「ねえ、またひどくなってるじゃん!」


私の手を見て友人が言った。


SNSでは、皮膚むしり症のことや、それについての発信もしているので、それを見てくれていたのだろう。


周りの人たちも、きっとわかっていても特に触れないでいてくれているのだと思う。


最近の私の指は人に見られたくない状態だった。

外出中も、やりすぎて出血してしまったり。



自分の手元を少し隠して、


「最近ちょっとね〜」


なんだか恥ずかしくなってそれ以上は言えなかった。


「あのさ、指に苦い成分とかのを塗って、そうしたら少しは軽減されるんじゃない?」


「私はさ、歯とかで剥いてるわけじゃないから…」


指でガリガリと掻くようにむしったりする仕草をして見せた。


「あぁ、そっか…」


少しの会話だったけど、やっぱり人が見たら気になるよね。


自分では当たり前のことになってしまって客観視できないから、フランクに言ってくれた友人にありがたいと思った。


もちろん、わかっていても触れないでいてくれている人たちにもありがたいと思ってる。



やめたい、でもなかなか抜け出せない。


皮膚むしり症。


かゆみなどのはっきりとした理由がないのに、自分の皮膚を繰り返しむしってしまう状態のことを指すそうです。



やめたいと思っても、やめられない。


何度もやめようとしても、気づけばまた同じことをしてしまう。


無意識に手が伸びていることもあって、

あとから気づいて、またやってしまったと後悔する。


傷から炎症を起こしてズキズキして、見た目も痛々しい。

罪悪感に飲み込まれそうになる。



無意識の時がほとんどだけど、

もう少しだけ、あと少し、ここが取れたらもう終わる。もうやめる。



そんなことを考えながら必死に皮膚むしりに勤しんでいる自分もいる。その執念は一体どこからきているのか。


ささくれが気になるから思わず取ってしまった、という一線は超えていて、なにもないところからも、どうにかむしれないか探してる自分が怖くなる時がある。



それが生活の一部のように当たり前のこと。



なにがそんなに不安なのか、

なにに対してそんなに緊張しているのか。



私の体と心なのに自分がわからない。



友人に言われたことで、また少し意識できた。

見せたくない状態になってるんだ。



こうやってここに書くことで自分を理解したつもりになる。



「つもり」と書いたのは結局また同じことを繰り返すことはわかっているから。



いつのまにか気づかないうちに

やめられる日が来るんじゃないか


なにか自分が納得できる改善策を見つけられるんじゃないか


それは甘い考えなのだろうか。


今は、こまめに保湿したり

テープを巻いてみたり

セルフネイルを楽しんで自分を誤魔化す術しかないけど


いつか、やめられて、

もう隠さなくてよくなって

痛みがなくなるのなら

その方がいいに決まってる。



意識を違うところへ向けていきたい。



今週も最後まで読んでくださってありがとうございました。


有村藍里