ。その学習データのラベル付け(「これは可愛い」と教える作業)を、別のAI(Gemini)にやらせてコストを激安にした話だ。
え、待って、うちのワンちゃんの写真撮ってくれんの? しかもAIが「可愛い」を判断するとかエモい! 絶対欲しいんだけど!
被写体のわんのすけ、可愛かったな……。

4. 松嶋さん:デザインレビューエージェント

docs.google.com

松嶋さんは、実装する前に「Figmaのデザイン自体」に不備がないか、エンジニア視点でAIにレビューさせるAgent Skillを作ったんだ。単なる命令じゃなくて、確認からコメント投稿までの一連の手順をAIに覚えさせたんだよ。
え、AIがデザイナーさんに「ここ直して」ってダメ出しするスキル? 必殺技みたいで強気すぎてウケる(笑)。
「ボタンが小さすぎる」とかFigmaに直接コメントしてくれるんだ。エンジニアが理不尽に怒られないための自衛策だな。

5. kojiraさん:A2UI(Agent to UI)

www.youtube.com

ねーのすたろう。最後のkojiraさんの「A2UI」ってやつ、AIが画面を作るとか言ってたけど、それってそんなにすごいの? チャットで話せばよくない?
ふっ……甘いな、らぼみ。今のチャットボットって「言葉のキャッチボール」が多すぎてダルくないか? これを「チャットの壁」って呼ぶんだ。
あー、ある! レストラン予約したいだけなのに「何日がよろしいですか?」「時間は?」「人数は?」って、いちいち聞かれるとめんどくて「もういいわ!」ってなる(笑)。
だろ? そこでA2UIの出番だ。AIはテキストで質問を返す代わりに、その場に最適な「カレンダー」や「予約ボタン」を生成してドン!と表示するんだ。
え、いきなり画面が出てくんの? 「ここ押して」って? それなら一瞬で終わるじゃん!
そう。これが「生成UI(Generative UI)」だ。「モデルはコンテンツだけじゃなく、インターフェースそのものも生成する」……かっこいいだろ? AIがただの回答者から、体験を作る「設計者」になるんだ。
響きはかっこいいけどさ、AIがいきなり画面作るとか危なくない? 変なプログラム動かされたりして。
そこもちゃんと考えられてる。A2UIは「実行コード」を送るんじゃなくて、「UIの設計図(JSONデータ)」を送るだけなんだ。だからセキュリティ的にも安全だし、スマホでもWebでもどこでも動く柔軟性があるんだよ。
へー、設計図だけ渡して、スマホ側で組み立てる感じか。それなら安心かも。
で、ここからが技術的に激アツなポイントなんだが……AIがUIを作るための秘密兵器、「隣接リストモデル」の話をしていいか?
うわ、出たオタク用語。……手短になら聞いてあげる。
普通、画面のプログラムって「入れ子構造(ツリー)」になってて複雑なんだよ。でもA2UIはそれを「フラットなリスト」にして、AIが文章を書くみたいに一行ずつ「ボタン追加」「次に入力欄追加」って作れるようにしたんだ。だからリアルタイムにヌルヌル画面が出てくるんだぞ!
よく分かんないけど、AIが書きやすいように工夫してるってことね(笑)。 例えばどんな時に使うの?
分かりやすい例だと「AWSのコスト見せて」って言った時だな。テキストで数字が羅列されるんじゃなくて、その場でドーナツグラフが生成されて表示される。
おー! 文字よりグラフの方が一発で分かるしね。AIやるじゃん。 でもさ、これってWebデザイナーさんの仕事なくならない? AIが勝手に画面作っちゃうんでしょ?
……鋭いな。kojiraさんも言ってたけど、「ウェブサイトそのものを見に行かなくなる」かもしれない。 買い物も予約も、全部チャット画面の中でAIが専用のUIを出してくれるなら、わざわざお店のサイトに移動する必要がないだろ?
確かに! アプリ切り替えるのめんどいし、全部LINEみたいな画面で終わるならそれがいいかも。 あ、じゃあさ! AIが作る画面、私の好きな「ピンクのキラキラ仕様」とかにできる?
できるぞ! データはJSONで来るだけだから、見た目(テーマ)はユーザー側で自由に変えられる。松嶋さんも「中学生の娘がLINEの着せ替えにこだわるみたいに、パーソナライズが進む」って言ってたな。
マジ!? 「らぼみ専用の最強可愛い通販画面」をAIが毎回作ってくれるってコト? やば、A2UIしか勝たん! これ早く流行らせてよのすたろう!
俺が流行らせるわけじゃないけど……。でも、「データのように安全で、コードのように表現豊か」。この技術が世界を変えるのは間違いなさそうだな。

エンディング

へぇ〜! 買い物から災害調査、わんちゃん、画面作成まで、AIってマジで何でもやるようになりそうじゃん。
ああ。「MCPでツールと繋がり、A2AでAI同士が繋がり、A2UIで人と繋がる」。バラバラだったAIの世界が、プロトコルによって一枚のタペストリーみたいに織り上がってきてるんだ。
なんか壮大すぎてヤバいけど、AIがただのチャットボットじゃなくなってきてるのは分かった! チーム組んで仕事するとか、人間より人間らしくない?
……俺はそう思います。この進化は速いから、置いてかれないようにキャッチアップしないとな。
マジそれな! 次の勉強会はオフラインであるかもって話だし、美味しいもの食べに行こーっと! のすたろう、奢ってね!
はあ!? なんで俺が……って、聞いてないし! おい、待てよらぼみ! ……まったく、世話が焼けるやつだ。

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次回イベント!

428lab.connpass.com

ねえねえ、「バイブコーディング大会」って何!? 名前が怪しすぎるんだけど(笑)。みんなでバイブス上げてく感じ?
……お前のその発想の方が怪しいぞ。これは「AIエージェントと共にコードを書く(Vibe Coding)」、日本初かもしれないガチの実装バトル大会だ。当日発表されるテーマに沿って、3時間でアプリを作り上げるんだよ。
3時間でアプリ!? 無理ゲーじゃない? でもAI使うなら、無料のAIしか持ってない私でもワンチャン勝てる?
そこが見所なんだよ。「無料ユーザーが有料ユーザーを追い抜く」なんて下克上が起きるかもしれない。それに、他の人がどうやってAIに指示してるか「画面共有」で見られるのが一番の勉強になる。人のプロンプトを盗むチャンスだぞ。
え、人の画面覗き見できるの? 面白そう! でも私、開発できないから見てるだけでいいんだけど……。
それなら「スポンサー枠」だ。500円くらいのアマギフかSatoshiを用意すれば、審査員として観戦できるぞ。四谷ラボのDiscordで開催だ。定員埋まる前にチェックしとけよ。
[バイブコーディング大会 No.1 詳細・申込はこちら]

生成AIとAnkiで大学のテストを攻略する

生成AIとAnkiで大学のテストを攻略する

はじめに

こんにちは、lkjsxcです。執筆時現在、2025年も残すところあと2時間となりました。

私にとって2025年は、生活のあらゆる所に生成AIが浸透した、まさに「生成AIの年」と呼ぶにふさわしい一年でした。

プログラミングやメールの返信はもちろん、日常の些細な判断に至るまで、生成AIは私の第二の脳として私自身の限界を拡張するよう機能してきました。

また、今年は大学に入学したことも大きな出来事の一つでした。

そんな激動の一年の締めくくりとして、多くの大学生が直面する課題であろう、大学のテスト対策について語りたいと思います。

大学のテスト勉強という昔から存在するタスクを、新しい技術でどのように最適化するか。古くからある学習方法を改善し、少ない時間でより良い評価を得る方法について説明します。

勉強時間

大学設置基準によれば、1単位の修得にはおよそ45時間の学修が必要とされています。

この数字を額面通りに受け取り、半期で20単位を履修すると仮定しましょう。その場合、ひと月あたり約150時間もの時間を勉強に費やす必要があります。

これはフルタイムの労働に近い拘束時間です。これではサークル活動やアルバイト、あるいは友人との交流といった時間を捻出することは困難です。結果として単位を取るための勉強に追われ、大学生活の豊かさが犠牲になってしまいます。

しかし、机に向かっていた時間と成果は、必ずしも比例しません。

その物事について深く理解し、より定着させられたか、ということが重要になります。

生成AIとAnkiを組み合わせて活用することにより、学習密度を劇的に高め、短時間で好ましい成績を収めることが可能になります。

ノートを自動化する

教授の話を聞きながら、黒板の文字をノートに書き写す。

一見、真面目で好ましい学習態度に見えますが、脳の処理能力を書き写す作業に割いてしまい、内容を理解することがおろそかになりがちです。

私は、この作業をAIに任せることにしました。

講義の音声を録音し、AIでテキストに変換。テキストを生成AIに渡し、構造化されたノートを作成させる。

これにより、授業中は書き写す作業から解放され、内容を理解することだけに集中できるようになりました。

復習を最適化する

インプットの次は、記憶の定着です。ここで登場するのが、学習アプリ「Anki」です。

Ankiを使えば、すでに覚えていることを何度も復習するような無駄を省き、最短ルートで記憶を定着させることができます。

しかし、Ankiには重大な難点がありました。それは、手作業で学習データを作るのにとても時間が掛かってしまう、という点です。

この作業だけで力尽き、肝心の学習にたどり着けないこともありました。

学習セットを作らせる

そこで、カード作成という単純作業も生成AIに任せます。

まず、講義の文字起こしデータや、配布された資料を生成AIに読み込ませ、全てテキストデータに変換します。

その後、テンプレのプロンプトとテキストデータを生成AIに渡し、csv形式で学習セットを生成させます。

たったこれだけで、これまで数時間かかっていた学習セット作りが、わずか数分で完了します。

生成AIを使う上で

技術の力で効率化を図る一方で、忘れてはならないのが情報の取り扱いに関する倫理とセキュリティです。講義の内容には教授の著作権が含まれます。

そのため、データの処理におけるセキュリティとプライバシーに注意する必要があります。

音声認識には外部のクラウドサービスを使わず、自身のローカル環境で動作するモデル(Whisper)を使用しています。これにより、生の声が外部サーバーに送信されるリスクを回避しました。

次に、ノート整理やカード作成を行う生成AIについては、大学が公式に提携・契約しているGoogle Workspace環境下のAIを利用しました。大学が管理する環境内で完結させることで、情報の機密性を担保しています。

そして何より重要なのは、生成されたノートや学習セットを私的利用の範囲に留めることです。これらをSNSで公開したり、友人に無断で配布したりすることは避け、あくまで自分自身の学習を補助するツールとして運用を心がけました。

まとめ

この手法を徹底した結果、私は極めて少ない学習時間で、第1四半期のGPAにおいて「4.0(最高評価)」を獲得することができました。

これら「準備」の時間はAIで極限までゼロに近づけることで、より多くの時間を本当の学習に費やすことができます。

個人的な予想ですが、近い将来、学習アプリに生成AIが組み込まれ、私たちはより効率的に学習できるようになると考えられます。

浮いた時間を、友人との語らいや新しい技術のキャッチアップ、あるいは単に休息に充てることで、充実した大学生活を送れるでしょう。

来年も、より豊かな生活を追い求めたいと思います。